ポーション、わが身を助ける1


『ポーション、わが身を助ける 1』(岩船晶著/ヒーロー文庫)★★★☆☆

ポーション、わが身を助ける 1 (ヒーロー文庫)
ポーション、わが身を助ける 1 (ヒーロー文庫)

異世界召喚ものですが、少年向けレーベルには珍しく女の子が主人公。そしてバトル要素の薄い生産系日常ものです。
ゆるゆると主人公が商売で生計を立てていく姿が描かれていくのですが、そのちょっとのんびりとした雰囲気にホッとする作品でした。
ただ、もうちょっとヤマ場とオチが欲しかったですね。ラストもぶつ切りだったのは書籍化作品としては残念。

☆あらすじ☆
普通の女子高生・カエデは、獣人やエルフ、ドラゴンのいる異世界にスリップしてしまった。カエデは持っていたリュックサックに見覚えのない本があることに気がつく。本に書かれていたのはポーションの作り方だった。しかも「生成」と唱えるだけ。半信半疑だったカエデだが、試してみるとポーションが出来てしまった。異世界に放り出されたカエデにとって、それは生活を支える糧になった。出来たポーションが、結構な値で売れるからだ。いつか元の世界へ帰ることを望みながら、ポーションの支えもあって、異世界での生活を送るカエデ。とある一行との出会いから、生活は変わっていく。ドラゴンに遭遇したり、奴隷を買うことになったり…一人の女子高生の異世界での奮闘は続いていく―。

以下、ネタバレありの感想です。

 

目が覚めたら異世界。手許にはポーション等のアイテムを作れる不思議な本と「バロウ」という人物からのメッセージが残されていただけ。
そんな状況から始まる、女子高生カエデの異世界生活を描く作品でした。

 

不思議な本を使ってポーションを作り、それを売ってお金を得る。その収入で生活基盤を整えていく、という流れがのんびりと描かれていきます。
本当にのんびりとしています。
危機感も緊張感も強かさもないカエデは周囲の人の善意を前提に行動するので、読んでるこっちとしては「いつこのおじさん、手のひら返してくるんだろう・・・」と無駄にハラハラしてしまいましたw
何だよ!みんな良い人なのかよ!!(ごく一部を除く)
ポーションの価格相場あたりで一悶着あると思ったのになぁ。うがちすぎでした(´Д`;)

 

優しい人々と出会い、アドバイスをもらったり助けてもらったりしながら生活を安定させようと頑張るカエデ。
危機感のなさもある意味では現代日本の女子高生っぽいといえるのかもしれません。なんかぽややんとして可愛いんですよねw
この放っとけない感じが面倒見の良い人を呼び寄せるのかも?アスルアイスなんかもろにそんな感じでしたもんね。幼気な少女を守ってやらなきゃ!的な。

 

慣れない異世界で頑張って暮らしていくカエデの姿にほっこりしつつ、ちょっと残念だったのは書籍としての構成。
最近はWEB小説も書籍化の際に加筆してヤマ場を作ったりする傾向にあったと思うのですが(少なくとも私が読んだ範囲では)、残念ながら本作はオチもヤマも特になし。ドラゴン退治も強盗のくだりもちょっとヤマとしては弱いかなぁという印象を受けました。日常ものだし、こんなものなのかもしれませんけどね・・・・・・。

ラストも思いっきりぶつ切り。うーん。

 

構成は残念でしたが、物語としては面白かったので次巻に期待したいと思います(`・ω・´)ノ

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