『英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌』(久賀理世著/コバルト文庫)★★★★★
英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌 (コバルト文庫)
衝撃的なラストを迎えた前巻に引き続き、今回もまた衝撃的なラストでした・・・。
物語は大きく揺れ動いております。
次巻が最終巻。
ネタバレなコメントしか思いつかない・・・。とりあえず4兄弟は本当に素敵でした。
5巻のあらすじが4巻の重大なネタバレになっているので、薄字にしました。反転したら読めます。
☆あらすじ☆
ジュリアンは、政府の間諜だった―。彼の目的が、セシルの父や、子爵家の内情を探る事だと知ったセシルは、「愛している」というジュリアンの告白を信じることができない。彼が去った新聞社で、ひとり記者の仕事を続けるセシルの元に、一通の招待状が舞い込む。王家主催の舞踏会…これにはクリストファーの思惑が絡んでいると予測したセシルは…。引き離されたふたりに、新たな危機が迫る!!
以下、ネタバレしかない感想です。
ついにセシルがジュリアンの正体を知ってしまいました。
ジュリアンがダニエルすらも騙してきたことを知り、もはや彼が何を言っても信じることができません。
どれだけ愛していると言葉を重ねても「嘘はもうたくさん!」とつっぱねるセシル。
必死でセシルの心を取り戻そうとするジュリアンは彼女に無理矢理キスをしてしまいます。
あああああそれはあかん(´;ω;`)
そして案の定、ダニエルにボコられるジュリアン。
セシルもジュリアンもダニエルもみんな痛ましすぎて読んでて辛かったです・・・。
ここにきて初めてジュリアン視点の描写がくるんですね(むしろ今までなかったことに気づかなかった)。セシルとの思い出をジュリアンの目線で振り返ると無性に泣けてきます。
セシルはセシルで、ジュリアンに裏切られた心の傷がふとした瞬間に浮かび上がってくるのがかわいそうで仕方なかったです。ジュリアンはいないのに隣を見てしまう姿とか・・・
そんな傷だらけの状態だからこそアッシュフォード4兄弟の家族愛がまぶしかったです。
4重奏のシーンが微笑ましくて逆に泣けてきます。サミーとジェフリーのコンビはほんとに最高だ!
一方、一連の事件の黒幕であるクリストファーは淡々と彼の計画を進行させていました。
クリストファーの目的は英国の崩壊。そして、そのために女王暗殺計画まで企てていることが明らかになりました。
そんなクリストファーの策により、王室主催の集いに招待されたアッシュフォード4兄弟。
家族の命を人質にとられたセシルは単身、クリストファーとのゲームに挑みます。
どんどんセシルが追い詰められていく状態にハラハラし通しでした。それでもセシルがジュリアンの本当の気持ちを知ることができたのだけは良かった。レナードさんグッジョブすぎる。
これで後はジュリアンと仲直りするだけだ・・・と思ってたのに!
セシルが!
銃で!
あああああ!
胸、とか・・・
え?助かるよね?主人公だもんね??え????