ザ・ブレイカー1 黒き天才、その名は


『ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は』(兎月山羊著/電撃文庫)★★★☆☆

ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は (電撃文庫)
ザ・ブレイカー 黒き天才、その名は (電撃文庫)

ダークヒーローがかっこいいサイコなクライムサスペンス。
謎の覆面男が有力者の子女が集う学園を占拠し、交渉役として稀代の殺人鬼を指名する、という物語ですが、主人公はこの殺人鬼。
設定もキャラもとても好みな作品でした。欲を言えばもっとスリルある駆け引きが見たかったかも。
あと、サスペンス作品ですが近未来SF色が強いです。推理小説ではないです(推理はしていくけど、あのオチを導くのは無理があると思う・・・)。

☆あらすじ☆
醜い人面皮をかぶり「恐怖の顔」と名乗る謎の男が、200人以上の学生を人質に高校を占拠する。交渉人として呼ばれたのは、重犯罪特殊刑務所に収監中の、ある少年だった―。少年の名はカナタ。彼は、100万人もの命を奪った毒ガステロに荷担したうえに、64人の刑事を殺害した罪で死刑判決を受けている「悪魔」だった。人質を殺しながら不自然な要求を突きつけてくる凶悪な篭城犯と、他人の命に価値を見出さない冷酷な悪魔が、手に汗握る知能戦を繰り広げる…!緊張感溢れるクライム・サスペンス!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

神奈川生物兵器事件、通称「殺戮の三日」。
この未曾有のテロ事件の犯行グループのひとりとされる伝説的犯罪者、それが主人公の緋上カナタです。

死刑執行を待つだけのカナタは、「恐怖の顔(スケア・フェイス)」と名乗る男に高校立てこもり事件の交渉人として指名されます。
そこでカナタは「恐怖の顔」の正体を当てるという命がけのゲームを挑むことになる・・・・・・という話でした。

 

思ったよりは知能戦というか駆け引き的要素は少なかったように感じました。
カナタがしたことといえば、①最初に「恐怖の顔」を殺そうとしたことと、②「恐怖の顔」を殺せと生徒たちを焚きつけたことと、③「恐怖の顔」の正体を見破ってその推理を披露したこと、④記憶感染した生徒をあぶり出すこと、だったわけですが、④はともかく③はちょっと唐突だったかなぁ、と思ったので・・・・・・。オチがSF色が強いものでしたので、その結論に導く過程をもっと丁寧に書いてほしかったです。

 

期待していた命がけの駆け引きという点では不満が残るものの、それ以外は十分に面白かったです!
犯人も主人公もイカれているサイコサスペンスなラノベは久しぶりだったので読んでいて楽しかったですし。ボコられようが何されようが常に冷静なカナタはかっこよかったですしね。

でもシスコンかぁ・・・はやってんなシスコン・・・

と、思ってたら違いました。
ヒロインである妹・リセの秘密が出てきた時点で、これはSF作品なのだと認識しました。SFクライムサスペンス。
ブラックボックスな先進技術が都合良すぎるというか、後出しジャンケンぽかったのが少し惜しかったです。

 

シリーズの方向性としては「CIRO」のメンバー「ブレイカー」として、リセを守るためにPANDORAやエリスを追う、というものになるのでしょうか。
リセもスカウトされてたし高校閉鎖されちゃうわけだし、CIROのメンバーとしてカナタとコンビを組む展開とかあるといいな。

 

1巻はプロローグ的なものだったので面白いかどうかの判断は2巻次第になると思います。

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