『Re:ゼロから始める異世界生活5』(長月達平著/MF文庫J)★★★★☆
前巻までの感想はこちらから
前回でエミリアと最低最悪の訣別をしてしまったスバル。
今回はひたすらグズグズに腐っていました。どうすんのこれ。ここまでヘイトたまる主人公も珍しいです。
なんでそうなるの!しっかりしてよ!と始終イライラしっぱなし。
なのに面白いんですよねぇ。主人公は腐ってるし、状況はどこまでいっても悲惨で過酷なのに、目が離せません。
今回ようやく「魔女」関連での動きもちらっとありましたし。ああもう続きが気になる!!!
☆あらすじ☆
「もう、いいよ。――ナツキ・スバル」――エミリアとの最悪の別離より三日。逃げるようにして身を寄せたクルシュ邸で、レムの献身に甘え、心を腐らせていくスバル。そんな折、自分の在り方に迷うスバルの下へ、エミリアの窮地の報せが届く。
「そうだろ……俺がいなきゃ、駄目なんだって。絶対」
『エミリアを救うことで、己の価値を証明する』――昏い考えを胸に、周囲の制止を振り切りスバルはロズワール邸を目指す。だが辿り着いた懐かしの地でついに、スバルは本物の【悪意】と対面する……。激動と波乱の第五幕。絶望と死の螺旋、迫る。
以下、ネタバレありの感想です。
今回の話を一言で言うと、「スバル闇堕ち」でしょうか。
エミリアとの訣別でグズグズと心を腐らせているばかりでなく、政敵クルシュの激励で何を勘違いしたか明後日の方向に発憤してしまうスバル。クルシュ様、本当に良いこと言ってたのに全然伝わっていないですね。
エミリアには俺がいなきゃだめだ、とか、彼女を理解して味方できるのは俺だけだ、とか。
最低男すぎる・・・・・・エミリアへの執着心をどんどんこじらせていってますね。エミリアへの無理解に憤っていたのに、オットーが理解を示したとたん面白くないと感じちゃうところとか本当にダメ人間。
そんなスバルが待ち望んでいた新たな試練。
謎の組織によって襲撃され殺戮が行われたメイザース領。無惨に殺されてしまったレムたち。
かつてない衝撃を受けて「死に戻り」を経た結果、心を壊したスバル。
狂ってしまった2度目の世界で待ち受ける更なる悲劇。
そして三度の「死に戻り」。
どこまでもクズなスバルにイライラしながらも、最後まで一気に読み切ってしまうくらい面白かったです。
スバルをこの世界に呼んだと思われる魔女絡みでやっと動きがありましたしね。
新たに出てきた魔女教の大罪司教『怠惰』のペテルギウス・ロマネコンティ。
スバルのことを「傲慢」かと疑っていましたけど、彼の名前とスバルの名前が星つながりだったりするんで本当に「傲慢」だったりして。今のスバルの状態にぴったりの大罪ですしね。
でも、だとしたら、どういうこと???
3度目の死に戻りを前に現れた魔女の「愛している」というセリフも気になりますし・・・・・・
ロズワールの屋敷を襲撃した理由などもまだ不明ですし、次巻以降ではっきりするといいんですが。
三度目の死に戻りで対決することになるんでしょうか。今のスバルだと勝てそうにないんだけどなぁ。
エミリアの安否も気になります。最後のはパックですよね?
今回は本当にレムがヒロインしていました。
へたするとエミリアよりも正ヒロインっぽいレムですが、今回は本当に輝いていました。
腐るスバルを見守る姿も、命を賭けてスバルを守り抜こうとする姿も、どこまでもいじらしい。
エミリアへの間違った執着心を修正できないまま、さらに憎悪と殺意まで芽生えさせてしまったスバル。
前巻よりもさらにひどくなってます・・・・・・。
本当にどうするんですかコレ。元に戻るんですか。最後の挿絵、完全に悪役面じゃないですか。
ああもうイライラする!続き早く!
・・・・・・て、何で来年3月?WEB小説で公開済みなのに。早く出してくださいよーー!!(ノД`)
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漫画しか読んでないですが…アルデバランのセリフが気になります。本編で拾われるのか。外伝となるのか。ラノベも読んでみます。レムの長ゼリフも楽しみです。
ガラドリエルさん、コメントありがとうございます。
アルデバラン自体の伏線がまだ本編で未回収だったような(書籍版だけしか読んでないうえに、若干うろ覚えですが・・・)
今後どうなるのか気になりますよね。
私も本編ちょっと止まってるので読まねば!
ぜひぜひラノベ版もどうぞ。漫画では拾えない細かな部分が楽しめると思いますので〜(^o^)