翼の帰る処1 上


『翼の帰る処 上』(妹尾ふゆ子著/幻冬舎コミックス)★★★☆☆

翼の帰る処 (上)
翼の帰る処 (上)

2012年10月刊。初出は幻狼ファンタジアノベルス2008年10月刊。
人気のファンタジーシリーズということで以前から気になっていた作品。ようやく読むことができました。
虚弱体質の帝国史官が左遷されて赴任した北嶺で、なぜか太守としてやってきた皇女の副官に選ばれてしまい、当初の思惑(隠居したい・・・)とは裏腹な多忙すぎる日々を送るようになるのです。
丁寧に作られた壮大なファンタジーなのでしょう。上巻だけではプロローグすぎて全容がつかめず少し困惑する部分もありましたが、意味深な伏線の数々に今後の展開が楽しみで仕方ありません。

☆あらすじ☆
「過去を視る」力を持つ帝国の史官・ヤエト。病弱な彼は、左遷された赴任先の北嶺で地味な隠居生活を送ることを夢見ていた。しかし、政治に疎い北嶺の民に悩まされ、さらには北嶺に太守として来た勝ち気な皇女に振り回され、休まる間もない。だが、北嶺を知るにつれ、ヤエトはこの地に帝国の秘密が眠ることに気づいていく…。歴史の光陰が織りなす壮大なるファンタジーロマンの扉がいま開かれる―。

以下、ネタバレありの感想です。

 

左遷された赴任先の北嶺で、北嶺の民を相手に頭を悩ませながら仕事をしていた史官ヤエト
そんな彼の運命は、北嶺の太守として赴任した皇女の副官に任じられたことで変わっていく・・・・・・という物語です。

 

上巻は北嶺の人々のキャラ紹介と、世界観の大枠を語るという程度で終わってしまいましたが、ヤエトの軽快な語り口が楽しく一気に読めてしまいました。

 

ヤエトがあまりにも病弱すぎてフラっと死にそうなのが冷や冷やしますが、彼は儚げな体質とは裏腹な図太さがあるようなので意外と長生きしそうな気もします。
しかしこの人は隠居希望だけど、生真面目な働きアリですよね。ほんとに隠居しても何だかんだで後輩たちの相談役とかやって忙しくしてそう。

・・・・・・長生きしそうを訂正。やっぱり過労で死にそうです(;・∀・)

 

そんなヤエトを振り回す北嶺の人々。
特に皇女は良いキャラクターをしていました。
竜種の気高さと高潔さを見せつつも、どこか子どもっぽいあどけなさのあるヒロイン。
皇女が抱きつつける悩みはラストで明らかになるわけですが、これがシリーズの方向性となるのでしょうか。
皇女が皇帝の干渉を受けないほどの「力」を得ようとする物語?

 

方向性はまだはっきりとしませんが、世界観の謎は上巻だけでも色んなところに伏線がおかれてとても気になっています。
北嶺の人々が持つ「鳥とコミュニケーションを取る能力」と、竜種には何か関係があるのでしょうか。
「化鳥の騎士団」や旧城址にも何か秘密がありそうです。

 

そもそも竜種って何なんでしょう?
皇女についてはさほど思わなかったんですが、皇妹は人間離れしすぎじゃないですかねぇ・・・・・・

 

まぁそれを言ったらヤエトもそうなんですけど。
「過去を視る能力」という恩寵の存在が彼を波乱へと向かわせそうな気がしてならない。グッバイ楽隠居の夢。

 

そういえば皇女の名前が出てこないって途中まで全く気付いてませんでした(;・∀・)
名前を明かさない習慣かぁ。
今後はヤエトとの会話ではミムウェと呼ばれるのかな?

 

ラストのヤエトとミムウェの穏やかな主従の雰囲気がとても良かったので、このふたりの今後がとても気になります(´,,•ω•,,)♡

 

上巻は完全にプロローグでしたが、下巻はどうなるかな?楽しみです。

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