棺姫のチャイカ9


『棺姫のチャイカⅨ』(榊一郎著/富士見ファンタジア文庫)★★★★☆

棺姫のチャイカIX (富士見ファンタジア文庫)
棺姫のチャイカIX (富士見ファンタジア文庫)

大きく話が動きましたが、もしや終盤戦突入なのでしょうか。対立構造もハッキリしてきて、さらに面白くなってきました。
話だけでなく、主人公トールにも変革が。こういう展開はベタだけど熱くて好きです。

☆あらすじ☆
賞品の『遺体』を手に入れるため、ハルトゲン公国の武芸大会に出場したトールとフレドリカ。無事予選通過を果たすも、双子のチャイカの策略によってチャイカ、アカリ、ニーヴァが捕らわれてしまう。引き渡しの条件として、これまで集めてきた『遺体』との交換を提案されるのだが…。「トールにとって、一番大事なのは、何?」チャイカの望みを叶える事。それがトールの…。ではそのためのチャイカの死は?生命と目的。決断を迫られるトールが出す答えは…。
絶望と希望が交錯する中、真の『黒』が姿を現し、ついにすべての『遺体』が揃う!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ハルトゲン公国編の続きではあるものの、なんか新章が開幕した感じがありました。
様々な動きがあった第9巻。

 

まずはトール。
冒頭から、これまでの旅の目的、チャイカへの想い、自分の望みを問われ続けた彼は、戸惑いながらも「乱破師であること」へのしがらみから解放されました。そして、そのままフレドリカと契約して竜騎士になってしまいます(不意打ちでしたがw)
トールの性格的に乱破師よりは騎士向きな感じだったので竜騎士になることは、まぁ自然な流れでしょう。1巻からずっとトールは乱破師向きではないことは言われ続けていましたし、フレドリカとの契約はずっと示唆されてましたしね。それでも、今まで「乱破師であること」がトールというキャラクターの基盤であったため、そこからの脱却に至るまでの過程が丁寧に描かれていたのは良かったです。ここらへんはさすがベテラン作家という感じでした。

 

アルベリック・ジレットも再登場。
一度死んで、ギイに復活させられて「御遣い(アポストロ)」になったアルベリック。少し記憶が戻りかけたものの、どうなるのか。

 

そして今回は一番の衝撃はガズ皇帝復活ですね。
イリーナ&アリーナの黒幕である黒チャイカがガズ皇帝を復活させた方法がひたすらエグい。遺体を食って、腹を割いて生み出すって・・・・・・白チャイカじゃなくてよかった(;´Д`)
そうして復活したガズ皇帝ですが、強すぎるよ・・・・・・どうするんですか、コレ。

 

ガズ皇帝が復活したことで物語の対立構造もやや明確になってきました。
ガズ皇帝とギイはやはり対立関係にある様子。というより、ギイの管理下にあったはずのガズ皇帝が叛旗を翻した形でしょうか。
『御遣い』とかの言葉を考えるとギイは神様的な何か?フェルビスト大陸全土に散らばっているというシャモニ遺跡群の存在を考慮すると、超古代文明的な何かなのかもしれませんね。

 

トールは乱破師から竜騎士に転職し、ガズ皇帝が復活。この状況で白チャイカはどうするのか。
すでに彼女の存在意義は失われてしまったわけですが、これでようやく白チャイカが個人として動き始めることができる状況になったともいえるわけですし。「チャイカ」という存在が人間じゃないとはいえ、まさか役目がなくなったら消えるわけじゃないですよね・・・・・・?

 

色々と面白くなってきましたし、続きが気になります。

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