レイカ 警視庁刑事部捜査零課


『レイカ 警視庁刑事部捜査零課』(樹のえる著/メディアワークス文庫)★★★☆☆

レイカ 警視庁刑事部捜査零課 (メディアワークス文庫)
レイカ 警視庁刑事部捜査零課 (メディアワークス文庫)

そういえば今月2巻が出るんだった!と慌てて積んでた1巻を読みました。
異能要素のある刑事モノです。
デスマスクコピー機な美人女刑事と、死体探知機の新米刑事のコンビが3つの事件の真相を追うという連作短編。美人なのに怖すぎるレイカ。犯罪に対することなら全方位に容赦ないという感じは、「アンフェア」の雪平刑事を思い出しました。お付きの大和君がもうちょっと頼りがいがあれば良かったんですけどね。
異能要素はあるものの、割と普通に刑事モノです。最後の事件なんかは哀しすぎて鬱になりそうでしたが。しかしこれ、もし2巻が出なかったらかなり中途半端な形で終わってたんですね(´・ω・`;)

☆あらすじ☆
警視庁刑事部に配属となった若き刑事、大和。彼が足を踏み入れたのは刑事部捜査零課。そこは、組織から弾かれた刑事が集められた部署。デスクに置いた盆栽に語りかける昼行灯の羽佐間警部、ソファでくつろぎながらスマホゲームに熱中する春日警部補。個性的な刑事たちの中でも、音無レイカは驚くべき能力をもつ女性刑事だった―。心に深い傷を負った美しき女刑事レイカと、正義感あふれる大和刑事。陰惨で哀しい殺人事件に遭遇する彼らが、凶悪な犯人を追いつめていく。

以下、ネタバレありの感想です。

 

警視庁刑事部の窓際族・捜査零課
そこは優秀だけどはみ出しモノの刑事が集まる部署でした・・・・・・という刑事ドラマの定番を本作も踏まえています。

 

捜査零課のメンバーは5人(+イカレ科学者)。
まずは、交番のおまわりさんから刑事へ異動となった宝福大和
彼が本作の主人公なのかと思ったんですが、3話では影が薄かったし違うのかな??
誰にも名字を呼んでもらえないのはなぜなんですかね?自己紹介も遮られてしまいますし。「ほうふく(報復)」っていう響きがダメなのかな?
彼の死体アレルギーは刑事にとっては便利な能力なはずなのに、死体があがるから所轄に煙たがられるというのは何だかなぁという気持ちになりますね。警察は死体があがることを嫌がるって、確か昔何かの刑事ドラマでも見たような気がします。

 

そんな大和の相棒となる美人刑事・音無レイカ
タイトル通り、この本は彼女の物語です。
姉を殺された過去を持つために犯罪に対する憎悪を抱えるレイカは、やることなすこと容赦がないまさに復讐の鬼といった感じの怖いおねーさんでした。
そんな彼女は死者の顔をコピーしてなりすますことができる、という異能もち。犯人を、被害者を装って追い詰めたあげくに殺そうとする姿なんて刑事には到底見えませんでした((((;゚Д゚))))
2話は特にひどかった。子供相手に・・・・・・。碇の指摘通り、彼女のやってることは刑事の職分を超えたただの八つ当たりにすぎないようにみえて、終始もやもやしてしまいました。
3話で少しは巻き返してくれたので良かったですが・・・・・・でもラストシーンを見る感じ、姉を奪われた憎しみにまだ深く囚われているようですね。

 

他の零課のメンバーも個性豊か。
2話と3話では、春日梓陣内義嗣の過去にそれぞれスポットを当てた事件となっています。
羽佐間課長については首狩り事件絡みなんでおいておくとしても、1巻の時点でメンバーの過去を一気に詰めるとは。
大和&レイカのコンビがうまく動いていない状態で他のメンバーに突っ込む必要はあったんでしょうか。大和の存在感が話が進むにつれて希薄になっていっただけに、そこらへんが少し気になりました。
もしシリーズ化前提なら、もう少し色んな事件をチームで解決して絆を深めたあとで持ってくる展開だったのかもしれませんけどね。そう思うと、少しもったいない気がしてしまいました。

 

なんか辛口な感想になってしまいましたが、ストーリーとしては面白かったです。
異能要素も少し変わった切り口なだけで、大枠として刑事モノから外れてませんでしたし。
3つの事件それぞれも現代社会の闇をモチーフにしたもので、考えさせられましたしね。特に3話の切なさは・・・・・・。あの話は結局誰もまともに救われていない気がして、読み終わってだいぶダウナーになってしまいました。

 

レイカの姉を殺した事件は未解決のまま、この巻ではまともに語られずに終わってしまいました。
2巻が出るとわかって読んでいたからまだ良かったんですが、発売当時に続刊あるかどうかわからずに読んでいたらガッカリしたかもしれませんね。
2巻では首狩り事件の真相が明かされるのでしょうか。
続きが気になるので、2巻も読もうと思います。

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