花神遊戯伝10 ちとせに遊べ、この花世界


『花神遊戯伝 ちとせに遊べ、この花世界』(糸森環著/角川ビーンズ文庫)★★★★★

花神遊戯伝 ちとせに遊べ、この花世界 (角川ビーンズ文庫)
花神遊戯伝 ちとせに遊べ、この花世界 (角川ビーンズ文庫)

独特の世界観と言い回しをもって描き出された壮大な和風ファンタジー、ついに完結です。
思い返せば過酷なシリーズでした。与えられた役割の重さに震え、信じた人に裏切られ、神代のしがらみにとらわれ、苦しみ抜いた知夏。
彼女がどんな結末を迎えるのか、どんな決断をするのか、ドキドキしながらこの最終巻のページを開きました。
全てが全て幸せではないのかもしれませんが、私としてはとても納得のいくラストだったと思います。
良い作品に出会えました。糸森先生お疲れ様でした。発売予定の外伝もとても楽しみです。

☆あらすじ☆
平穏な世界で制服を着て通学していた頃の私はもういない―知夏を慕う緋剣の伊織は異形に。都は悪鬼の巣窟に。次々と知夏の手のひらからこぼれ落ちる大切なもの。だけど、死を覚悟した彼女の前に現れたのは意外な人物で!?神世から続く悲しい連鎖を断ち切るために、知夏は緋剣たちとともに神を相手に立ち向かう!「すべての想いが繋がって、この瞬間へと導いてくれた」舞台は神と人との対決へ。大人気シリーズ、堂々完結!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

前巻から引き続いての最終決戦。

伊織・・・・・・(´;ω;`)
何度も光明が見えたし、もっとうまくやれば、邪魔さえ入らなければ、と思わずにいられませんでした。悲しい。彼を救えなかったことだけが悔やまれます。

それでも知夏は前に進むのです滸楽に安寧を与えるために、帰鼓廷を回絽廷から取り戻すために。
そんな知夏のもとに、これまで出会って縁を結んできた神々や人々が集っていく様子は、まさにクライマックスという雰囲気でとても興奮しました。
お久しぶりのキャラが多すぎてちょっと混乱してしまいましたけどw

 

それにしても、波乱に満ちたシリーズの最終巻に相応しい、波乱尽くしの展開でした。
九支や倶七帝との戦いはどんな風に決着をつけるのかと思っていたのですが、これで神代からのしがらみは解放されたのでしょうね。九支の正体については最初から伏線があったんですよね(神の器って言葉、ちゃんと前に書かれていたような)
あと、最後の最後になって朝火も関係者だったとわかったのにはびっくりしました。確かに、言われてみれば彼だけ普通な人なわけなかったです。

 

怒濤の最終決戦を経てのエピローグは、それまでの勢いはどこへ?というくらい穏やかでのんびりとしたものでした。
あまりにも穏やかすぎてこのまま主人公死亡エンドかと思ってしまいました・・・・・。ちなみに、この穏やかな日常の最中に糸森作品ヒロインズの女子会が開かれていたようです(角川ビーンズ文庫公式サイト花神遊戯伝完結記念書き下ろし小説。2015年2月28日までの期間限定公開です!)

 

異世界召喚もののラストといえば、やはり気になるのは主人公が元の世界に戻るのかどうか。
知夏もまた答えを出すのですが・・・・・・ここにきてやっと胡汀が動いた!

「恋だけを選べない」と緋宮としての役割に徹し続けた知夏。あっさり胡汀との幸せを選ぶとは思っていなかったのですが、その分あっさり胡汀との別れを決意しそうだったんですよね。途中まで完全にその流れでとてもヒヤヒヤしました。良かった・・・胡汀が間に合って本当に良かったです。影が薄いヒーローとか思っててすみませんでした。最後はとても格好良かった!
やっぱりヒロインとヒーローには末永く一緒に幸せになってほしいものですからね。星神覚醒からずっと不安定だった知夏と胡汀の恋が、ハッピーエンドを迎えてくれて本当に嬉しかったです。

 

1巻を読んだ頃はこんなに壮大なシリーズになるとは思っていませんでした。予想をはるかに上回る濃厚なストーリーと設定が魅力的な作品でした。
この作品に出会えて本当に良かったです。

外伝発売予定とのことで今からとても楽しみです。後日談とか読めるかな?

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糸森 環,鳴海 ゆきKADOKAWA/角川書店
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