ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン4


『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンⅣ』(宇野朴人著/電撃文庫)★★★★☆

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (4) (電撃文庫)
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2013年9月刊。
中継ぎの巻、というイメージ。
前半は北域戦争の後処理の話、そして後半は新章のプロローグといった感じです。相変わらずイクタと仲間たちのテンポの良い会話は楽しかったのですが、その一方で帝国の末期な感じが暗雲を呼び込んでいますね・・・・・・。
そして我らがマシューの成長に注目です!

☆あらすじ☆
北域での過酷な戦争を生きぬき、多くの犠牲を払いながらも生還したイクタたちを待っていたのは、厳正なる軍事裁判だった。そして裁判のあとに開かれた軍議で、サザルーフは、イグセム元帥やレミオン大将といった高官たちに、ある突飛な要請を提案する。実はそれは、密かにイクタから託されたもので―。やがて帝国騎士の少年少女たちは、複雑な内政問題や激しい海戦に巻き込まれていくことになる…。
話題沸騰の本格ファンタジー戦記、第4巻。これまでとは異なる戦いに立ち向かうイクタたち。その奮闘に注目せよ!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

前半は北域戦争の事後処理の話でした。
こういうところを結構きっちり詰めてくるんですね。サフィーダ中将が報いを受けたのは良かったのですが、彼に対して放ったサザルーフ大尉の言葉が重すぎました。

 

そして、約束のシナーク族移住問題も解決。この流れでマシューの実家訪問があったわけですが、陽気な短編風味のエピソード。官僚の不正を暴くため、お姫様が大活躍でした。1巻ラスト以来の存在感を発揮していますが、この歳にしてこれだけ現実が見えているならさぞ生きにくいだろうな、と少し同情しました。彼女の唯一大きな幸運は騎士団のメンバーに出会えたことなんでしょうね。

 

前半の話は全体的にお遊びな雰囲気ながら、戦場以外の帝国の実情を浮き彫りにさせる話だったのが印象的でした。
もはや官は機能せず、民衆は軍を頼りにする。帝国がかろうじて国家としての体裁を保てているのは軍の上層部がマトモだったからなんでしょうね。
ヤトリ、トルウェイ、マシューのパパたちが初登場しましたが、どれも優秀な軍人でしたし。ただ、ヤトリパパの元帥の皇室に対する姿勢が危ういですね。元帥とレミオン大将との皇帝を挟んでの対立が、そのままヤトリとトルウェイの未来を予言しているようでちょっと怖かったです。

 

あと、皇帝を腐らせている黒幕的なキャラも登場。トリスナイ宰相とはいずれ対立することになるのでしょうが、彼は一体何がしたいのでしょう・・・・・・?

 

後半では、そんなトリスナイ宰相の無茶振りで、東域のヒオレド鉱山を奪還することになり、その作戦の一環でイクタたちは海軍の軍艦に乗り込むことに。

 

今回は海軍側のキャラの顔見せと、キオカの海軍との装備の差をみせつけられる形で敗北をするまでのプロローグ的なところで終わってしまいました。

 

新キャラぽるみんは、最初の女海賊キャラからの転落がいっそ哀れでした。実戦未経験という経験不足故の失態でしたが、部下の命を握っている立場の人間である以上、仕方ないで片付けられないのが重いですね・・・・・・。
彼女と対照的に我らがマシューは北域の戦乱を生き延びた経験値がわかりやすい形で表に出てきていましたね!成長したなぁ。でもきっとマシューはまだまだ活躍してくれるはず!

 

それはそうと、今回もヤトリとイクタのなにげないやりとりがとてもツボでした。背中を向けながら「すごくきれいだよ。とても金で買おうなんて思えない」のセリフが!が!が!!

 

次回は海戦ですね!とても楽しみです。

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