災厄戦線のオーバーロード


『災厄戦線のオーバーロード』(日暮晶著/富士見ファンタジア文庫)★★☆☆☆

災厄戦線のオーバーロード (富士見ファンタジア文庫)
災厄戦線のオーバーロード (富士見ファンタジア文庫)

第27回ファンタジア大賞〈金賞〉受賞作です。
2.5次元の世界からやってくる怪物「グラフ」と戦う組織のお話。
かなり独特な書き方をした作品だと思いました。というのも、主要登場人物+グラフの一人称視点を切り替えつつ話が進んでいく群像劇的な構成なんですよね。
かといって、群像劇っぽくはないです。いや、これも群像劇なのかなぁ?
設定自体は悪くないんですが、視点の切り替わりが激しすぎて私にはとても読みづらく感じました。
私には合わなかった、ということで・・・・・・(´・ω・`)

☆あらすじ☆
異次元の扉が開き、人間の想像力から発生する怪物“グラフ”が現れる日本。その甚大なる災厄を、次元の狭間で防衛するために、次元狭界管理機構は設立された。“グラフ”と戦う戦闘員の中でも桁違いの異能を持ち、17歳にして支部のトップに君臨する笹宮銀は退屈していた。「弱者が強者を倒す」逆転劇に憧れる彼は、自分の強すぎる能力に不満を持っていたのだ。ある日、銀はある少女を見出す。それは“物体を3センチだけ動かせる”という能力の口原琴音で―『最強』が『最弱』を導くとき、真実の力が覚醒する!

以下、ネタバレありの感想です。ネガティブな感想です。閲覧注意。

 

2.5次元の世界からやってくる怪物「グラフ」。それに対抗するのが、対グラフ用の異能を与えられたイレイザーと呼ばれる戦闘員と、彼らをまとめる組織ホワイトキャンバスです。
主人公は、そのホワイトキャンバスでトップクラスの実力をもつ笹宮銀。そして、弱い力好きな彼の眼鏡にかなった最弱のイレイザー・口原琴音です。

 

最近、教官モノ流行ってるような気がしますね。前回のファンタジア大賞の大賞作「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」も教官モノですしね。
強い力をもった男主人公が、何らかの欠陥を抱えたヒロインを教え導いて強くさせる、というのがパターン化しつつあるのかな。
本作も物語の主軸は同様の方向性です。最強の笹宮が最弱の力しか持たない琴音を強くさせてあげよう!という話。

 

ストーリー自体は悪くなかったし、設定も面白いと思ったんですけどね。
視点がガンガン切り替わっていくのがとても読みづらくて、せっかくの物語に全然集中できませんでした。
いっそ群像劇なら良かったのかもしれないのですが、主人公はあくまで笹宮と琴音に固定されていて他キャラはあくまで脇役。
そこに明確な差があるのに視点はほぼ同じ頻度で交代していくから、各キャラの掘り下げがさっぱりされないまま終わってしまいました。
しかも視点切り替え時、誰が喋ってるのかすぐにわからないのが致命的なんですよね。3行以内に誰視点なのかわからないことも多く、「あれ?これコイツじゃなかったの??」となることもしばしば。
せめて笹宮と琴音に絞ればよかったんじゃないだろうか・・・・・・首長竜視点とか、いらなかったような・・・・・・

 

文句ばかりでスミマセン。
文章そのものは読みやすいし世界観の構築なんかもうまいと思ったので、今作は合わなかったということで次回作に期待します。

災厄戦線のオーバーロード (富士見ファンタジア文庫)災厄戦線のオーバーロード (富士見ファンタジア文庫)
日暮 晶,しらび

KADOKAWA/富士見書房
売り上げランキング : 1426

Amazonで詳しく見る

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。