伯爵令嬢の婚約状況/山吹ミチル


伯爵令嬢の婚約状況 (アイリスNEO)
伯爵令嬢の婚約状況 (アイリスNEO)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年11月刊。
テンポの良いノリツッコミを楽しめる幼なじみラブコメ。
小さい頃から婚約者として育ち互いを知り尽くしているからこその気安い関係と、そこから一歩踏み出す甘酸っぱさのギャップにニヨニヨしてしまう作品でした。
女のドロドロバトルを率先してやりたがるヒロインの性格は結構クセが強いかなぁ。でもその都度ヒーローがツッコミ入れつつ手綱を握ろうとする関係が好きでした。あとがきの「(ただしリードは長め)」に笑ったw
やや説明不足な点があったり展開の起伏に欠けるところが惜しかったけれど、幼なじみものとしてはすごく楽しい作品でした。

☆あらすじ☆
伯爵令嬢アイリーンは、社交界にデビューして早々、婚約者のフィリップに愛人候補がいることを知る。確かに彼は公爵家嫡男で将来有望、容姿も女性に騒がれていたけれど、結婚前から愛人の座を狙っている人が居るなんて――。「やったわ、女のドロドロガチバトルなんて大好物です!」「楽しむな、陰険な戦いを!」フィリップのため息もなんのその、愛人候補との対決に燃え上がるアイリーンだけれど…?

以下、ネタバレありの感想です。

 

親の決めた婚約者として、幼い頃から一緒に育った伯爵令嬢アイリーンと公爵令息フィル
物語は、フィルの愛人候補メリッサとアイリーンの火花飛び散る女のバトルから幕を開けます。

・・・・・といってもその実態は、フィルの預かり知らぬところで勝手に愛人の座を狙ってるメリッサ嬢と、本気でフィルが浮気するなんて思っていないけれど「陰険な女の戦いきたー!ドロドロやったー!これは楽しむしかないでしょ!!」とウキウキ気分で応戦するアイリーンという、笑っちゃうほどの茶番劇なんですけどw

 

このアイリーンという主人公、本当にクセの強いイイ性格をしている少女だと思います。
愛読書の影響で身も凍るような女の戦いに憧れを抱き、できるなら実践したいとばかりに機会を探る。
アイリーン嬢は実に良い娯楽だったわけですね。軽い気持ちでケンカをふっかけたら酷い目にあってしまった・・・・・・。

 

このアイリーンの性格に最も振り回されるのが婚約者であるフィル。
ずーっとツッコミ入れてますからね。それはもう律儀に。
かと言って振り回されっぱなしでもなく、アイリーンの手綱をゆるめに握って適度に逆襲をはかるのところが楽しいヒーローでした。
恋愛偏差値が幼稚園児並のアイリーンをじわじわ追い詰めていくところとか見ても、フィルもアイリーンに負けず劣らずイイ性格してると思うんですよね。お似合いだw

 

そんな感じでフィルが頑張ることで、二人の気安い幼なじみな関係が変わっていくというのがすごく楽しい作品でした。
アイリーンの自覚までが長かったけれど、そもそもベタベタしてるから(すぐ抱きつくし)気持ちを切り替えるのが逆に難しかったんだろうなぁ。
最初は愛人候補だのなんだの楽しそうにしていたのに途中から女の影がちらつくだけでモヤモヤし始めたのをみていると、おばかさんだなぁと思いながらも彼女が可愛く思えてしまいました。

 

アイリーンの情操教育が進む一方で彼女はメリッサ嬢とのバトルや友人の恋の相談にも勤しむのだけど、正直このへんのストーリーは個人的にはあまり合いませんでした。
メリッサ嬢の顛末はなんとも後味悪く感じたし、子爵夫人が折れた理由もよくわからない。
話の流れがぼんやりしているのでカタルシスを感じることもなく、なんだか消化不良に思えてしまいました。
それと、身分社会なんだから仕方ないのかもしれないけれど、かなり年上の女性にデビューしたばかりの小娘がお説教している図は読んでいてあまり気持ちいいものじゃないなー・・・とも思ったり・・・・・・うーん。

 

少々合わない部分はあったものの、幼なじみモノとして楽しめたので満足です。
綺麗に終わってるから単巻完結かな?

 

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