いなくなれ、群青(階段島シリーズ1)

「いなくなれ、群青」(河野裕著/新潮文庫nex)★★★★☆

いなくなれ、群青 (新潮文庫)
いなくなれ、群青 (新潮文庫)

「いなくなれ、群青」は階段島という孤島に「捨てられた」人々の物語。
青春小説ですがSFっぽい印象を受けました。少し不思議系。
外へ出ることのできない階段島。階段島を訪れる直前の記憶を持たない「捨てられた人々」。
彼らが島を出るためにみつけなければならない「失くしたもの」。そして、階段島を管理する「魔女」。
不思議なキーワードが飛び交い、少年と少女の再会をきっかけに「階段島」の真実が明らかになっていきます。
作品のテーマに少しだけ寂しい気持ちになるけれど、少年たちの斜に構えた青臭さが心地よい作品でした。

☆あらすじ☆
11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。

以下、ネタバレありの感想です。

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知らない映画のサントラを聴く

『知らない映画のサントラを聴く』(竹宮ゆゆこ著/新潮文庫nex)★★★★★

知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫)
知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫)

ああああああああああああ!!!
えぐってくる!なんかすごくえぐってくるよ!!
喪失と再生を、ぐるぐるぐるぐると回転しながら綴っていく物語。
私にとっては触れないでほしいところを的確にえぐってくる、読んでいて本当にしんどい作品でした。
なのに読後感が最高すぎて、もう!
無職の女と、コスプレ男。共通の喪失感を抱えたふたりの出会いが何を生み出すのか。
「とらドラ!」の竹宮ゆゆこさんが描くちょっと壊れた大人のボーイ・ミーツ・ガールです(ボーイ?ガール?かどうかはおいといて)。

☆あらすじ☆
錦戸枇杷。23歳。無職。夜な夜な便所サンダルをひっかけて“泥棒”を捜す日々。奪われたのは、親友からの贈り物。あまりにも綺麗で、完璧で、姫君のような親友、清瀬朝野。泥棒を追ううち、枇杷は朝野の元カレに出会い、気づけばコスプレ趣味のそいつと同棲していた…!朝野を中心に揺れる、私とお前。これは恋か、あるいは贖罪か。
無職女×コスプレ男子の圧倒的恋愛小説。

こんなにカオスなのにあらすじ通りの物語でした(((( ;゚д゚)))
以下、ネタバレありの感想です。
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