「集英社コバルト文庫」カテゴリーアーカイブ

夜葬師と霧の侯爵 かりそめ夫婦と迷宮の王/白川紺子

夜葬師と霧の侯爵 かりそめ夫婦と迷宮の王 (コバルト文庫 し 17-12)
夜葬師と霧の侯爵 かりそめ夫婦と迷宮の王 (コバルト文庫 し 17-12)

前作の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2017年1月刊。
「公爵夫人は銀灯師」「雪侯爵の銀灯師」に続く世界観共通連作シリーズ第3弾。今回も前作までを知らずとも問題ない読み切り仕様です。
悪い魔法使い的なポジションだった夜葬師をメインとする偽装結婚もの。
仇同士で出会ったふたりの恋も良かったけれど、最後のほろっと切なくなる読後感が素敵でした。

☆あらすじ☆
闇を操る魔物と言われている“夜葬師”に育てられた人間の少女オフェリア。育て親が姿を消した後、森で一人暮らす彼女の前に、領主の侯爵ルドヴィークが現れ、自分の呪いを解くように迫るが……!?

以下、ネタバレありの感想です。

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湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁/東堂燦

湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁 (コバルト文庫)
湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁 (コバルト文庫)

評価:★★★☆☆
2016年12月刊。
女子高生が異世界で魔王に出会う物語。
ふたりを引き合わせた、繊細で残酷な世界観とストーリーがとても印象的でした。
挿絵がまた良い仕事をしているんですよね。この絵師さん注目したい。
お互いに孤独と弱さを抱える少女と魔王の関係性も素敵。心を通わせていくふたりの、触れたら壊れそうな儚い心情描写に切なくなります。
良くも悪くも大人しくて静かな物語ではあるけれど、どこか古風で懐かしい雰囲気に心が惹かれる作品でした。

☆あらすじ☆
魔族達に伝わる、魔族に強力な力を与えることができる人間“花嫁”の伝説。水神を祀る神社の娘・小夜は洪水と病で相次いで両親を失い、絶望し、神域の湖に身を沈める。だが、そこは魔族達の世界への入り口であった。湖城の魔王・ヴィリは、奴隷の身から前魔王を倒し、魔王の座に就いたが、力を失い、その座を追われつつあった。ヴィリに凶刃が迫る中、小夜はヴィリの“花嫁”になれるのか!?

以下、ネタバレありの感想です。割とネタバレ強め。

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王女が秘される童話 南瓜の王女の研究録/長尾彩子

王女が秘される童話 南瓜の王女の研究録 (コバルト文庫)
王女が秘される童話 南瓜の王女の研究録 (コバルト文庫)

前作の感想はこちらから


評価:★★★★☆
忌み子の王女と婚約者兼監視者の異端審問官のラブロマンス。
医術に精通している腹黒美少女と、思春期をこじらせたクールな美少年のカップルがなかなかエロ可愛くて楽しい作品でした。前作もそうだったけど「童話」ってタイトルの割にほんと色々際どいな!
ちなみに、前作「魔女が死なない童話」から200年前が舞台で、妖精と場所が共通している以外に前作との話のつながりはほとんどないと思います。

☆あらすじ☆
忌み子の王女ユリアーナは天然で頭が悪いふりをしつつ、医薬の研究や飢饉に備えての南瓜作りに取り組んでいた。そんなある日、魔性の力を持つとされる忌み子を警戒する父王より、異例の若さで異端審問官となった少年クラウスが婚約者という名の監視役として遣わされてくる。「貴女のお傍を片時も離れるわけには参りません」と宣言した彼は、本当に一瞬たりともユリアーナの傍を離れず…?

