ルーク&レイリア1 金の瞳の女神


『ルーク&レイリア 金の瞳の女神』(葉山透著/一迅社文庫アイリス)★★★☆☆

ルーク&レイリア: 1 金の瞳の女神 (一迅社文庫アイリス)
ルーク&レイリア: 1 金の瞳の女神 (一迅社文庫アイリス)

『9S』(電撃文庫)や『0能者ミナト』(メディアワークス文庫)の葉山透さんのデビュー作。
もともとは富士見ミステリー文庫から発売された作品だったのですが、こちらは加筆・書き下ろしが加えられた新装版の一迅社文庫アイリス版です。
物語は、ある日元凄腕ハンター・ルークのもとに謎の美女レイリアが仕事の相棒になってほしいと現れ、そこで突如起こった事件を二人で真相解明に乗り出す、というもの。
西洋風の架空世界ですがファンタジー要素はまるでなく、ちゃんとミステリーの体裁を整えているのが驚きでした。
ルークのレイリアに対する心の揺れ動きを見ているのが楽しい作品でした。

☆あらすじ☆
「あなたがルーク・ジョイナス?」
凄腕のハンターだった過去を隠して暮らすルークの前に、赤い髪に金の瞳をもつ美女・レイリアが現れる。持ちかけられた仕事を即座に断るルークだったが、いつの間にかレイリアのペースに巻き込まれ、神の門で行われる法王戴冠式に出席することに。
ところが、閉ざされた神の門で次期法王が血だらけで発見されて…!?
葉山透の人気シリーズ完全版で登場!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公ルーク・ジョイナスは、難病を患う妹の治療費を稼ぐためにかつてはハンターとして荒稼ぎをしていたものの今は引退し、大工見習いをやっているシスコン少年(18歳だと青年か?)

 

ある日、ルークのもとに謎めいた美女レイリア・ラファイエットが訪れるところから物語は始まります。
レイリアはルークに仕事のパートナーとなるよう依頼するのですが、その仕事というのが彼の住む街のシンボルであるアブリル教の女神像の瞳に埋め込まれた「神の瞳」という宝石を盗むこと
そんなことはさせない!とレイリアの妨害を始めるルーク。
そんな中で起こったアブリル教の次期法王ヘボンを狙った殺人未遂事件
現場に居合わせたルークとレイリアは、なし崩し的に事件解明に乗り出すことになるのです。

 

作品としてはミステリーがメインで、そこに少年向けらしい冒険活劇的要素や、少女小説らしいルークとレイリアの間に芽生え始める淡い感情があったりと色々楽しめる要素はあるのですが、詰め込みすぎたために全体的にはちょっと薄味。
ルークとレイリアがしっかりパートナーとなった2巻以降のほうが楽しくなるタイプの作品なのかも。

 

ルークは、少し悪ぶったところがあるくせに、レイリアに惹かれていく部分ではどんどん素直になっていくのがなんだか可愛い主人公でした。
彼視点なのでレイリアがそれに対して何を想っていたのかはいまいちわからないのですが、ふたりの息の合った掛け合いは見ていて楽しかったです。

 

ミステリーとしてはライトな感じですが、ファンタジー要素を完全に排して密室トリックを作り上げたていたところは意外でした。
剣も魔法も出てこない潔さは好感がもてる。

 

シリーズとしては序章的な作品でしたが、旅に出ることになったルーク&レイリアがハンターコンビとしてどんな活躍をしていくのか楽しみです。
引き続き2巻も読もうと思います。

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葉山 透,ひだか なみ一迅社
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