花神遊戯伝 きらめく星屑のかけらたち


『花神遊戯伝 きらめく星屑のかけらたち』(糸森環著/角川ビーンズ文庫)★★★★★

花神遊戯伝 きらめく星屑のかけらたち (角川ビーンズ文庫)
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前巻の感想はこちらから
花神遊戯伝10 ちとせに遊べ、この花世界 | 晴れたら読書を

後日談短編とWEB連載や特典ペーパー等の掌編を盛り込んだ豪華な外伝集です。
なんだろう・・・・・・この切なさで胸が詰まる感じ。とても糖度が高くてニヤニヤするのに、同時に泣きたくて仕方なくなるこの感じ。
はぁ。大好きなシリーズが終わってしまったことへの喪失感と充実感で感無量です。

☆あらすじ☆
のさらの地へ向かう知夏と胡汀。その道中、結婚を意味する「ほぎの儀」をあげながら進むことに。戸惑う知夏に胡汀は甘く囁いて――?(「日々に想う」)知夏たちの未来と隠された過去が明かされる、珠玉の短編集!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

「日々に想う」

本編完結直後のエピソード。知夏と胡汀の結婚式!
知夏が体調が良くなさそうで心配でしたが、これでひとまず容態は落ち着いたようで安心しました。
本編からずっとすれ違っていた知夏と胡汀の恋はこれでようやくわだかまりが解けたようですね。
星神という存在が知夏につけた傷は簡単には消えてなくならないし、知夏と花神が切り離せない関係である以上、知夏が胡汀の愛を何の含みもなく受け入れるというのは難しい。
胡汀(の中にいる星神)は自分ではなく花神に惹かれているのだと思い込む知夏と、その誤解を分かっていながら口を閉ざす胡汀、というシンプルにうまくいかない複雑な恋愛が魅力の作品ではありましたが、これでようやくハッピーエンドです。
完全に両想いになって全てから解放された胡汀のデレがやばいww

 

「立春」

本編完結後、代替わりした春日の話。
春日はきっと苦労するだろうなぁ、と思っていたら予想通りめっちゃ苦労していました。神様たちがイケズすぎる。
朝火はアレ、冷たいようにみえて平常運転ですよね?知夏のときと同じじゃない?
知夏と春日が似ているっていうのも納得のエピソードでした。
それにしても未不嶺と良い雰囲気だったのはあれはどういう・・・・・・

 

「秘密の時間」

本編中、楽奪い月で神花が咲いた頃の話だから、何巻だ?
神様の依頼で知夏がこっそり出張するエピソード。本編ではなかなか挟めない知夏の秘密の日常って感じで新鮮で面白かったです。

 

「時の彼方」

ショタ!!
天女を見つけて即行で求婚するチビ胡汀に笑いましたw
出会ったときから妻となる者だとわかってた、という後の胡汀のセリフを思えばニヤリとしてしまうエピソードでした。

 

「約束の花」

夫婦でデート、な短編。
この後、滸楽たちと再会できたのでしょうか。それとも嫉妬と愛に燃える胡汀に再び拉致られて帰宅させられたのでしょうか。
明るい未来を感じさせる締め方でとても素敵でした。

 

「歴は夢見る」

外伝集のトリを飾る短編です。
またいつか。未来できっと、あなたに会える。ばいばい!
の流れに涙腺決壊。終わってしまったぁああああ(´;ω;`)

 

掌編BOX

掌編の詰め合わせは本当にすごい量でしたw私みたいに電子書籍派だと店舗特典ペーパーは諦めるしかないのでこういう形でまとめてくれると本当にありがたいです(それでも全部が収録できているわけではないのでしょうけど)
たくさんあった中から印象的だった掌編を選ぶと・・・・・・

「ゆめかたり」
こんなIFエピソード、ずるい!!
緋宮トリオでナンパされに外へ繰り出す話。幸せそうで楽しそうで仲良しな3人の姿が微笑ましいのに、なぜだろう視界がぼやけるんだ。

「安らかな日」
白雨の出産。長く苦しんできた彼女もこれでようやく幸せになり、滸楽も破滅から救われてめでたしめでたし。
さりげに強烈な独占欲を見せた胡汀にゾクっとしましたw「日々に想う」でもそうでしたけど、胡汀のヤンデレ化が止まらない。

「雪の祈り」
知夏がいなくなったあと、残された家族がどうなっていたのかということがわかる掌編。
知夏の失踪を自分の責任と責める麻里と、そんな彼女に「姉を探すのは、それで最後」と告げる知夏の弟。
短いエピソードでしたが、なぜか強烈に心に残りました。ドラマのワンシーンみたいに素敵なのに、知夏との訣別の切なさのせいでとても泣きたくなる雰囲気が最高です。

「贖罪の日」
朝火さん・・・・・・っっ!
泣く。もう泣いてばっかだこの短編集・・・・・・。

「夢路」
これは夢なのか、それとも知夏の神世での誕生なのか。
夢路というタイトルからは何とも言えないのですが、後者なのでしょうね。知夏が胡汀と幸せに過ごした上での話だったら良いなぁと願わずにいられません。

 

最高の外伝集でした。
これで花神遊戯伝も本当におしまいなんですね。悲しくて寂しいですけど、素敵なシリーズに出会えたことを心から感謝します。

 

ところであとがきのボツ案は本当にボツっちゃうんですか?
知夏の双子たちを主人公に次世代編をやってくれてもいいんですよ???
神の恩恵が薄れつつある蒸槻は神話の時代から人の時代に移るわけで、そこには間違いなく激動の世界が待っているはず。他国は攻め入る準備をしているから戦争の予感は濃厚。そして蒸槻の国内は統一しきれず内乱さえ否定できない。そんな世界で出会う知夏の子どもたちとかつての仲間の子ども達。
そんな波乱に満ちた大河ファンタジーが!読みたい!!

という心の叫びはおいといて、糸森さんの次回作もスタンバイしているようですね。新作もとても楽しみですヾ(*˙︶˙*)

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