『六花の勇者』(山形石雄著/集英社ダッシュエックス文庫)★★★★☆
2015年夏にアニメが始めるため、長らく積んでいましたがやっと手をつけることができました。
ファンタジー×ミステリー。魔王討伐のために集まったはずが偽物探しの疑心暗鬼に捕らわれる7人の勇者たち。
ジリジリと追い詰められていく緊張感と、激しいバトルの連続で休む暇なく一気に読み切ってしまいました。確かにこれは面白い。
今からアニメが楽しみです。
☆あらすじ☆
闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。地上最強を自称する少年アドレットは、その六人、『六花の勇者』に選ばれ、魔神復活を阻止するため、戦いへ向かう。だが、約束の地に集った勇者は、なぜか七人いた。その直後、霧幻結界が作動し、七人全員が森に閉じ込められてしまう。七人のうち誰かひとりが敵であることに気づいた勇者たちは疑心暗鬼に陥る。そして、その嫌疑がまっさきにかかったのはアドレットで―。伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、堂々始動。
以下、ネタバレありの感想です。
眠りから目覚める魔神を打倒するために、運命の神に選ばれる6人の勇者。それが「六花の勇者」であり、主人公は「六花の勇者」に選ばれた自称・地上最強の男アドレットです。
同じく六花の勇者の仲間と合流したアドレットは、しかしそこで想定外の事態へと巻き込まれていきます。
なぜか7人いる「六花の勇者」。
結界に閉じ込められるという異常状態であることも影響したのか、勇者達はあっという間に疑心暗鬼に陥り、物語は魔王討伐のパーティ結成どころか偽者探しという混沌とした展開へと進んでいきます。
そして、結界発動時に密室であったことを理由にアドレットは真っ先に「七人目」の容疑者となってしまうのです。
アドレットが他の六花の勇者から逃げるためにバトルが連続するものの、メインは謎解き。
正直なところ、七人目についてはちょっと予想できちゃったりして(ダメなミステリーの読み方をしてしまった・・・だって登場時から怪しすぎなんですもん)あまり意外性はなかったんですよね。
面白かったのは、密室を破る鍵となる霧の発生方法。
これは本当に「あ!そうかしまった!!」と舌打ちしたくなりましたw
聖者たちが超常的な力をガンガン使ってくるファンタジー世界なだけに、完全に盲点でした。加えて、手段の一部がそのファンタジーをうまく取り入れたこともあって、これは唸るしかない。行方不明の話は注意していたはずなのに、私も頭固いですね・・・・・・
この「してやられた感」を味わえただけでもとても満足ですw
ただ「七人目」の正体については、予想はできたのに唐突感があるのはなぜなんですかね。
狂気の出所に関しての説得力が弱いというか。
ここらへんは次巻以降で掘り下げられる感じでしょうか。
それにしてもアドレットが頑なにフレミーを庇っていたの理由って一目惚れだったんですね。
出会いのシーンでドキドキしてたのを「感動ではなく、たぶん恋でもない。」って言ってたのに!嘘つき!
もっと深遠な理由があると思って深読みしすぎました・・・・・・
残念ながら「七人目」は逃亡してしまいましたが、これでようやく本題(?)の魔王討伐に入るのか・・・・・・と思いきや。
もしかして紋章のコピーって簡単だったりするのかな。偽物乱造できちゃうの?
これは2巻が気になります。ただ、この展開が連続するんじゃないかという嫌な予感もあったり(;・∀・)
何はともあれデレたフレミーが可愛すぎだったんで、早く続きを読まねば!
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