天女は恋する、龍冠の君


『天女は恋する、龍冠の君』(山本瑤著/集英社コバルト文庫)★★★☆☆

天女は恋する、龍冠の君 (コバルト文庫 や 6-43)
天女は恋する、龍冠の君 (コバルト文庫 や 6-43)

前作「妖精国の恋人」シリーズは終わっちゃったんですか?(完結って書いてたっけ?)好きだったのに・・・・・・。
そんな山本瑤さんの新作は中華ファンタジーなわけですが、全体的な雰囲気がどこか前作に似ているように感じました。なので私にはかなり好みな作風でしたが、話のおおまかな展開自体は割と読めちゃいます。それでも、自分の予想が合っているのかどうかいまいち自信が持てない謎めいた展開に、最後まで楽しく読めました。
内容としては、お茶好き健康マニアなヒロインが謎の美青年と出会うことによって王宮の陰謀に巻き込まれることになり、その先で天女の伝説の真実をみる、というもの。
山本瑤さんの作品の雰囲気とか文体ってなんか好きだなぁと再確認した新作でした。

☆あらすじ☆
お茶農家の養女で健康マニアの珠華は謎めいた行き倒れ青年・紘暉を披露。なぜか珠華を気に入り居座ってしまった彼は、艶やかな笑みの下にもうひとつの顔と、とある目的を秘めていた。珠華もまた、自身が秘めていた運命に導かれるように、絢爛たる宮廷で繰り広げられる高貴な皇子達との恋と陰謀、そして伝説の“天女争奪戦”に巻き込まれてしまい・・・!?新たなる王道中華ファンタジー開幕!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

お茶好きで健康志向な田舎の村娘珠華が拾ったワケありの青年・紘暉
兄弟のように育った青辰が紘暉を警戒するのを不思議に思いながら、珠華は虚弱な紘暉の世話を焼くことに。
そんな中、何者かによって家を襲われ、青辰が誰かに連れ去られてしまう。珠華は青辰を取り戻すために、実は皇子である紘暉と一緒に宮城に乗り込むことになるが・・・・・・というのが序盤のあらすじです。

 

紘暉の宮の茶房に勤めつつ青辰を探していく珠華。
その過程で彼女が何度も耳にするのは「不老不死を授ける天女」の話。物語の鍵を握るのも「天女」でした。

まぁ、珠華が天女に関係するのは序盤からあからさまだったものの、天女本人なのか末裔なのかがよく分からなかったんですよね。
結局、呂桂春と天女の間に生まれた子供は珠華だったわけですが、伝説の天女の一族が続いていたということでいいのかな?
呂桂春は行方不明のままですし、このあたりの謎を突っ込んだ続編がほしいです。

 

そして序盤では天女なのではないかと見られていた青辰。名前がネタバレ!隠す気ゼロじゃないですかー!w
そして最後の挿絵の可愛さはんぱない。

 

青辰の行方や、王族が探し求める天女の正体なんかを含め、全体の展開は割と予想通りでした。
弟皇子、良い人オーラが逆に怪しかったのですが、蓋を開けるとかなり不遇な悲劇の人でした。珠華が天女だと見抜けたということは、彼は紛れもなく王の息子だったのに・・・・・・。
一方の兄皇子。ただのツンデレか!しかも泣き虫か!続編があれば暘谷の出番がもっと増えるかな?気になるのは、珠華が暘谷に初めて会ったときに犂王を幻視したシーン。なんで暘谷に対して?紘暉の時に幻視しましたっけ?王族だから?

予想外なのは、王家の天女に対する扱い。手足もいで肝を食うって・・・・・・(@@;)
「黄金の檻」のオチは最後は見えない鎖とか愛とかで綺麗にまとめましたけど、今まではそうじゃなかったってこと?まぁ、あの場で王様が思いつきで叫んでいただけなのかもしれませんが、それにしても怖すぎる((( ;゚Д゚)))
王族が短命な理由と、天女が犂王のもとを去った理由は何か関係があるのでしょうか。本当に天帝の呪いというだけ?あ、でも暘谷は元気だから、現王と紘暉が虚弱なだけ?

 

珠華と紘暉の関係は、ゆっくり進む感じがなかなか好みでした。個人的にはもうちょっと甘くても良かったですけど。
さばさばした珠華とややなよっとした紘暉の関係は、最後のやりとりが象徴的でしたね。ご機嫌取りに必死な王様がちょっと可愛かったですw

すらすらと楽しく読めた新作でした。シリーズ化してほしいですが、どうなるかな。

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