灰と幻想のグリムガル3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても


『灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても』(十文字青著/オーバーラップ文庫)★★★★☆

灰と幻想のグリムガル level.3 思い通りに行かないのが世の中だと割り切るしかなくても (オーバーラップ文庫)
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2014年3月刊。
うわわ鬼のような引き方をしてきた!
兵団指令編?今回はいろんなパーティーと一緒にオークと戦う集団戦です。
ハルヒロたちは弱いながらも着実にレベルアップしていっているのですが、どんどん強い敵に挑んでいくものだからいつものようにピンチの連続。
いつ誰があっさり死んでもおかしくない状況で、戦闘シーンの緊張感の高さは相変わらずです。
ほんと、「死」があまりにも近すぎて・・・。主要キャラでも容赦なく死にますからね。油断大敵。

☆あらすじ☆
ハルヒロたちが挑む、初の大規模戦闘(レイドバトル)……!
チョコって、もしかしてあのチョコ……?
思わぬ活躍で有名になったハルヒロと仲間たち。自信を付けた仲間たちと、悩み続けるハルヒロのもとに後輩となる義勇兵達が現れる。そこにはハルヒロの記憶に残る名前を持った少女もいた。そんななか、オルタナの街はオークたちの居座るデッドヘッド監視砦の奪還に向けて動き出していた。報奨金目当てに作戦参加を決めたハルヒロたちは、レンジやチョコたちと共に初の大規模戦闘(RAID)を戦うことになる。
灰の中から生まれた冒険譚は、いま大きな節目を迎える。

以下、ネタバレありの感想です。

 

 

デッドスポットを倒したことによって、ハルヒロたちのパーティーは経済的にも精神的にも余裕を持つことができるようになっていました。
しかし、グリムガルは油断したら簡単に死んでしまう世界。マナトのことを思えば、リーダーであるハルヒロの不安は尽きません。

 

そんなハルヒロの前に現れたのは、チョコ
2巻で一瞬ハルヒロが思い出した過去に出てきた名前の新人義勇兵です。
ハルヒロはグリムガルにやってくる以前の記憶を失ったままなのですが、チョコのことは気になって仕方ありませんでした。
義勇兵たちが記憶を失っている理由はいずれ明かされるんでしょうけど、今のところほとんど何も情報はないままです。

 

チョコを守りたいという思いもあって、兵団司令を受けることを決めるハルヒロ。
初の集団戦だけど強いレンジたちと行動をともにするのだし、リターンに比べればリスクはそこまで高くはないだろうという判断もありました。

 

甘かった。

 

予想以上に厳しいオーク戦。ハルヒロたちも強くなっているけどそれでも死に物狂い。
誰が突然オークに殺されてしまってもおかしくない緊張感ある展開に、読んでいてほんと疲れました。
疲れるけど、読む手は止まらないんですよね。
ハルヒロたちが強くなればなるほど戦闘シーンの読み応えが増していくのを感じました。

 

チームワークにも磨きがかかってきていますしね。
ランタとかいつも通りにほんとうざいんだけど、それでもちゃんとパーティーの役に立っちゃうのが憎いところですね。
なんだかんだでハルヒロの状態を正確に察しているのはこいつかもしれない。
ハルヒロも、なんとか「線」を使いこなせないかと悪戦苦闘している一方で、司令塔的役割が板についてきているようにみえました。
彼はどんな状況の中でも常に視野が広い。自己評価は悲しいくらいに低いけど、パーティーの精神的な要にちゃんと成長していってるのではないでしょうか。
まぁ、いつまでたっても苦労性ですが。何度もリーダー役を投げだしたいって考えて、その度に自制する姿とか。
ハルヒロ、ほんとハゲそう・・・・・・。

 

しかしなぁ。やっぱりこのシリーズはほんとに「死」が近い。
まさか、チョコがこんなにすぐ死ぬなんて・・・。
満を持して登場した正ヒロインだとか思ったのに。

 

幕間に挟まれた、忘れられた過去のハルヒロとチョコのエピソードがほんのり切なかったです。
好きな子が好きな人とうまくいくために頑張っちゃうとか。これを優しいとみるか情けないとみるか。
ハルヒロは記憶があってもなくても変わらないな、って苦笑してしまいました。
でもあれ、チョコはほんとにハルヒロに気持ち向いてなかったのかな?
モヤモヤするようなこそばゆい感じが素敵でしたけど、もう真相はわからなくなってしまったのが悲しい・・・・・・

 

彼女の死でハルヒロの真の力が覚醒!
・・・・・・とかいう展開にはもちろんならず、今回は都合良く「線」が見えることすらありませんでした。

 

結局、いつものごとく泥臭い戦いになっていくのですが、その描写の吸引力がほんとにすごかったです。
ゾランをみんなで袋だたきにしているシーンとか、必死さが伝わってきて鳥肌がたちました。まさに死に物狂い。生々しい躍動感に引きずられてしまいます。

レンジたちやベテランの義勇兵ですらなりふり構っていられないほど必死。
上にはたくさん上がいるっていう絶望感が果てしなかったです。

 

そして、ラストで倒れたモグゾー

 

何やら今回は死亡フラグを立てているような気がしていたんですが(ラーメン屋のくだりとか)、気のせいじゃなかった・・・っ!
ハルヒロのパーティーの要であり、成長著しい彼だけに、安否が気になるところです。ここで引くんだからまさか死なないよね???

 

続きはいつですか!?

 

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