レオ・アッティール伝1 首なし公の肖像


『レオ・アッティール伝Ⅰ 首なし公の肖像』(杉原智則著/電撃文庫)★★★☆☆

レオ・アッティール伝 (1) 首なし公の肖像 (電撃文庫)
レオ・アッティール伝 (1) 首なし公の肖像 (電撃文庫)

2015年6月刊。
後に「首なし公」という異名で知られるレオ・アッティールの真実を描く物語、という体裁でスタートする戦記ファンタジーです。
第1巻はまるっと序章という感じで少し盛り上がりには欠けるものの、これから時代が大きく変動するのだという滲み出る熱量を感じました。
今後の展開に期待したい新作です( ・ㅂ・)و ̑̑

☆あらすじ☆
西のアリオン王国、東の聖ディティアーヌ連盟と二つの列強に挟まれたアトール公国。その公子レオ・アッティールはアリオンへ人質同然で送り出され、辺境の太守のもとで武芸と学問に励んでいた。そして時代は転換点を迎える。アトールと接する中立勢力・コンスコン寺院とアリオンの関係が悪化したのだ。アトールからの援軍パーシー、コンスコンの僧兵カミュ、僻地から来た傭兵クオンは協力して迫りくるアリオンの軍勢に対抗しようとする。その戦いの最中、三人とレオは運命の出会いを果たす―。若き主従が戦乱の世を駆け抜ける本格戦記ファンタジー、開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

物語は、後に「簒奪者」「毒蛇」「神敵」「首狩り公」、そして「首なし公」という数々の異名で呼ばれたレオ・アッティールの知られざる真実の姿を、語り手が「皇帝陛下」に語って聞かせるという形で幕を開けます。

 

タイトルにある通り、主人公はレオ・アッティール
小国アトール公国の第二公子でありながら、人質として大国アリオン王国のクロード将軍のもとに預けられ、鬱屈とした毎日を過ごすレオ。
そんな彼の運命が動き出す転機となる事件を描くのが第1巻のストーリーとなります。

 

とはいえ、レオの出番は比較的多い方ではなく、1巻中盤はほとんど出番なし。
代わりに表立つのは、後にレオと強い力で運命を結びつけられるらしい人々。
特にアトール公国の貴族パーシー・リィガンはほとんど主人公みたいに出ずっぱりでした。
レオによく似た鬱屈した気分でいたところから始まり、戦いに気持ちを高ぶらせ、才気と熱意を目覚めさせるという流れが思いっきり主人公的。
機転の利かせ方もやたら格好良かったです。

レオと合流した後も、なんだかんだでパーシーの方が出番が多かったような・・・・・・

 

そんなパーシーが次第に連れ立っていく仲間達もなかなか個性的。
カミュクオンはパーシーと盟友というか悪友みたいな関係を築いていきそうだし、セーラは衝撃的に魅力的。
銃をかまえる口絵はありましたが、まさか脳天に穴を撃ち開けるとは・・・・・・恐るべき尼さんですね(((゜Д゜;)))

そういえば、表紙はレオの隣にセーラがいますけど、ラストの展開的にメインヒロインはフロリーなのかな?

 

個性豊かな登場人物達が入り乱れる群像劇風味な物語ではありますが、やはり主人公はレオ・アッティール。
今回の話は、いわば、眠れる獅子が目覚め始めた瞬間の物語だったのでしょう。

自分の価値が見いだせず、「アッティール」の名にコンプレックスを抱いてきたレオ。
どこか自虐的でもどかしい主人公でしたが、終盤でようやく一歩前に踏み出すのです。

 

女に目がくらんで大暴走していたヘイデン・スウィフトをやり返してやったぜ!というところで胸はスッとしたものの、さて、ここからが大変なわけですよね。

 

コンスコン寺院とアリオンの衝突はどうなるのか。
アリオンとアトールの関係はどうなっていくのか。
不気味な方向で情熱を燃やすヘイデンの動向も気になります。

 

波乱が起こりそうな予感が高まる中、レオ・アッティールがいかにして「英雄」となっていくのか興味津々です。

 

1巻は完全に序章で終わってしまいましたが、これからが面白くなりそうです。
2巻に期待ですねヾ(*˙︶˙*)

余談。
世界観が「烙印の紋章」と共通とのこと。あまり本筋には関わってこないようですが・・・・・・
烙印の紋章も、積んでるんだよなぁ・・・(꒪ཫ꒪; )

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