終焉の王国1


『終焉の王国』(梨沙著/朝日新聞出版)★★★★☆

終焉の王国
終焉の王国

梨沙さんブーム真っ最中なので、気になっていたこちらも読んでみました。
超王道少女小説的異世界ファンタジー。
終焉を迎えつつある世界、異世界(現代日本)から現れた巫女、巫女を守るツンデレ王子などなど、少女小説的ファンタジーのお約束を詰め込んだ作品ですが、梨沙さんならではの陰気を孕む世界観はとても魅力的。飽きることなく最後まで楽しく読めました。
まぁ、単価1000円超えで挿絵がなかったのは非常に不満ですが・・・・・・雪広うたこさんの描く赤面ツンデレ王子なイジェットが見たかったーーー!!(※2巻からは挿絵あり)

☆あらすじ☆
事故に巻き込まれ、気づけば異世界へ飛ばされていた平凡女子高生のはかな。なぜか見た目は黒髪美少女に変わっていて、人々からは国を救う“女神の巫女”だと盛大にもてなされる。戸惑いつつも舞いあがってしまうはかなに、凛々しく生真面目なイケメン王子・イジェットは厳しくて!?「…とりあえずしゃべるな。ついでに表情も変えるな」「み、見た目に惚れちゃだめよ!これは巫女という仮の姿!」「誰がお前の外見に惚れるか」巫女らしくふるまうため、王子のスパルタ指導を受けるはかなに迫る、運命の日。世界を救う乙女の秘密が明かされる―。

以下、ネタバレありの感想です。

 

家族で食事に向かう途中に、交通事故に巻き込まれてしまった碧生はかな次に彼女が目覚めた場所は見知らぬ異世界で、周囲の人間ははかなを「巫女」だと呼んで・・・・・・というようにお約束な幕開けで始まる物語です。

 

異世界召喚系ファンタジーの王道を踏んでいくので、割と展開は読めます。
世界が終焉に向かいつつあることや、歯止めをかけるために巫女が生贄にされていることなど、予想の範疇で物語は進んでいきました。
ただ、終焉に向かう世界の真相というか、魔女絡みの話が明かされたあたりは予想よりダークな印象が強くて、ここらへんは梨沙さんの作品らしかったですね。はかなの正体なんかも、途中でうっすらと読めたものの、いざ事実を突きつけられるとキツイものがありました。異世界召喚系と見せかけた異世界転生系だったか。

特に可哀想だと思ったのはメヌエ
メヌエさん、引きこもったまま穏便に生きてただけなのに、周辺地域をうっかり助ける結果になったばかりにとんだ目に・・・・・・。
しかもメヌエと初代国王の恋愛とか悲恋としか言いようがないじゃないですか。引き裂かれた挙げ句、気づかないうちに溶け合ってたとかエグ過ぎる。
この世界で穏便に事態をおさめるためには仕方ない結果とは言え、メヌエの貧乏くじはちょっと悲しくなりますね。
メヌエと対峙するシーン以降が少し色々と急ぎ足に感じたのが惜しかったです。終盤はページ数が足りない気がしました。

 

なんだか不満げに書いてしまいましたが、読了直後は「良い本読んだなぁ」という気持ちの方が大きかったです。
世界観が私好みだったことと、キャラが良かったからかな?
おバカでお調子者なはかな。そんな彼女に苛立ちペースを乱されながらも惹かれていくツンデレ王子・イジェット。このカップルが可愛すぎでした(o´罒`o)
このふたりの新婚生活もどきが始まったあたりからずっとニヤニヤしていた気がしますwベタだけど私はこういうのに弱いんだ!
赤面イジェットが可愛すぎて悶えました。「恋するエクソシスト」のジャンとか「狂伯爵と買われた花嫁」のクリストファーみたいなデレデレなのも嫌いじゃないけど、最近の私はツンデレ推しです。
恋愛初心者なイジェットの中学生的ツンデレが最高でした!

 

はかながおバカなのにもちゃんと理由があって、それが分かったときの「よかったぁ」という言葉は切なくなりました。事実を知る過程で彼女が見てきたモノを考えれば確かにそういう言葉が出てくるんでしょうけどね・・・・・・。
良かったぁ。ハッピーエンドで終わってくれてほんとよかったぁ(2人一緒に消失エンドとかもありえそうと思っていたので)

他のメンバーもなかなか良かった。
世話焼き侍女とかはぐれ魔女とか。次巻は彼らがメインとなるようなので、かなり期待しています。

 

あと、はかなの名前の由来は良かったですね。
あそこはこの作品で一番じんときたところでした。その「贈り物」をくれた家族はもう・・・と思うと余計にね。

 

ラストは面白すぎるメンバーで旅に出る、と。
この6人の珍道中とか絶対見たい!!!!
これは続刊を読まなきゃ!( ・ㅂ・)و ̑̑

終焉の王国終焉の王国
梨沙,雪広 うたこ朝日新聞出版
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