アルバート家の令嬢は没落をご所望です


『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』(さき著/角川ビーンズ文庫)★★★★☆

アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)
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WEB小説の書籍化作品。WEB版未読です。
聞くところによると、「小説家になろう」の少女小説系統では悪役令嬢転生モノがひとつのジャンルとして成立しているとか。乙女ゲームをやったことがないのでなんとなく避けていたジャンルだったのですが、いざ読んでみるとこれが面白くて楽しいw
「悪役令嬢」という役割を自覚し(乙女ゲーム上の)主人公を苛めるつもりが、やることなすこと空回りして気づけばただのツンデレ令嬢になっているヒロインがとても可愛いかったです。そんなヒロインと彼女の従者のテンポの良い会話にはやたら噴き出してしまいました。ああ笑った!!満足!

☆あらすじ☆
才色兼備な大貴族の令嬢メアリ・アルバート。彼女は始業式で前世の記憶を思い出す。この世界は前世でプレイしていた乙女ゲームと同じで、自分は主人公をいじめて最後に没落する悪役令嬢だったことを―となれば、ここは「そんな人生、冗談じゃない!」と没落を回避…しない!従者のアディ(口が悪い)を巻き込んで没落コースを突き進もうとするけれど、なぜか主人公になつかれて!?人気沸騰WEB小説、ビーンズ文庫に登場!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ある日突然自分が生きている世界が前世でプレイした乙女ゲーム「ドキドキラブ学園(略)」(略称「ドラ学」)と同じものであることを思い出したメアリ・アルバート
本当にゲームのまま進むのであれば悪役令嬢の役回りにある自分とアルバート家の没落は避けられない。それなら・・・・・・

「いっそのこと前向きに没落しようと思うの!」

というメアリの謎の決心のもと、物語は始まります。

 

前半は悪役になりきるメアリと呆れながらもそれに付き合う従者アディのコメディ溢れる会話にひたすら笑わせてもらいましたw
この主従は楽しすぎます。アディがもうちょっとクールな感じかと思ったらなんか違ってびっくりしましたが。従者というか遠慮を忘れがちな舎弟って感じ。

 

中盤に入ると、なぜメアリが没落を目指すのかという理由が明かされ、少しずつ物語とメアリに対する見る目が変わっていくのを実感しました。

事情を知れば知るほど、メアリという主人公の格好良さが際立つんですよねぇ。
貴族としての矜恃と現代的な倫理観のバランスが良く、発想も柔軟で逞しく、色んな物事に対して潔い。
そのくせ悪役としてゲーム上のアリシアをいじめようと頑張るけど失敗続きというちょっと抜けてるところが可愛いんですよねぇ。
ギャップに萌える。

 

メアリとアディの主従関係も最後まで本当に良かったです。
基本的にコメディ押しではあったものの、ふたりの間にある揺るがない絆と、そこにほんのり混じる甘さが良い。とにかく良い!
糖度自体はそこまで髙くはありませんでしたが、このじれったい感じも大好きですよー!

 

メアリの企みの結末については、まぁ予想通り(笑)
むしろこんなに親身かつ親切に対応しといて、なぜ糾弾され没落に至ると思えるのか(本人も途中からなんかおかしいことを自覚していましたが)

私としてはアディとの身分差を乗り越えるために没落コースでも構わなかったのですが、そこはそれ、このまま物語を続けていってくれればどうにかなるはず。

 

WEB版ではこの後の話(大学編?)があるようなので、書籍版でもぜひ続刊を出してほしいですね。
著者のさきさんのコメディはすごく好みだったので、(続編がなくても)次回作にも期待したいと思います。

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