始まらない終末戦争と終わってる私らの青春活劇

『始まらない終末戦争と終わってる私らの青春活劇』(王雀孫著/集英社ダッシュエックス文庫)★★★☆☆

始まらない終末戦争と終わってる私らの青春活劇 (ダッシュエックス文庫)
始まらない終末戦争と終わってる私らの青春活劇 (ダッシュエックス文庫)

はまちが好きなら読まなきゃ損的な話をTwitterがどこかで見かけた気がしたので(うろ覚え)読んでみました。
あとがきによると、「結局どんな話なの?」という感覚を愉しむ作品だそうです。
1巻は序章ですから〜、的なことを私はよく感想記事で書くんですが、そういうレベルじゃなかったです。
煙に巻かれてしまった感がすごい。そしてそれがあまり不快じゃないから不思議です。
語り口はメタ満載ながら軽快で読みやすく、途中吹き出しながらすいすいと1冊読み切ってしまいました。
そして読み終わって思うんですよ。この本は何だったんだろう?、って。

☆あらすじ☆
「友ゼロ」と妹の鞠弥に指摘される、自称普通の高校生・有田雁弥は役のホームで自分の人格を《換装式人格》と称し会う度に入れ替える、厨二病全開の痛々しい先輩・新田菊華と出会ってしまう。どういう訳か気に入られてしまった雁弥は、昨年度で潰れていた菊華が部長を務める旧演劇部の手伝いをやらされることになる。
旧演劇部の面々は新たに「喜劇部」と称し、生徒会に隠れながら裏で活動をしているようなのだが、雁弥が手伝わされることは意味不明のことばかりで、何故自分が喜劇物に必要なのかが分からなかった。
そんな折、菊華から壮大な人類の歴史と《終末戦争》について聞かされることになる――。

以下、ネタバレ(?)ありの感想です。

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ここで死神から残念なお知らせです。

『ここで死神から残念なお知らせです。』(榎田ユウリ著/新潮文庫NEX)★★★☆☆

ここで死神から残念なお知らせです。 (新潮文庫nex)
ここで死神から残念なお知らせです。 (新潮文庫nex)

いつか自分が死ぬとき、その後の自分はどうなってしまうんだろう?
と、考えまくって眠れなくなった夜が私にもありました。だいたい中学生くらいの頃。あれも一種の中二病なんでしょうか。
本作は、死神と名乗る美青年と彼に連れ回される引きこもりのニート青年が、死んだことに気づかない死者に死を宣告する物語です。
死んでいることに気づかないまま生前と同じ行動をとる死者(タイムリミットあり)っていうのはなかなか面白い設定ですね。ノリが軽いけど不気味な死神も良いキャラでした。
でもそんなことよりも、この死神がニート青年へと投げる言葉のナイフがぐさぐさと私にまで刺さって辛かったです。ごめんなさいごめんなさいって思いながら読んでしまいました。かなりガリガリと精神削られる系の小説です。もろもろ合わせて鬱注意。
それにしても「死ぬ」って何なんでしょう。
今夜は久しぶりに眠れなくなりそうな気がする・・・・・・。

☆あらすじ☆
「私、死んでいるの?」「はい。ご愁傷様です」梶(かじ)真琴(まこと)が、喫茶店で耳にした不可解な会話。それは、保険外交員風の男が老婦人に契約書のサインを求めている光景だった。漫画家志望で引きこもりの梶が、好奇心からその男を追及したところ、死んだことに気づかない人間を説得する「死神」だと宣(のたま)う。行きがかり上、男を手伝う羽目になったのだが──最期を迎えた人々を速やかにあの世へ送る、空前絶後、死神お仕事小説の金字塔!

以下、ネタバレありの感想です。

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