結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの?1


『結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの?』(伊達康著/MF文庫J)★★★★☆

結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの? (MF文庫J)
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「ニンジャとドラゴン」とかまた食い合わせが悪いと言うか、なんで混ぜちゃったのというか・・・・・・なんてことを読む前は思っていたのですが、読んでみるとこれが面白くてびっくりでした。
人間を主食とする竜人族に支配された大陸を舞台に、極東の島国からやってきたシノビの少年とわけありの少女騎士が竜に立ち向かうファンタジー。えげつない世界観のシリアスな土台と、それを壊さない程度にしっかり織り込まれたコメディパートの塩梅が非常に読み心地がよく、最後まで楽しく読めました。
というか設定とオチ的にこれはもう私が好きにならないわけがない作品だ!
何がどう好みかはネタバレになるんで下で書きますけど、カップル好きなら読んで損はないかと思います。

☆あらすじ☆
竜に支配された大陸へと降りたったシノビ・サビトは銀髪巨乳の女騎士メルシオーネと主従を結ぶ。寡黙を装うが内心饒舌なサビトと、優しく勇気もあるが天然なメルの凸凹コンビは案外相性がいいようで……?

以下、ネタバレありの感想です。

 

舞台は、人間を主食とする竜人族(レドルグ)に支配された大陸。次期頭領を選ぶ勝負のために竜を仕留めに極東の「ヒノモト」から大陸に渡ったシノビのサビトは、そこで女騎士メルシオーネと出会い、彼女の滞在する村を救ってほしいという依頼を受けます。そうして主従の契約を結んだサビトとメルシオーネは村を襲う【竜公】セルサーレに戦いを挑む、というのが本作のストーリー。

 

基本的にコメディ色が強く、サビトとメルのテンポの良いやりとりは読んでいてとても楽しかったです。ボケとツッコミがくるくる入れ替わりながらの会話劇は読んでいて心地良いレベル。割とベタなのに楽しいのは作者の力量なんだろうなぁ。

 

もっとも、物語の土台になるのは笑えないレベルのシリアスな情勢
人間を捕食する竜人族に抗う術もないまま大陸各地に分断され、息をひそむように隠れ住む人間達。そしてそれを「家畜の管理」とばかりに把握してゆるゆるといたぶる竜公。その構図だけで鬱々としそうなぐらいに終末的世界観です。

加えて【竜落子】という設定。
人間でも竜でもない立場という絶望的な世界のさらにどん底にヒロインを持ってくるという鬼畜仕様・・・・・・。あんなに必死に守ってきた村人にメルが拒絶される鬱展開は辛いものがありました。
ああいう展開は苦手なんですけど、メルが前向きに健気だしサビトが良い意味で部外者だから鬱々とした雰囲気に固まらなかったのは本当に良かったです。

 

というか、全体的にコメディとシリアスのバランスがとても丁度良いんですよね。
絶望的な世界観をベースにしつつ、それを崩さない程度に入れたコメディパートのおかげでとても読みやすかったです。設定だけならダークファンタジーといっても良さそうなのに、合間にはいるボケとツッコミにニヤニヤさせられるせいで暗くなりすぎずにストーリーを楽しめるのが素晴らしい。

 

メルとサビトのキャラと関係性がとても好みだったのも本作を気に入った大きな要因ですね。
いかにも「ニンジャ」なサビトがふとした瞬間にみせる等身大の少年っぽさも良かったし、過酷な運命を背負っているのに人間のために戦おうとするメルの健気さも好み。

そんなふたりのドタバタラブコメっぽい主従関係だけでニヤニヤしてたのに、メルの「結魂の儀」の設定が出てきた段階で期待が膨らんで、その期待通りの展開にガッツポーズですよw
夫婦モノなのか!やったーーー!!
いちゃラブカップルものと夫婦ものが大好物の私としては、これは今後の展開を期待せざるを得ませんね。

 

もちろんバトルファンタジーとしてドラゴンとニンジャの戦いも熱かったので、こちらの方の展開もとても気になります。今後はメルとサビトが旅をしながら各地の竜公を倒していくことになるのでしょうか。
バトルについては、忍法を魔法の枠内に入れたのは個人的にはかなり好印象でした。ファンタジーにニンジャを取り入れるならそこらへんの設定を統一してくれた方がしっくりくるので。シノビの正体と強さの秘密についても説得力がありましたしね。

 

サビトの競争相手であるシノビのアトリが物語にどう絡んでくるのかも楽しみです。
夫婦となったといってもまだメルの片思いという感じなので、ぜひふたりの関係が育つための刺激になってほしいw

 

とても面白い新作でした。2巻が待ち遠しいです!

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