『魔剣の軍師と虹の兵団〈アルクス・レギオン〉Ⅱ』(壱日千次著/MF文庫J)★★★☆☆
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前巻の感想はこちらから
相変わらずのひどさ!(褒め言葉)
アウトな連中が祖国解放のために立ち上がるというガワは硬派なゆる戦記第2弾。今回も建前と本音のギャップが激しすぎてとても楽しかったですw
☆あらすじ☆
ティタニアでの奇跡的な勝利により、一躍その名を轟かせた「魔剣の軍師」ジュリオ率いる新生トレント王国。勢力を拡大させる彼らだったが、敵の強国ロンバルディアがこのまま黙っているはずがなかった。ジュリオたちの前にたちはだかるのは、名うての将軍たち――裏切りの“吸血鬼”エスメラルダ、ジュリオに歪んだ愛を向ける宦官将軍チマブーロら。さらには、神槍の使い手“悪鬼”ことダンテ将軍率いるロンバルディア最強の黒狼兵団までもが、トレント討伐に動き出す。迫りくる強敵との決戦に、魔剣の軍師はアウトな英傑たちと捏造ではない伝説の歩みを進めることができるのか!? 戦記界が騒然! 伝説になってはいけない英雄たちの残念伝説、第2弾!
以下、ネタバレありの感想です。
女王に即位したランと軍師ジュリオが率いる新生トレント王国。
前巻では一都市を拠点にしていましたが2巻冒頭ではすでに旧トレント領の三分の一を奪還するに至ってます。はやい。
かなりサクサクと進むライトな戦記ですが、ジュリオは戦争に入る前の情報戦に力を入れているようなのでいざ奪還の段階に入るとペースアップするのも当然なのかも。
今回も破竹の勢いで旧トレント領を取り戻していく新生トレント王国ですが、首脳陣は相変わらずひどいですね!ほんとに!!w
やっぱりトリスタンはダメだ!ほんとダメだこいつ・・・・・・そしてそれを利用しまくるジュリオの腹黒さに笑えます。親子の秘密が明らかになる日はきっとこないんだろうな。
他のメンバーもなかなかイロモノ揃いだったのにここにきてさらにイロモノ追加とか。
ドMのエスメラルダが入ったんですが、こいつもアウトすぎる・・・・・・。まだ増えるんでしょうか。お祭りのくだりでロスヴァイセの自己顕示欲とセットにされてるのには笑いましたw 相性いいなー。
イロモノ揃いの虹の軍団の中で良心だったはずのランは想像妊娠しちゃうし。双子か!名前はもっとちゃんと考えた方が良いと思うな!
こういう形でいちゃいちゃするカップルは久しぶりにみたかもです。ジュリオは本命はちゃんと決めてるのにハーレム作る気満々すぎて、ここまでいくといっそ清々しいですね。
前巻よりもキャラの掛け合いに磨きがかかって面白かったのですが、本筋の方もちゃんと動いています。
トレント人を苦しめる「エヴァ」の正体が気になるところ。それとファウスタがなぜ再びジュリオの前から姿を消したのかも。彼女は魔剣の秘密も知っているようですし、物語の鍵を握る存在なのでしょう。
トレント解放まではあと一息という感じですが、まだいろいろ謎が残っていますねぇ。
ユルい戦記なのに、ちゃんとストーリーでも読ませてくれる良いシリーズだと思います。
次巻も楽しみ!
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