以下、ネタバレありの感想です。

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後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す/はるおかりの

後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)
後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)

前作の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2016年11月刊。
主人公カップルの甘々で可愛い恋愛と、その裏で蠢く後宮のドロ沼愛憎劇を同時に楽しめる(?)連作シリーズ第4弾。
今回は前作「後宮錦華伝」の18年後の物語で、あの哀しい出自の公主が主人公です。
相変わらず面白いのは間違いないのですが、今回はちょっと恋愛パートが好みから外れてたかなぁ。

☆あらすじ☆
凱帝国の三人いる公主のうち、今まで一度も縁談が来たことのない長女・鳳姫を見初めたのは、野蛮な国と名高い鬼淵国の若き王・神狼。周囲が同情を寄せるなか、鳳姫は父王の命令ならば従います、と覚悟を決めていた。というのも、鳳姫は母妃の不実によって生を受けたにもかかわらず、父王の慈悲により真公主として育てられた負い目があったから…。そんな鳳姫が見つけた、真実の愛とは!?

以下、ネタバレありの感想です。

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チョコレート・ダンディ3 天使の誘惑は君の罪/我鳥彩子

チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ (コバルト文庫 わ 5-30)
チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ (コバルト文庫 わ 5-30)

前巻の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2016年10月刊。
「あしながおじさん」モチーフのラブコメシリーズ完結巻。
全3巻となりましたが、丁度いい長さだったと思います。
お手紙要素はもうちょっと欲しかったけれど、楽しく読める良いラブコメでした。

☆あらすじ☆
大衆新聞紙の記者ユリアは、しつこくて頑固で、書く記事は妄想仕立て。オスカーの醜聞ネタ(ガセ)を掴んだユリアは、記事を載せない条件に、アデルに潜入捜査を提案し!? 甘くとろけるラブコメ最終巻!

以下、ネタバレありの感想です。

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雪侯爵の銀灯師 みせかけ夫婦と王宮の庭/白川紺子

雪侯爵の銀灯師 みせかけ夫婦と王宮の庭 (コバルト文庫 し 17-11)
雪侯爵の銀灯師 みせかけ夫婦と王宮の庭 (コバルト文庫 し 17-11)

前作の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2016年10月刊。
「公爵夫人は銀灯師」と同じ世界観で描かれるファンタジー。ただし前作と共通の人物が少し出てくるだけで、物語としては独立しています。
個人的には前作よりもこちらの方がとっても好み。
抱える秘密のため、互いに本当の想いを隠さなければならない偽装夫婦の切なくて焦れったい恋模様が素敵でした。
表題作以外の2本の短編も面白いのですが、最後の短編が特に素晴らしくてぜひ読んでほしい。

☆あらすじ☆
侯爵ヴィクトルは義兄の国王から結婚を催促され、銀灯師エミリアと偽装結婚することに。だが二人で王宮を訪れた夜、魔物が出現し、王国の秘密に関わることに!? 素直になれないじれラブ・ファンタジー!

以下、ネタバレありの感想です。

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若奥様、ときどき魔法使い。/白川紺子

若奥様、ときどき魔法使い。 (コバルト文庫 し 17-10)
若奥様、ときどき魔法使い。 (コバルト文庫 し 17-10)

評価:★★★☆☆
2016年9月刊。
なんだこの破壊力ある可愛さは・・・・・・!
魔女が女王として治める国を舞台に、落ちこぼれ魔女の伯爵夫人と無表情(ただし感情表現は豊か)な伯爵が思いも寄らぬトラブルに巻き込まれていくというファンタジー。
ワンダーランドでおとぎ話なメルヘン全開の世界観がたまりません。魔法がいちいち可愛すぎる!
WEB公開のエピソードと書き下ろし2編の3本立てですが、どれも少しずつ雰囲気を変えてあって楽しい1冊でした。

☆あらすじ☆
女王は魔女、貴族は魔法使いのオムニア王国。バイオレット伯爵レンの妻ローズは、たまにしか魔法が使えない落ちこぼれ魔法使い。突然女王に呼び出され!? WebマガジンCobaltで閲覧数ナンバー1作品が文庫化!

