『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンⅡ』(宇野朴人著/電撃文庫)★★★★☆
2012年11月刊。
ついにイクタが本当の戦場へ!
今回は山岳地帯での内戦です。戦争に正義などないと叫ぶような内容でした。
「真に恐れるべきは有能な敵ではなく、無能な味方である」と言ったのはナポレオンでしたっけ。無能な上官の下でイクタたちがどれだけ最善を尽くそうにも限界があるのでしょう。今回はそんな軍隊の上下関係がいやにリアルだったように感じました。
☆あらすじ☆
より多くの実戦経験を積むため、北域へと遠征することになる帝国騎士イクタたち。
目指すは、カトヴァーナ帝国九百年の歴史において、一度も外敵の侵入を許したことのない大アラファトラ山脈に
守られた軍事拠点、北域鎮台。野盗の相手と山岳民族「シナーク族」の監視以外は総じて暇な部署だと噂される、
帝国最北の基地だった。
しかし、どこか訓練気分の彼らを待ち受けていたものは、想像以上に過酷で壮絶な――そう、本物の戦場だった……。
話題の本格派ファンタジー戦記、待望の第2巻が登場!巨大帝国の運命を握るイクタ准尉、その瞳に映るものは!?
以下、ネタバレありの感想です。