『とある飛空士への誓約1』(犬村小六著/小学館ガガガ文庫)★★★★☆
とある飛空士シリーズの第4弾。
シリーズ最大スケールの物語の幕開け、ということでまだまだ序章な第1巻でした。
空戦シーンは相変わらずの迫力。そして、意味ありげにおかれた伏線の正体が気になって仕方ありません。
ああもうこれ絶対面白くなるよ・・・・・・。
☆あらすじ☆
四千もの島嶼が大瀑布を挟んで存在する「多島海」。ハイデラバード連合共同体、セントヴォルト帝国、秋津連邦、三つの大国が覇権を争うこの海を、七人の少年少女の操縦する大型飛空艇が親善飛行していた。いずれもその突出した才を認められた士官候補生たちだったが、「空の一族」の強襲に、名も知れぬ島への不時着を余儀なくされる。脱出のために協力する七人。しかしそこには裏切り者が潜んでいて―。空戦ファンタジーの金字塔!「飛空士」新シリーズ、史上空前の規模でついに始動!!七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語。
以下、ネタバレありの感想です。
あらすじに「7人の主人公」とあるのですが、この1巻を読んだかぎりは坂上清顕がメイン主人公ぽかったですね。
これから群像劇のようになっていくのでしょうか?
飛空士シリーズ最新作である「誓約」の第1巻。
どういう物語になっていくのか、今のところまだ予想がつきません。
二つの国の親善を目的として集められた7人の士官候補生。
戦争に対する政治の思惑に巻き込まれ、過酷な空戦を戦い抜くことになる彼らの姿を描いたプロローグであり、7人の少年少女が「仲間」となる最初の一歩を描いたお話でもありました。
一見すると友情と青春の物語ともとれるのですが、影を落とすのは冒頭の「ぼく」によるモノローグと、「ハチドリ」と「継承者」の存在。
誰がどんな事情を隠し持っているのか、全く予想出来ない状態でドキドキしますね。
飛空士シリーズの重要な要素である「恋」のほうも動き始めています。
父の代の因縁を抱えた清顕とイリア。そして、清顕との幼い頃の「誓約」を大切に胸に秘めたミオ。
三角関係になるのか!?こちらも楽しみです。
「友情は永遠だ」という7人の誓約が、物語に何をもたらすのか。
どういう展開をしていくのか気になります。続きもガンガン読んでいこう。
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