『デ・コスタ家の優雅な獣5』(喜多みどり著/角川ビーンズ文庫)★★★★★
臆病だった少女ロージーがマフィアの世界で成長していく姿を描くシリーズの最終巻。
全5巻と短めだったけど、きれいにまとまっていてとても面白かったです。
☆あらすじ☆
ノアがデ・コスタ家を裏切った――。エミリオも爆弾事故に巻き込まれ組織は崩壊寸前!! ロザベラはノアへの思いを断ち切ろうとダリオのプロポーズを受けるが、そこには敵対組織の陰謀が渦巻いていて!?
以下、ネタバレありの感想。
マフィアものなんていう少女小説らしからぬ設定が良かったこのシリーズ。
主人公ロージーが立派なドンナ(女首領ていう意味でいいのかな?)に成長していく姿をハラハラドキドキしつつも楽しく読んでいました。
個人的には、ヒーローであるノアよりも当て馬なダリオのほうが好きでした。
このシリーズの少女小説ぽいところの3分の2はダリオが受け持ってたんじゃないかと個人的には思っていたり。
そのダリオも最終巻で大きく成長しました。もはやノアよりイケメン。
最初、かんしゃく起こして雷呼んだりロージーに乱暴しようとした人とは思えません。エミリオの少し歪んだ兄弟愛も今のダリオなら受け止めることができるんでしょうね。
ダリオに対してノアはあまりヘタレの汚名を返上できなかったような。
復讐も中途半端になってしまったし、彼が事件後に姿を消したときは、このままお別れエンドかなぁ、と思ったものです。でもちゃんと再会してくれたので良かった。
そして一番成長著しかったロージー。
裏社会にとどまり新しいファミリーを作るのだという彼女のラストの立場はどう考えればいいのかな??
表舞台にはたったけど、マフィアであることには変わりないのかな?彼女がこれから新天地でノアと活躍する姿を読みたいものです。
喜多さん、次回作も早く出してくれるといいな。楽しみに待っています。
ところで、完結後の短編がPCで読めるらしいけど、電子書籍で買ってしまったためにURLが分からない・・・・・・どうしよう。短編集を出してくれないかなぁ。
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