『死神姫の再婚 儚き永遠の恋人達』(小野上明夜著/ビーズログ文庫)★★★☆☆
前巻の感想はこちらから
今回を最後にイラストレーターが岸田メルさんから冨士原良さんに交代するそうです。メルさんの絵は表紙だけで挿絵はなかったのですが、この表紙はとても綺麗です。有終の美を飾ってもらえた感。
この新章は全5巻予定で、2016年秋に本シリーズは完結するとのこと。あと少しだったのになぁ。
そしてクルセージュ編ですが、・・・・・・クルセージュ関係なくないか?とは思ったものの、前巻よりは面白くなってきました。
☆あらすじ☆
ついにノーラとティルナードの結婚式が行われることになり、ライセン家一行はレイデンへ。二人の晴れ姿に涙ぐむアリシアとカシュヴァーン。しかし滞りなく進む式の最中、一陣の風が舞い込んだ!記憶を刺激され花婿を案じるアリシアだが、そこに倒れていたのは女王エルティーナ!!しかもルアークに取り押さえられた暗殺者は、首謀者はティルナードだと叫びだして!?クルセージュ編第2幕!
以下、ネタバレありの感想です。最後の方ちょっと愚痴めいてるかも(´・ω・`)
今回は、ノーラとティルナードの結婚式の最中に女王暗殺未遂事件発生!という話。
前回同様、〈神具礼賛〉で文化侵略を謀るマルグレートが絡んでいて、今回出てくるのは第三王子のイズマイール。またもやカシュヴァーン周囲を荒そうとする彼と、暗殺の実行犯である元〈玩具の兵隊〉のサーリヤを中心に話が進んでいきます。
前回よりは楽しく読めました。話もシンプルでわかりやすかったですしね。
カシュヴァーンとアリシアの夫婦関係もこれ以上揺らぐことはなさそうですし。その分、ルアークがゆらゆらしていますし、新章はルアークの出自関連を掘り下げていくようですからこの辺で波乱がありそうです。
新章と銘打ってはいるものの、全体的には長くなったシリーズの後片付けがメインになっていくのでしょうか。エピローグ的な雰囲気を感じてしまうので、そろそろ新章ならではの展開がほしいところ。もしかするとシルディーンが舞台なのは今回だけで、次回以降は外国へ移るのかもしれませんけどね。そうするともうちょっと印象が変わってくるのでしょうか。
どちらにせよ、シリーズはあと3冊で完結。
ちょっと色々思うところもありますが、最後までお付き合いします。
小野上さんの他シリーズはとても面白かったし、好きな作家さんなので応援しています。「死神姫新章なんてなかった」ってならないように祈りたい。
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