風呂ソムリエ 天天コーポレーション入浴剤開発室


『風呂ソムリエ 天天コーポレーション入浴剤開発室』(青木祐子著/集英社オレンジ文庫)★★★☆☆

風呂ソムリエ 天天コーポレーション入浴剤開発室 (集英社オレンジ文庫)
風呂ソムリエ 天天コーポレーション入浴剤開発室 (集英社オレンジ文庫)

2015年4月刊。
コバルト文庫の作家さんがオレンジ文庫で書くパターンは増えていくのでしょうねぇ。それはいいけどコバルトでも新作よろしくねって願って止まない。
本作の主人公は、お風呂を愛しすぎている受付嬢と、入浴剤の開発に携わる女子力が足りない女性研究員のふたり。
風呂を通じて仲良くなっていくふたりが、理想のお風呂を求めて試行錯誤したり、恋にウンウン悩んだりするお話でした。
途中吹き出したりしながら楽しく読みました。しかし男が残念すぎる!!!

☆あらすじ☆
天天コーポレーション研究所の受付嬢、砂川ゆいみは風呂が大好き。銭湯で失恋の痛手を癒しているときに、入浴剤開発員の鏡美月と知り合ったことから、モニターに抜擢される。美月は営業部の円城格馬とともに、バスタオルと水着に身を包み、今日も理想の風呂を目指して研究に励む。ゆいみ、美月、格馬ははたして理想のお湯を作れるのか!?本邦初!?OL風呂小説!

以下、ネタバレありの感想です。

 

風呂好きOLの砂川ゆいみがスーパー銭湯で出会ったのは、天天コーポレーション入浴剤開発室の開発員鏡美月
会社の御曹司円城格馬に女子力不足を指摘されたことを気にした美月が、足りないモノを補えとばかりにゆいみを開発室に連れ込んだことから、お風呂を通じたゆいみと美月の交流が始まっていくのです。

 

良い入浴剤を作り出すために試行錯誤を繰り返す美月と、そんな彼女に(趣味も相まって)協力を惜しまないゆいみ。
どんどん仲良くなっていくふたりを見ているのは楽しかったです。特にゆいみの病的なまでの風呂好きに美月がちょっと引いてたところが面白かったw
風呂に理想を燃やす人間にすら完全に理解してもらえない風呂好きってすごいですね(;・∀・)

 

美月は美月で変なコでしたし。
女子力なくて「かわいい」がよく分からないっていうのはともかく、「ブロッコリーの湯」はない。その発想はない。
苺の湯はどうなんですかねー?フルーツの入浴剤って実際あるの?植物とかならともかくそれは〜・・・と思ってたんですけどあるもんなんですね。

 

マジかー。私があんまりフルーツ系の甘ったるい香りが好きじゃないんで気付かなかっただけで普通に他の果物系の入浴剤もあるんでしょうね。

うーん。でもやっぱり私は植物系の香りがいい!途中で美月が薔薇風呂入ってて心底羨ましかったです。いいなー贅沢だなー(´,,•ω•,,)♡

 

そんな感じで読んでる側すら巻き込んで風呂への欲求を高まらせつつ、本作は同時に美月とゆいみの恋も描いていくのです。

 

風呂と彼氏を天秤にかけて風呂をとったゆいみ。
こう書くとアレですけど、まぁ趣味を理解してもらえないというのは結婚とかを考えると痛いですよね。
でもなぁ、もうちょっと色々考えた方がよくない?(;・∀・)と思っていたのでラストのオチは良かったです。歩み寄りは大事ですよね。趣味なんてその都度移り変わるんだから頭から否定するのは良くないですし。
それにしても高志は最後になってやっと出てきた割にはいいヤツでした。お風呂に入る入らないでゆいみと夫婦漫才みたいなセリフの応酬していたシーンとか超好みでした。これは良い夫婦になる。

 

高志見習えよ!!と思わずにはいられなかったのが格馬。
青木さんの小説は残念イケメンが出てくることが多いイメージでしたが、ちょっと彼は残念すぎる。ほんと残念。ああ残念。
美月が恋に慣れてないのは良いんですけど(ときめくべきシーンでガラッパ出てきたときには吹き出したけど!)、格馬はなんというか、もっとこう、どうにかならなかったんですかねぇ・・・・・・。
女子力云々を文句つけてくるあたりでアレ?と思い、「好きなところは?」「体」のやりとりで脱力し、温泉に連れて行っといて締めはメール(´Д`;)
少女小説ならまだ良いんです。でも彼、三十歳でしょ?ちょっとこれは萌えない。

 

そういうわけでイマイチ格馬に魅力を感じなかったせいで格馬&美月の恋についてはあまり楽しめませんでした。
むしろ入浴剤作りとゆいみ&美月の友情だけに集中してほしかったような。
残念系ヒーローを物語的に邪魔だなと思ったのは初めてでした。

 

だんだん格馬にイラっとしてきたせいで後半は負の感想を書き殴ってしまいましたが、それ以外はとても面白かったです!
ゆいみと美月のゆるっとした女友だち感もすごく好きだったし、今すぐ入浴剤を買いに走りたいくらいお風呂シーンは気持ちよさそうでした( ´ ▽ ` )総合して満足。

青木さんの次回作も楽しみにしています。

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