さびしがりやのロリフェラトゥ


『さびしがりやのロリフェラトゥ』(さがら総著/小学館ガガガ文庫)★★★☆☆

さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)
さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

さびしがりの吸血鬼をめぐる群像劇。
なんとも不思議な味わいの作品でした。主観と主観は共有できないよねっていうのは、渡航さんと共著した「クズと金貨のクオリディア」に通じるものがあったかな。

☆あらすじ☆
「変猫」のさがら総が贈る、新青春エンタ!ぼくらの学校には、血を吸いつくす吸血姫がいる――。クラスメイトたちのあいだでまことしやかに囁かれる噂は、真実だった。理想と現実のバランスに苦悩する高校生作家、常盤桃香は深夜の旧校舎で怪異と出会い、風変わりな姫とおかしな会話を紡ぐことになる。「汝、無礼である。如何なる理由でここを訪れるか?」「おでんを作ったので」「……おでん?」「こんにゃくもあります!」「……こんにゃく?」けれど、ふたりの奇妙な友情は、死体の出現をもって終わりを告げた。常識人的いじめっ子、自爆系宇宙ロボット、そして“正義の味方の敵”のぼく。優雅なる吸血姫を取り巻く人間関係は多角的に入り組んで、表と裏が混じりあい、複雑怪奇な青春群像劇を織り成していく。「だれもが静かに平和に暮らすだけの話を書きたかった」「いいかな? だれもそんな話は読みたくないんだ」――これはぼくたちの悩みを笑い飛ばす物語だ。そして、ハッピーエンドになるべき物語だった。『変態王子と笑わない猫。』のさがら総が挑む、新機軸の黄昏ロリポップ! 誰にも先が読めない青春ミステリアスコメディ、開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

書けなくなった女子高生ライトノベル作家。
いなくなった姉を探して旧校舎に棲みついたひとりぼっちのノスフェラトゥ。
実は面倒見のいい女王蜂と彼女が拾った自称ロボットの少女。
不思議な空気をまとう「いじめられっ子」の男子高校生。

 

登場人物は個性豊かというか個性が強烈すぎて読んでて楽しかったです。
最初の常磐桃香視点の時は昔ながらのジュブナイル小説を読んでいる気分だったのですが、読み進めるうちに、なんとまぁここまでカオスになっていくものなのか。もう途中で何を読んでいるのかわからなくなってきましたw
勢いのよさでうっかり酔いそうになるまである。

 

シギショアラ視点になった途端、桃香視点の美化に驚愕したのは私だけじゃないはず。なんだこの変態女子高生。はやく誰かなんとかして・・・・・・
なんとなく紅玉いづき系のライトノベル作家だと思ってたのに!騙された!!変態だー!

 

そして桃香視点ではミステリアスな雰囲気の能ヶ谷風吹シギショアラ、そしていじめっ子でイヤな感じの真光寺結が、それぞれの視点になるとまぁコロッとキャラが変わること。いかに人の主観の世界が不安定で脆くて信用ならないものであるかがよく分かりますね。
私の見てる世界も、人が見てる世界とは全然違うものなんだろうなぁ。当たり前だけど忘れがち。主観が共有できない以上、結局人は本当には理解し合えないんですよ。風吹視点のカオスっぷりがそれを証明しています・・・・・・

 

メインのストーリーについては、なんだかよくわからなかったです(;・∀・)
宇宙人と吸血鬼?教授?正義の味方?
うーん、深く考えてはいけないのかな。あくまで主観の話だから、風吹視点で描かれた物語がどこまで真実なのかも怪しいところですよね。

 

これ続きが出るのか単巻ものなのか。
綺麗に終わっていますけど、もうちょっとこの世界観を見たい気もします。

さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)
さがら 総小学館
売り上げランキング : 1600Amazonで詳しく見る
スポンサーリンク
 
0

「さびしがりやのロリフェラトゥ」への2件のフィードバック

  1. 同じさがら総さんが書いた「変態王子と笑わない猫。」も面白いですよ!アニメ化もしましたし!

    1. コメントありがとうございます!
      さがらさんのコメディのノリがとても楽しかったので前作にも興味がわいてきたところです(ↀДↀ)✧
      以前からタイトルだけは一応知ってたんですけど「変態」の文字でなんとなく後回しになってましたw
      この機会に読んでみるのもありですね。
      おすすめありがとうございます(^^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。