「朝日エアロ文庫/朝日新聞出版」カテゴリーアーカイブ

偽恋愛小説家/森晶麿

偽恋愛小説家 (朝日文庫)
偽恋愛小説家 (朝日文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2016年7月刊。初出は朝日新聞出版2014年6月刊。
面白かったー!
新人恋愛小説家と新米編集者のコンビが「シンデレラ」や「眠り姫」などの童話をモチーフとした謎に挑む連作短編ミステリ。
「本当は怖いグリム童話」を彷彿とさせる、夢やロマンの欠片もない童話解釈にメンタルを抉られつつ、毒気のきいた論調に楽しくなってしまう作品でした。
主人公たちが遭遇する数々の事件についても、恋愛の皮を被った醜悪な人間性が飛び出してくるものが多く、「偽恋愛小説」というタイトルが眩しいなぁ、と・・・w
黒猫シリーズの作家さんですが、これもシリーズ化するのかな? 期待したいです。

☆あらすじ☆
編集者の月子が担当する新人恋愛小説家・夢宮宇多のもとに、ロマンチックな体験談を持つ女性を訪ねるという番組の司会役が舞い込む。夢宮はシンデレラのようなエピソードで結婚した女性を取材するが、彼女の話に隠された“真実”に気づき……。

以下、ネタバレありの感想です。

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神神神は、罪に三度愛される

『神神神(かがみしん)は、罪に三度愛される』(梨沙著/朝日エアロ文庫)★★★★☆

神神神は、罪に三度愛される (朝日エアロ文庫)
神神神は、罪に三度愛される (朝日エアロ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2016年2月刊。
「華鬼」で知って以来、梨沙さんの著作は色々と読んできたはずなのですが、本作はまさしく新境地の作品といえるのではないでしょうか。
主人公と幼なじみが合宿で訪れた廃校。そこで起こった猟奇的な殺人事件。
誰なのか分からない殺人犯への恐怖と、誰が何をするか分からない恐慌状態。
嵐に取り残されてしまった廃校を舞台に描かれるミステリーは、スリリングでとても読み応えがありました。
が、しかし。
この結末は予想していなかった・・・・・・。
とても切なくて、胸が苦しくなるような読後感。それでも、もう一度最初から読みたくなる作品でした。

☆あらすじ☆
高校生の僕と幼なじみの日和が所属する、超常現象研究部が夏合宿で訪れたのは、廃校になったばかりの中学校。台風直撃の予報の中、強行された合宿で先輩の変死体が発見される。惨劇を機に、嵐の廃校で明かされる三つの罪、愛しくも残酷な真実──。

以下、ネタバレありの感想です。

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終焉の王国2 偽りの乙女と赤の放浪者

『終焉の王国2 偽りの乙女と赤の放浪者』(梨沙著/朝日新聞出版)★★★★☆

終焉の王国2 偽りの乙女と赤の放浪者
終焉の王国2 偽りの乙女と赤の放浪者

前巻の感想はこちらから
終焉の王国1 | 晴れたら読書を

異世界召喚系ファンタジーだった1巻の続編ですが、主人公交代の第2巻。そして今回は挿絵付きです!(重要)
第2巻の主人公は世話焼きツンデレ侍女・アマンティアと、そんな彼女を見守るエリオの2人。
裏表がなく男前な性格のアマンティアの、可愛すぎるツンデレにやられました。イジェットといい、このツンデレ主従め!
タイトル的には1巻でちゃんと終わっている物語をどう続けるのかと思ったのですが、読んでみると前巻以上にハラハラドキドキの連続でとても面白かったです。
アマンティアとエリオのラブロマンスとしてもとても素晴らしく、前巻を超える甘さにニヤニヤしてしまいました。
話は一応完結しているようですが、気になる部分もありますし、続くのかな?続いてほしいなー。

☆あらすじ☆
アルディア王国の王子・イジェット付き侍女・アマンティアは17歳。敬愛する王子が、お気楽な巫女・はかなと恋に落ちたことにショックを受けながらも、北国ペルーニャを目指す彼らの旅に同行することに。「お前さ、俺にしとけば?」切ない想いを抱えながら、懸命に王子に尽くそうとするアマンティアに、旅仲間・エリオが急接近!?しかも隣国ペルーニャに到着したとたん、兵士に囚われ投獄されてしまう。そんな一行を助けたのは、アマンティアに一目惚れした、ペルーニャの王子にして次期国王・オズヴェルだった。意地っ張り侍女の恋の行方は―!?

以下、ネタバレありの感想です。

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終焉の王国1

『終焉の王国』(梨沙著/朝日新聞出版)★★★★☆

終焉の王国
終焉の王国

梨沙さんブーム真っ最中なので、気になっていたこちらも読んでみました。
超王道少女小説的異世界ファンタジー。
終焉を迎えつつある世界、異世界(現代日本)から現れた巫女、巫女を守るツンデレ王子などなど、少女小説的ファンタジーのお約束を詰め込んだ作品ですが、梨沙さんならではの陰気を孕む世界観はとても魅力的。飽きることなく最後まで楽しく読めました。
まぁ、単価1000円超えで挿絵がなかったのは非常に不満ですが・・・・・・雪広うたこさんの描く赤面ツンデレ王子なイジェットが見たかったーーー!!(※2巻からは挿絵あり)

☆あらすじ☆
事故に巻き込まれ、気づけば異世界へ飛ばされていた平凡女子高生のはかな。なぜか見た目は黒髪美少女に変わっていて、人々からは国を救う“女神の巫女”だと盛大にもてなされる。戸惑いつつも舞いあがってしまうはかなに、凛々しく生真面目なイケメン王子・イジェットは厳しくて!?「…とりあえずしゃべるな。ついでに表情も変えるな」「み、見た目に惚れちゃだめよ!これは巫女という仮の姿!」「誰がお前の外見に惚れるか」巫女らしくふるまうため、王子のスパルタ指導を受けるはかなに迫る、運命の日。世界を救う乙女の秘密が明かされる―。

以下、ネタバレありの感想です。

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