暴君との素敵な結婚生活


『暴君との素敵な結婚生活』(宮野美嘉著/小学館ルルル文庫)★★★☆☆

暴君との素敵な結婚生活 (ルルル文庫)
暴君との素敵な結婚生活 (ルルル文庫)

ほんわかラブコメが読みたい!というノリで読んでみました←
「暴君」との悪名高い伯爵のもとに嫁ぐことになった天文学狂いのヒロインが、自分の望みを許してくれる「優しい旦那様」に恋をするお話。
旦那様の絶妙なヤンデレ具合にニヤニヤしつつ「あれ?病んでるの旦那様だけか??」と首をかしげるハメに。なかなか衝撃的な展開をしていき、途中、背筋がゾクッとしました。
毒あり砂糖ありで、ハラハラとしつつ楽しめる良い作品だったと思いますヾ(*˙︶˙*)

☆あらすじ☆
父親の命令でルナリアが嫁ぐことになった相手は、冷酷な暴君と恐れられる伯爵ヴォイド。天文学が大好きなルナリアは研究が続けられなくなることを悲しむが、ヴォイドは意外にも妻の学問を許すという。夢を応援してくれた!と感激するルナリアはヴォイドを「優しい旦那様」と呼び、主人に怯える館の使用人たちを驚かせるが、ヴォイドもまた自分を怖がらず笑顔をみせるルナリアに困惑して…!?とびきり甘い新婚ラブロマンス!

以下、ネタバレありの感想です。

 

天文学を何よりも愛するルナリアは、父のワーゲン伯爵テオルードの命令で、母メレディアの生家であるラドフォール伯爵家の当主ヴォイドのもとへ嫁がされることに。
初めは結婚を嫌がっていたルナリアは、自分の天文学への思いに理解を示し援助もしてくれる「優しい旦那様」のヴォイドに惹かれていくようになる・・・・・・というのがメインストーリー。

 

前半は気楽に甘さを楽しめる嫁入りラブコメでした。

天文学で頭がいっぱいだけど学者らしく理性的で風評にとらわれないルナリア。そんな彼女の笑顔にあっという間に陥落した後は不機嫌顔でひたすら甘やかすヴォイド。
可愛い・・・・・・っ!可愛いよこの夫婦!!⁽⁽꜂(꜀(⑉ˎДˏ⑉)꜆₎₎
いまいち噛み合ってない会話すら可愛い!

天文学の千分の一くらい好きって結構ひどいこと言ってる気がするのに、ルナリアが言うと「そんなに好きなのかぁ」とニヤニヤできちゃう不思議(´∀`)それで満足するヴォイドはどんだけ嫁が好きなんだ!

 

正真正銘の暴君だった祖父の影を引きずるヴォイドに不安を感じつつも、今が幸せそうなルナリアとヴォイドにほっこり。これは安心して甘さを楽しめるラブコメだと思ってニヤニヤしていました。

 

しかし、物語は後半の両親再登場から徐々に雰囲気がおかしなことに。

 

母親が「妖精」と呼ばれるお嬢様だったこと、父と母の結婚にまつわる不穏な噂、そして徐々に噛み合わなくなっていく様々な人物の言葉。
雲行きの怪しくなる展開に不安感が増長させられ、はじき出される真実に背筋が凍る思いでした。

 

正直、ルナリアとヴォイドについては前半でしっかり絆を作っている分、怪文書騒動でモメても立ち直れるとは思っていたんですよね。だからヤンデレが暴発したヴォイドの態度にハラハラしつつも「さすがにそこまで怖い結末にはならないだろう」という気持ちで読めたのですが、まさか両親の話がここまで衝撃的な展開をするとは・・・・・・(´・ω・`)

メレディアはある意味で本当に「妖精」といえますよね。もうずっと現実に帰ってこれてないんじゃないだろうか。そしてルナリアは誰の子なんだろう・・・・・・。
全てを受け入れて家族を守ろうとするテオルードは本当に紳士でした。確かにこれは格好いい。そしてそれ以上に悲しい。
最後のメレディアとテオルードの会話が涙腺を刺激して仕方なかったです。

 

両親の話のエグさがすごかったものの、ルナリアとヴォイドの恋の物語はちゃんとハッピーエンドを迎えてくれてほっとしました。もう少しヴォイドのトラウマを掘り下げて欲しい気もしましたが、ちょっとページが足りなかったのかな。
母のまき散らした毒も振り返れば良いスパイスでしたし、甘さだけではない読み応えのある物語だったと思います。

やっぱり宮野美嘉さんは良いなぁ。次回作も楽しみです!

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