以下、ネタバレありの感想です。

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犬恋花伝 青銀の花犬は誓約を恋う/瑚池ことり

犬恋花伝 ―青銀の花犬は誓約を恋う― (コバルト文庫 こ 19-1)
犬恋花伝 ―青銀の花犬は誓約を恋う― (コバルト文庫 こ 19-1)

評価:★★★★☆
2016年9月刊。
2014年ロマン大賞の拾い上げ作品。
和風とアジアがミックスしたような異世界っぽい雰囲気が魅力的のファンタジーでした。児童文学的でとても好み。上橋菜穂子作品の空気に通じるものを感じました。
花に溢れ豊かな自然を感じる世界観のなかで、花犬をめぐる血生臭い騒動や、ヒロインと花犬の哀しいすれ違いが切なく描いた本作。
恋というよりは絆の物語というべきかな。まだまだ奥行きを残した世界観なので、ぜひシリーズ化してほしい作品です。

この凝ってる世界観をちょっと見てみたいという方には、公式サイトの特集ページがおすすめです。

犬恋花伝特集(Webマガジンコバルト)

☆あらすじ☆
人へと姿を変えられる犬─花犬と、花犬を生涯の友として、狩りを行う花操師。17歳の少女コトナは花操師見習いで、相棒の花犬セキとは反目しつつ惹かれ合う。だが、凶悪な花犬が出没する事件が相次ぎ──!?

以下、ネタバレありの感想です。

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死にかけ聖女と皇帝の帰還/藍川竜樹

死にかけ聖女と皇帝の帰還 (コバルト文庫 あ 23-22)
死にかけ聖女と皇帝の帰還 (コバルト文庫 あ 23-22)

前作の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2016年9月刊。
前作「死にかけ花嫁と革命の鐘」から20年後の世界を舞台にしたヒストリカルロマン第2弾。
今作のヒーローは前作カップルの息子ですが、前作を読んでいなくても問題なく楽しめるストーリーだと思います。
そしてまたも主人公は「死にかけ」ヒロイン。
前作ヒロインとは違った方向性で死にかけていて、清らかなのに陰の強いキャラクターが印象的な「聖女」でした。
そんな彼女にペースを崩される腹黒皇子の奮闘にも注目。ラブロマンスは安定の糖度に大満足です。

☆あらすじ☆
ブルグ帝国辺境の修道院で働く〈紅の聖女〉ルチア。奇跡を起こすと評判だが、実はその力は偽物。だが、皇子クラウディオに拉致され、次期教皇の不正選挙阻止の協力を頼まれて!? 激動のヒストリカルラブ!

以下、ネタバレありの感想です。

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骸骨騎士団の、王女に捧げる過剰な忠愛/藍川竜樹

骸骨騎士団の、王女に捧げる過剰な忠愛 (コバルト文庫 あ 23-21)
骸骨騎士団の、王女に捧げる過剰な忠愛 (コバルト文庫 あ 23-21)

評価:★★★☆☆
2016年8月刊。
日陰の身となっていた王女が、黒騎士の主に選ばれたことで次期国王の有力候補となる、というファンタジー。
骸骨騎士団という設定を少し持て余しているようにも感じましたが、わんこに振り回される飼い主みたいな凸凹主従は面白かったし、ヒロインの成長物語としても楽しめる作品でした。
恋愛的にも綺麗にまとまってるし、単巻ものかな?

☆あらすじ☆
日陰の王女として、王都の片隅で夜な夜な畑仕事に精を出す〈幽霊姫〉ユナリア。ユナリアを疎む王妃に捕らえられそうになったところを、俺様口調の謎の騎士に救われる。彼の正体は、不死の軍団〈骸骨騎士団〉を率いて主に絶大な権力をもたらす黒騎士ルシアン。王族誰もが彼の忠誠を望む中、ルシアンは強引にユナリアと主従契約を結ぶ。突然骸骨騎士の主にされてしまったユナリアの運命は・・・!?

以下、ネタバレありの感想です。

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