この恋と、その未来。2  ー一年目 夏秋ー


『この恋と、その未来。 ー一年目 夏秋ー』(森崎ビンゴ著/ファミ通文庫)★★★★☆

この恋と、その未来。 -一年目 夏秋- (ファミ通文庫)
この恋と、その未来。 -一年目 夏秋- (ファミ通文庫)

前巻の感想はこちらから
この恋と、その未来。1 一年目 春 | 晴れたら読書を

ままならない、しか思い浮かびませんでした・・・・・・。
恋愛って理不尽で辛いだけじゃないはずなのに、この作品を読んでいると「早く楽になれるといいね」しか思い浮かばないんですよね。切なすぎる。
サブタイトル通り、夏と秋の物語。
季節の移り変わりと同じように、未来と四郎の関係もどんどん変わっていってしまうのがもどかしくてたまらなかったです。

☆あらすじ☆
――せめて、誰の物にもならないで欲しい。そう思ってしまうのは、わがままだろうか――
夏休みを迎えた四郎と未来は、和田、三好の四人で泊まりがけの旅行へ向かう。島での開放感の中、未来に三好との仲を煽られ何とも言えない微妙な気分に陥る四郎。未来に対しての決して明かすことのできない好意を秘めたまま二学期に突入した彼は、三好とともに文化祭委員を引き受けることに。穏やかな彼女に心地よさを感じながらも未来への恋心を払拭できない四郎だが、クラスが団結し賑わう文化祭に、未来の心を奪う人物が現れて……。
話題作、第二幕。

以下、ネタバレありの感想です。

 

性同一性障害。
心は男だけど、体は女。
そんな未来に恋をしてしまった主人公・四郎。

葛藤する彼の思いをよそに、物語は夏休みの旅行、秋の文化祭、とトントン拍子に進んでいきます。
あっという間に時間が過ぎ去っていくような雰囲気がとてもリアル。高校生活なんてほんの一瞬なんですよね。悩みごとに気を取られているなら余計に。

未来への想いを隠すと決めたものの、未来が誰かのものになることは嫌だと感じる四郎。
一方の未来には新しい出会いがあって・・・・・・というのが今回の話でした。

 

何でこんなにままならないの・・・・・・っ!!

 

報われる可能性なんてまるで見えないし、他の人を好きになった方がどれだけ楽か。
それでも、募る恋心が抑えきれなくて苦しむ少年の姿にとても悲しくなりました。
でも、ダメって言われると余計に好きになっちゃうものだと想うんですよね。意識しないようにすること自体がどうしようもなく意識してることのあらわれなわけですし。
彼にとっては三好さんを選ぶことのほうがよっぽど自然でしょうし、それが頭にあったからラストの行動に結びついたのかもしれません。

 

でもアレはダメだ・・・(´;ω;`)
人の恋心を自分のために利用するなんて最低です。
四郎の行動は藁にもすがるような必死なものだったのでしょう。その結果、彼は三好さんの想いに正面から向き合うことなく、自分の未来への想いにすら背をむけてしまいました。
こんなことで、幸せになれるもんか。
逃げてるだけじゃないですか・・・・・・。
私は恋を忘れるためには新しい恋をするべきだ、という言葉が好きじゃないんですよね。そういう側面があることを全く否定するわけではないですが、自分の恋くらい自分でけじめをつけなさいと思うんです。
まぁ、けじめのつけ方がわからなくなったからこその行動なんですけどね!もうホントままならないな!!

 

この先、四郎はどうなってしまうんでしょう。
未来の隣には、新しい彼女がいて。
自分の隣には、三好さんがいて。
そんな関係を作り出した彼が何を見るのか、不安に思いつつも先が気になります。

 

まるで結末の予想がつかない本作。
このラノにランクインしたことだし、予定通りのクライマックスまでちゃんと刊行されるといいのですが(;´∀`)

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森橋 ビンゴ,NardackKADOKAWA/エンターブレイン
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