断末のミレニヲン1 君を連れてあの楽園まで


『断末のミレニヲンⅠ 君を連れてあの楽園まで』(十文字青著/角川スニーカー文庫)★★★★☆

断末のミレニヲン (1) 君を連れてあの楽園まで (角川スニーカー文庫)
断末のミレニヲン (1) 君を連れてあの楽園まで (角川スニーカー文庫)

映画「バイオハザード」は一応全部観てますが、ゾンビものはあまり好きじゃなかったりします。グロいし、そんなモノに囓られるというのがもう嫌すぎる。しかもゾンビに囓られるとゾンビになるんですよ。もうほんと勘弁して(´;ω;`)ってなります。
そんなわけで、待望の十文字青最新シリーズがゾンビファンタジーだと聞いたときは、何とも言えない気持ちになりました。だって絶対怖い!十文字青印の絶望感が絶対凄い!
だけど十文字青作品の絶望感って、ひいいぃぃって呻きながらも思わず読んでしまう中毒性があるんですよね。それが期待できそうな新作なら、もう読むしかない(泣
ただね、読むにしても時間帯を選べば良かったなってすごく思いました。
どうして私はこの本を夜中に読んでしまったんだ(꒪ཫ꒪; )
夢でゾンビが・・・・・・ゾンビが追ってくる・・・・・・ゾンビに囓られる・・・・・・
読んでるときも読み終わっても怖い思いをしてしまったんですが、とても複雑なことにコレがめちゃくちゃ面白い!!
1巻は主人公アトルをメインとする何もわからない状態での逃走劇と並行して、彼の同行者たちにスポットが当てられていく群像劇的な一面もある話でした。キャラそれぞれのエピソードがとても面白かったです(死亡フラグにしか思えませんでしたけど!)
しかし、これどうなっていくんでしょう。先が読めなさすぎて怖い。というかゾンビが怖すぎて泣きたい。比喩でなく、夢に出るくらい怖かったです。

☆あらすじ☆
アトルは剣の王国の勇将・父ハラルに従って兄達と共に馬の王国へと赴き、その帰り道で“異変”に遭遇する。野営の最中、まるで伝え聞く屍霊のような者達に襲われたのだ!人々は恐れ、混乱し、屍霊達が全てをのみこんでゆく。そしてアトル達の運命までも…。『薔薇のマリア』執筆の十文字青と『オーバーロード』イラストを手掛けたso‐binの二人が贈る、過激で残虐で濃密で暗黒系な屍霊幻想一大叙事詩ここに開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公アトル・クライハートは、ハストランへの使節一行の一員として帰途についている最中、恐ろしい「屍霊」に襲撃されてしまいます。
突然の出来事に頭が対処しきれないまま、事態はどんどん進んでしまい、そして事態が動けば動くほど追い詰められていくアトルたち。
自分たちを襲ってくるモノが何なのか、どこから来たのかもわからないまま、どこへ行けば良いのかすら定かにならずに始まってしまった逃走劇。
戦いながら逃げ続け、頼りになる強い者からどんどん脱落していき、ケガを負って死んでしまった者は屍霊に変貌してしまう。そうして味方がいなくなる中で、なんとか心を立て直しながら逃げ続けるアトルたちでしたが、希望を見出す度にそれは打ち壊されてしまって・・・・・・。

 

1巻冒頭からフルスロットル。もう最初から最後まで勢いありすぎです。
終盤になればなるほど同行者が減っていくために、絶望感は天井知らず。次は誰が脱落するの?その次は?と終始涙目でした。
でもこれなんです!これが読みたかったんです!思ってたより数倍怖かったけど!!!

 

怖すぎる屍霊たちに追い立てられるように逃げるなか、アトルを含め逃げる一行のメンバーに次々とスポットが当たっていきます。屍霊たちから逃げる彼らがどういう人間なのか、どういう人生なのかを読ませるなんて、なんという死亡フラグ。
特にキルシャのエピソードが切なかった。キルシャのコーデリアに対する複雑な心情とアトルへの淡い想いを情緒的に描き出した上での、あの末路もう!ほんとに!もう!!!

 

逃走劇の同行者それぞれのエピソードも良かったのですが、全体的に比率高めなのはやはり主人公。アトルは異性に興味津々の年頃の男の子という感じで、女の子に良いところを見せようと無茶をするところがとても可愛かったです。状況が状況だけに彼の勢いだけの行動は不安を感じさせることの方が多かったですが、なんとか1巻は生き残ってくれて良かった(十文字青作品だと、主人公ですら生き残れる確証がないように思えて怖いんですよね)。

 

そんなアトルをなんとかラストまで引っ張っていった頼りになる大人たちはことごとく脱落してしまいましたが・・・・・・2巻以降大丈夫でしょうか。希望が見えない!
主戦力だったジェレルとドロテアまで欠いてしまったし・・・・・・。イケメン枠のジェレルは生き残っていてほしいんですが。

絶望に次ぐ絶望の果てにあったのはやっぱり絶望でした、というところで終わってしまった第1巻。ここからどう続くのかとても楽しみです。あと、今回影が薄かったコーデリアも次巻ではもっと前に出てくるといいな。

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