カナクのキセキ3


『カナクのキセキ3』(上総朋大著/富士見ファンタジア文庫)★★★☆☆

カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫)
カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫)

カナクのキセキ2巻の感想はこちら

カナクが大変なことになってしまった前巻に続く第3巻。主人公交代です。今回はネウのパーティー結成と、1巻の裏話。
序破急でいう、「序」がここまでだそうです。長い序章でした。
大まかなストーリーは悪くないのに、文章と場面転換が粗いのが気になる・・・・・・。

☆あらすじ☆
「か、カナクさんはリーゼに騙されているだけです。だったら、何とかカナクさんを救う方法が、あ、あるんじゃないでしょうか」あたしの震える声に、オリヴィア女王さまは厳しい目を向けた。「カナクは既に魔王としてこのアレンシアに君臨している。黒に染まってしまったものを白に戻すことが出来るとは思えないわ」うう、女王さまの確信に満ちた指摘に、涙が零れそうになる。でも、あたしは黒でも白になれるって信じたい…!ユーリエを救うため、“黒夢の魔王”となったカナク。そのカナクを元の姿に戻すため、ダークエルフの聖神官・ネウは単身村を出るが!?純真な恋が世界を動かすファンタジック・ラブストーリー。

以下、ネタバレありの感想です。

 

今回も表裏の二段構成なのですが、表はネウ視点で女王の命令を遂行する話で一貫していたものの、裏はまさに「裏」話でした。

まず表。
夢魔が跋扈しつつある状況下で、今回の主人公であるネウが、オリヴィア女王の命令を受けてディルギニアに住む銀獣人を度迎えに行く旅にでます。
旅のメンバーはレニウス、アルマ、そして失踪したルイ・ソーンを探しているヤヒロ
旅の途中で狂乱したリリルが襲ってきたり色々大変だったものの指令は完遂。
ただ、指令の目的がカナク抹殺の手段確保ということで、うーん。オリヴィア女王の迷いに関しては前巻でちゃんと書いてあったものの、彼女の中ではカナクという自分の子はすでに見捨てたものとされているんでしょうか。
当然、そんな目的にネウは反抗するわけで、旅のメンバーがそのままカナク救出隊になる感じですかね。
そういえば、ネウとアルマがちょっと良い雰囲気になってました。
どう考えてもカナクにはユーリエがいるし、ネウにはこのままアルマと幸せになってほしいです。
ただ、アルマが文章からはすぐに結びつかないほどイケメンに描かれてるのが違和感w

 

他方で、裏はというと。
今回の裏は色々な裏話を集めた構成だったのですが、メインとなるのはリーゼがああなってしまった経緯。
元々、リーゼは白夢の世界「イストリアル・セントラル」のお姫様だったわけですが、突然現れた「黒夢の魔王」によって国を襲われ、大事な人が殺されてしまった憎しみを黒晶石に乗っ取られてああなったということでいいんでしょうか。ちょっと後半の展開が雑で、リーゼがどうしてそこからカナクを「黒夢の魔王」にしようなんて発想に至ったのかがよくわかりませんでした。
ただ、狂ったあとのリーゼが1巻の展開を全て仕組んでいたという裏話は面白かったです。まさかリーゼとカナクの出会いまでリーゼの思惑通りだったとは。

 

そして本来の主人公カナクはというと、ディクトを眠らせたり銀獣人狩り?をしてるっぽいですね。
大丈夫なんですか、彼・・・・・・。かなり追い詰められてるみたいですが。
ルイ・ソーンも何をしてるんだ・・・・・・。

 

今回までで序章が終わりということで、次巻から話が大きく動き出しそうです。
敵も味方も素性がはっきりしたところで、いよいよ全面対決でしょうか。
ラストあたり、千年前のユーリエも「ん?」と思うところがあったので、ぜひともハッピーエンドになってほしいものです。

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