薬屋のひとりごと2


『薬屋のひとりごと2』(日向夏著/ヒーロー文庫)★★★★★

薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)
薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)

前巻の感想はこちらから
薬屋のひとりごと1 | 晴れたら読書を

2015年1月刊。
まさか続編があるとは思わなかったシリーズ第2巻。
名探偵な薬毒マニア猫猫の知性冴え渡る宮廷ミステリーですが、今回は前巻以上に綿密に置かれた伏線と、それが鮮やかに回収されていく様子がとても素晴らしかったです。
中華風な世界観も相変わらず魅力的。猫猫と壬氏のコミカルなやりとりも楽しかった!
そして、猫猫自身の過去にも迫っていきます。泣きました。最高です。

☆あらすじ☆
後宮女官を解雇された猫猫は、花街に戻ってきた。しかし、すぐに超美形の宦官・壬氏のお付として、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不思議な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なりあう中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中、壬氏に付きまとう武官・羅漢が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。羅漢の本当の狙いとは一体?

以下、ネタバレありの感想です。

 

今度は壬氏の侍女として外廷で働くことになった猫猫。
前回同様、薬毒その他の多くの知識に通じる彼女の元には、様々な謎や頼み事が寄せられていきます。

 

1冊の中で、連作短編のように積み重なる小さなミステリー。
ひとつひとつの謎は、前巻同様に世界観に沿った興味深いもので、猫猫が解き明かす度に「なるほどなぁ」と感嘆しきりでした。
そして、それらが徐々につながりを見せ始める中盤あたりからは、物語にどんどんのめり込んでいって最後まで一気に読み切ってしまいました。

 

前巻もなかなかだったのですが、今回はさらに構成に磨きがかかっていたように思えました。
ひとつひとつの謎と、それが示す不穏な動きは明らかになったものの、結局、翠苓は見つかりませんでしたし、彼女の狙いは本当のところで明らかにならなかったですね。これは続編が出るということでしょう。
壬氏を確実に狙いにいったのかどうかも明らかではありませんが、彼自身の正体とあわせて、今後大きく展開していくのかもしれません。

 

また、今回は猫猫の出生の秘密が明らかになるお話でした。

 

お父さん登場!な話でしたが、それに合わせて予想外にビターな愛のエピソードが出てきて驚きました。
壬氏や猫猫にちょっかいをかける羅漢の過去、途中で出てきた病んだ女の正体、そして梅梅小姐の想い。
全てが絡み合って展開していく物語は涙なくして読めませんでした。

 

梅梅小姐の「選ぶなら、ちゃんと選んでくださいね」というセリフの真意が、格好良すぎます。なんて強い女性なんでしょう・・・・・・。

 

うう・・・・・・ツンツン猫猫と振り回される壬氏のラブコメ期待していただけなのに!
完全な死角からの攻撃で心の準備ができてなかったんですよねぇ(言い訳)
泣いた・・・・・・(´;ω;`)

 

羅漢パパも、不器用すぎるんですよね。
娘に本格的に嫌われる前に素行を見つめ直した方がいいよ、と思いましたが、きっと今回の件で和解への道が開くのでしょう。キャラは好きなので、今後も活躍してほしいですね。

 

ビターすぎる大人の恋愛に気をとられてしまいましたが、目当ての猫猫と壬氏のラブコメも面白かったです。
まぁ猫猫の方が全くデレる気配がないので、糖分は全然ないのですが。
猫猫の一挙手一投足に振り回される壬氏を愛でるだけで満足ですw
でもそろそろ恋愛面が動かないと、高順が悟りを開きそうですねぇ。

 

ラスト、あの挿絵で終わったというのが、猫猫と壬氏の関係を象徴しているようでしたねw
口絵は素敵だったのに!(「よからぬ者」呼ばわりされてるけど)

 

本当に面白い第2巻でした!!
まだ回収されていない伏線がありますし、今回の事件も未解決ですので、これはきっと3巻が出るのでしょう。
とても楽しみです!待ち遠しい(´∀`*)

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