開門銃の外交官と、竜の国の大使館


『開門銃〈ゲートガン〉の外交官と、竜の国の大使館』(深見真著/ファミ通文庫)★★★☆☆

開門銃の外交官と、竜の国の大使館 (ファミ通文庫)
開門銃の外交官と、竜の国の大使館 (ファミ通文庫)

表紙は物騒な雰囲気を醸し出していますが、メインは外交という異色のファンタジーです。
弱小国の外交官である少女と、その護衛である少年少女が、強国を舞台に数少ないカードを有効に使って目的を達成しようとするお話。外交メインですがそこまでお堅い雰囲気ではなく、バトル要素もあったりして飽きずに最後まで読むことができました。なんとなくタイトルと内容的に1巻完結でもおかしくなさそうですが、続くのかな?

☆あらすじ☆
召喚機兵を呼び出す力“星の輝き”を持たずに生まれた少年ユーヤ。彼は「選ばれなかった」自身の運命を悲観することなく、相棒のミーシャと共に「選ばれた」人々を守る警護官となる。ある日、彼らは人間族の中では稀な“星の輝き”を持つ者で、巨大な開門銃を携える外交官の少女シズナの護衛のため、竜神族の国ドラコニドへ向かうことに。そこでユーヤ達は種族間の対立、陰謀に巻き込まれていく―。銃と召喚、そして外交の力が交錯するバトル・ファンタジー!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

社会を支える「星の輝き」を持って生まれたか否かで、選ばれた者〈ブリリアント〉と選ばれなかった者に分けられてしまう世界。
主人公は「選ばれなかった者」であり、「選ばれた者」を守る警護官・ユーヤです。
彼は相棒のミーシャと共に「選ばれた者」の中でも特別な存在である外交官・シズナの専属護衛に選ばれ、彼女の仕事に付き添い大国・ドラコニドへ訪れることになります。

そこでシズナの今回の目的を知ったり、その協力者であるヴァレリーにプロポーズされたり、何者かによって命を狙われたりと色々騒がしく物語は展開していきます。

 

メインは外交ということで、物語のキーパーソンとなるのはシズナ。
ユーヤも「〈ブリリアント〉ではないのに異常に頑丈な理由」というのが明らかになり、戦闘シーンでは派手に活躍するのですが、1冊を通してみるとやはり主役はシズナであるように感じました。

基本的におっとり系でおどおどしつつも、いざ交渉の場に立てば百戦錬磨の強かさを見せるシズナ。
弱小国の外交官であり、武力には頼れないから、外交の力で自国の利益を導こうとする彼女が、win-winの関係を作り出そうと知略を巡らせていくのがとても面白かったです。
シズナはその都度得たカードをタイミング良く切りながら、様々な立場の人々と交渉していくのですが、その内容にはややこしいところはなく分かりやすく書かれていたのも良かったです。それでいて読み応えはちゃんとあるのが嬉しい。

 

外交メインですが、敵対勢力から襲撃されたりするのでバトルシーンもかなり多め。
〈創神兵〉という巨人と戦ったり、召喚したり、ユーヤが変身したりと、なかなか派手で忙しい戦闘シーンは読んでいて楽しかったです。ただ、男女の相棒という私が好きな設定がもうちょっと活かされていたら良かったなぁとは思いました。終盤は敵もユーヤも強くなりすぎてミーシャが空気だったので・・・・・・。

 

異色のファンタジーとしてなかなか面白かったのですが、続きは出るかな?
設定的にはまだまだ続けられそうですが、その場合はずっと竜の国を舞台にするのでしょうか。タイトルの「竜の国の大使館」という部分だけ変えちゃうかもしれませんね。
続きが出れば読もうと思います。

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深見 真,メロントマリKADOKAWA/エンターブレイン
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