エイルン・ラストコード1 架空世界より戦場へ


『エイルン・ラストコード 〜架空世界より戦場へ〜』(東龍乃助著/MF文庫J)★★★★☆

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (MF文庫J)
エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (MF文庫J)

オシャレな専用公式サイト(リンク)があったり、Twitterの公式アカウントがあったりで、MF文庫Jがものすごく力を入れている様子の本作。
CMももちろんあります。

巨大ロボットを有する人類と、人類を捕食する謎のクリーチャーとの戦いを描く作品なのですが、なんとついているイラストレーターが3人!
さらに戦闘シーンは連続挿絵で、これがまるで漫画のよう。というか漫画。迫力のある戦いをよりイメージしやすくしてあり、ロボラノベ初心者にも安心の仕様でしたw
シリアスかつ謎の多いストーリーもとても面白かったです。アニメから飛び出てきた主人公という突飛な設定ですが、そこから起こる波乱が予想以上に読み応えがありました。
MF文庫Jならではのラブコメもちゃんとあるのですが、それがまたうまくストーリーに馴染んでいて良かった。
正義感の強い主人公は格好いいし、ヒロインは可愛いし、ロボバトルは熱いしで、大満足の新作でした!ぜひ長く続くシリーズになってほしいです。

☆あらすじ☆
これは嘘を真実に、空想を現実に変える、いや変えていった人間達の魂の物語である。西暦2070年。人類が謎の生命体マリスから襲撃を受けて半世紀以上の時が流れた。だがマリスに唯一対抗できる巨大兵器“黒き魔女”デストブルムのパイロット・セレンは絶望的な戦いに精神を疲弊しきっていた。そんなある日戦場に奇跡が舞い降りる。国籍不明の謎の戦闘機が出現、この世界に存在し得ない超兵器で、マリスを一掃する。盛り上がる人類。だが、戦闘機から出てきたのはこの世界での大人気アニメ「ドール・ワルツ・レクイエム」のパイロット、エイルン・バザットそっくりの少年で―。

以下、ネタバレありの感想です。

 

人類を食物連鎖の頂点から引きずり落とした謎の生命体・マリス
このマリスが優先的に襲うという特徴を有した人間・ヘキサを隔離管理し、マリスと戦わせる兵士として育て上げる「氷室義塾」が置かれる巨大人工浮島「第弐富士」が物語の舞台となります。

 

巨大ロボットもの、ということで当然ヘキサたちはロボットに乗り込んでマリスと戦います。
ここで切り札となるのは、出自不明の謎の機体・ネイバー。そして、この機体に乗ることができる唯一の存在・ネイバーフッドです。
通常の人間から差別される側のヘキサの中でも、更に最底辺に位置づけられるネイバーフッド。
物語は、ネイバーフッドであるために強制的に戦場へと引きずり出されてしまうヒロイン・セレンの悲痛な叫びから始まります。

 

絶望の中で狂乱するセレンの前に突然現れ、彼女の窮地を救ったのは見知らぬ巨大な赤い機体。
そのパイロットはエイルン・バザットと名乗るものの、その名前も姿も、人気アニメ「ドール・ワルツ・レクイエム」の登場人物そのもの。
周囲もエイルン自身も何が起こっているのかわからないまま、エイルンはひとまず「氷室夏樹」と名乗り、第弐富士で生活を始めることになる、というのが序盤の流れです。

 

アニメから出てきた主人公、というのがなかなか斬新な設定で面白かったです。
まぁ本当に「ドール・ワルツ・レクイエム」から出てきたのかどうかは怪しいようですが。このアニメが後々の大きな鍵になりそうですね。原作者及び出所諸々不明、というきな臭さのあるエピローグにゾクゾクしました。
あと、意外だったんですけど、エイルンってアニメの主人公ではなかったんですね。魅力ある脇役っていうポジション。しかも嚙ませ役。ああ・・・・・・既視感・・・・・・

 

こんな設定をもってきてどう料理するのか楽しみにしていたのですが、予想以上にシリアス寄りで個人的には大満足でした!

アニメオタクな痛い人扱いされるだけでなく、極限状態の第弐富士のヘキサたちから憎悪や鬱憤を向けられるなど、過酷に全否定されまくる夏樹。
これまでの自分の生き様そのものを揺るがされて動揺する夏樹に寄り添うのは、同じような孤独を抱えるセレンでした。
そんなふたりの共同生活は、いかにもなラブコメパートといった形でありつつも、互いを癒し合う姿に切なさを感じたりもして、読んでいてなんだかしんみりとした気持ちになってしまいました。こういうのはとても好きです。

 

ヒロインはセレン一択だろ!って思ってたんですけど、ラストの展開とか公式サイト見る感じ、葵と紫貴もやっぱりラブコメ要員なのかな。
孤独を抱えて寄り添う夏樹とセレンの構図が好きすぎるので、ハーレムになるのはちょっと嫌だなぁ(´・ω・`)しかもこの3人親友じゃないですか。修羅場もやだなぁ。

 

日常パートを間に挟みつつも、メインとなるのは熱いロボットバトル!
いやぁー熱かった!面白かった!!
なんていったって夏樹が格好いいんですよね!怒りながら正義感をぶつけるところも、泣いている女の子を助けるために立ち上がるところも、セリフがいちいち臭いのも、まるっと全部格好良かったですw
夏樹の戦いのパートナーである淑女AIなエルティーナも可愛かった( ´ ▽ ` )かかと落とし!
それに、連続挿絵という手法も良かったですね。漫画を差し込んで戦闘シーン描写ってどうなんだろう?と思っていたのですが、予想以上にハイレベルなイラストで読んでいて面白かったです。もういっそ漫画化もありだったのでは?(コミカライズ待ってます!)。

 

まだまだ始まったばかりで謎の多い本作。
エイルンは本当はどこからきたのか?
「ドール・ワルツ・レクイエム」に隠された秘密とは?

などなど、気になるところはたくさんありますが、とりあえずは次巻を待ちます。次から学園モノになるようですしね!楽しみだ。
ちなみに2巻は5月発売予定だそうです。
ぜひ息の長いシリーズになってほしいな。ロボものはラノベではあまり人気が出にくいジャンルのイメージがあるので頑張って欲しいところ。

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