白竜の花嫁4 朽ちゆく竜と幸いなるもの


『白竜の花嫁 朽ちゆく竜と幸いなるもの』(永野水貴著/一迅社文庫アイリス)★★★★☆

白竜の花嫁 朽ちゆく竜と幸いなるもの (一迅社文庫アイリス)
白竜の花嫁 朽ちゆく竜と幸いなるもの (一迅社文庫アイリス)

鬼のような引きですね!!!!(驚愕)
ラディエス編といっていいのか、新章の序章な巻。
なんだか怖そうな結末のためにせっせと下準備がされている印象を受けました。
すでに発売されている5巻まで1年近く間があいていることを思えば、リアルタイムでこの巻を読んで「待て、次巻!」されてしまった読者の方々の苦しみたるや・・・・・・今読めて良かった。

☆あらすじ☆
「―私が、欲しいのだろう?」竜の“花嫁”となった小国の姫、澄白とその夫である白竜のシュトラール。ゴルト族の竜、ザフィアの情報から古王国に赴いた澄白たちを待ち受けていたのは、始種の骨を略奪した黒竜、サルグ・アーセファだった!彼の真意が掴めないまま、澄白たちは古王国に滞在することになるが…。かつて竜に愛された人の王の国で、澄白はシュトラールへの想いと向き合うことになって―。人気作第四弾。

以下、ネタバレありの感想です。

 

人が竜の「永久」になることが何を意味するのかを目の当たりにしたことの衝撃から立ち直りきっていない澄白たちのもとに、〈外〉からゴルト族の竜ザフィアテュルキースが帰還します。

 

彼女たちからもたらされたのは、かつてヘルツの母アメテュストが人の「永久」を得た地ラディエスでサルグ・アーセファを見かけたという情報でした。

 

サルグ・アーセファが人間と手を組んでいると推測していたシュトラールは、澄白、ザフィア、ヘルツとともにラディエスへ向かうわけですが、このラディエスという国が本当に不気味。
竜による加護を受けた国として竜人たちを敬うそぶりを見せる一方で、彼らをからめとって利用しようと狡猾にうごめく姿がどうしようもなく不快感を抱かせます。

 

澄白はラディエスの人々を観察したり、サルグ・アーセファとの一問一答を経て、ある疑惑を抱くにいたります。

 

この国の発達した医術を転用し、かつて自分たちが遭遇したグリフォンの変異体がつくられているのではないか。そして、それに母の出自である〈払暁の一族〉が関与しているのではないか。

 

澄白の疑惑を裏付ける発言をした直後、ラディエスの女王オルキスは彼女に襲いかかります。
そして、オルキスの手から逃げるうちに迷いこんだ場所で澄白がみたものは・・・・・・

 

 

うわぁああああああああああああああああああ!!!!!(゜Д゜)

 

 

今回は澄白がやきもちを焼いたりして、彼女のシュトラールに対する想いが変化していく様子が非常に丁寧に描かれていました。
「永久」になることが何を意味するのかを理解した澄白が、自分の想いをうまくコントロールできずに混乱したり、アメテュストに関わるあれこれに思い悩んだりと、澄白の心情的側面を深く掘り下げるのが中心でした。

 

まぁ、そういうわけで物語的に大きな動きはなかったともいえます。途中まで。
情報小出しするのがメインで次巻への伏線張りだなー、とか考えていました。途中まで。

 

なのになのに、ラスト数ページになってからの怒濤の展開!
混乱すること甚だしかったです。

 

ザフィアの人間への不信感とか、人と竜が永久になることの難しさとかが丁寧に、それはもう丁寧に書いた上での、この落とし方。
まさかバッドエンドとかきませんよね・・・・・・?
やめてくださいよ・・・・・・

 

人間の醜悪な姿を殊更に描き出したお話でした。
1巻ぶりに出てきたヴェルミリオンがどうでもよくなるくらい、いろいろ衝撃的すぎた・・・。

 

かなりの凶悪な引き方だったのですが、この本の発売日は2013年3月19日。そして続きである5巻が出たのが2014年1月18日。実に1年近くの間があいているんですね。ほんと、今すぐに続きが読める状況で良かったです。うん。

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