2017年3月のおすすめライトノベル


新年度となりました。
3月は新作に当たりが少ない印象でちょっと寂しい月でした・・・・・・と、思ったのだけど、よく考えると月末あんまりラノベ読んでませんでした。
4月はもうちょっと新作を読めるといいなぁ。

 

賭博師は祈らない

賭博師は祈らない (電撃文庫)

【周藤蓮著/電撃文庫】
18世紀末のロンドンを舞台に、奴隷の少女と孤独な賭博師の出会いから始まる物語。
明日をも知れぬ賭博師の悲哀や奴隷少女が沈む絶望など、重く苦々しい側面の描き方が秀逸。
それだけに、二人の距離感の変化が生み出す優しく温かい空気に泣きたくなるような作品でした。
くっきりとした明暗のコントラストが、物語を情緒豊かに彩っていくのです。
また、史実に基づく世界観は奥行きまでしっかり感じられて、当時のロンドンの日常風景が目に浮かぶかのよう。雑多な雰囲気の異国情緒にとてもロマンを感じます。
そして伏線の張り方は絶妙で構成も丁寧。
青年と少女の不器用で愛おしい日常が、やがて一世一代のギャンブルにつながる1本の物語として文句なしの完成度でした。

「賭博師は祈らない」感想記事はこちらから

 

飛べない鍵姫と解けない飛行士

飛べない鍵姫と解けない飛行士 その箱、開けるべからず (コバルト文庫)

【山本瑤著/集英社コバルト文庫】
秘密を暴くのが得意な少女錠前師の前に、秘密の匂いがする青年伯爵が現れたことから始まるスチームパンクミステリー。
金庫の鍵を開けてほしいという伯爵アレックスの依頼を引き受けた主人公マージは、思いもよらなかった秘密の鍵を開けてしまうことになるのです。
マージが開く「秘密」は色んな真実を隠しているのだけど、その真実の先に待つロマンスがとても素敵な作品でした。このヒーロー、めっちゃロマンチストですよ!
スチームパンクミステリーと銘打たれているけれど、スチパン要素は強くないのでSF系に苦手意識がある人でも大丈夫。
物語はそれなりに綺麗に終わっているけれど、伏線っぽいものが少し残っているかな?
ぜひシリーズ化してほしい新作でした。

「飛べない鍵姫と解けない飛行士」感想記事はこちらから

 

「ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る」他 英国空中学園譚シリーズ

ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る

【ゲイル・キャリガー著/ハヤカワ文庫FT】
19世紀の英国を舞台に、スパイ少女が大活躍するスチームパンク学園冒険譚です。
空に浮かぶ巨大飛行船を校舎とし、淑女のためのスパイ術を教える不思議な花嫁学校。
そんな花嫁学校に放り込まれた主人公ソフロニアの冒険と友情と恋を描いた作品です。
秘密のスパイ養成花嫁学校でスパイとしての頭角を現していく主人公の成長や、次第に英国を揺るがす大きな事件に首を突っ込むことになるスチパンギミック満載のスパイアクションが見どころ。
そして同時に、少女から大人へと変わっていくセンチメンタルな雰囲気や、友情のきらめき、恋のときめきも味わえる青春小説としても楽しい作品でした。
ちなみに、本作は『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』から始まる英国パラソル奇譚シリーズの前日譚的な物語です。
内容的にはほぼ独立しているのでこのシリーズだけ読んでも大丈夫だと思いますが、個人的には英国パラソル奇譚シリーズから読むことをおすすめします。そのほうが何倍も楽しめるので!

「『ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る』他 英国空中学園譚シリーズ 全4巻」感想記事はこちらから

 

魔法使いの婚約者

魔法使いの婚約者 (アイリスNEO)

【中村朱里著/アイリスNEO】
勇者と一緒に魔王討伐パーティーに選ばれた最強魔法使い、の婚約者の物語です。
1巻は回想録風でダイジェスト的に語られていくのでやや物足りなく感じるところもあるのだけど、2巻3巻と徐々に面白くなっていくシリーズでした。
幼なじみとして育ち、とある事件をきっかけに婚約者関係になったものの、そこに負い目があるためにすれ違う二人。
そんな二人の心情の切なさや、相手を思う恋心など心理描写にとても引き込まれる作品だと思います。
異世界転生しているため主人公が精神的に老成しており、そのため同い年のはずのヒーローがなんだか年下っぽく感じるのが新鮮。
「仕方のない人」と夫に微笑みかける落ち着いた妻と、「もっと頼れよ」ってふてくされる口下手夫の不器用な関係は良いものでしたw

「魔法使いの婚約者」1巻の感想はこちらから

 

ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家

ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家 (ファンタジア文庫)

【望公太著/富士見ファンタジア文庫】
最近流行りの(?)ラノベ作家モノ。
個人的には恋愛小説として面白かったです。幼なじみ+純愛とか好きな人にはたまらない作品だと思います。
アニメ化が爆死で終わったラノベ作家の日常を描いた作品で、プロのラノベ作家としてのスタンスの話が興味深く、シビアなお金や売上の話と譲れないプライドの天秤に揺れるところは特に読み応えを感じました。あと、主人公がすごく人間くさくて好きw
ラストは勢いよく盛り上げてすごいところで終わったので2巻が楽しみです。

「ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家」感想記事はこちらから

 

灰と幻想のグリムガル10 ラブソングは届かない

灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない (オーバーラップ文庫)

【十文字青著/オーバーラップ文庫】
泥臭く生き足掻く少年少女の冒険を描いたファンタジー第10弾。
とても面白かったけれど、何かを語ろうとするとネタバレになってしまう・・・!

「灰と幻想のグリムガル10 ラブソングは届かない」感想記事はこちらから

 

一華後宮料理帖 第三品

一華後宮料理帖 第三品 (角川ビーンズ文庫)
【三川みり著/角川ビーンズ文庫】
貢ぎ物として大国の後宮に入れられた小国の姫君の物語第3弾。
皇帝の所有物である女官の主人公、主人公の理解者である食楽博士、主人公の所有者である皇帝、という厄介な三角関係が一気に動き出しました。
それだけでなくラストは波乱の展開へ・・・・・・。これは続きが楽しみすぎる!

「一華後宮料理帖 第三品」感想記事はこちらから

 

ひとくいマンイーター

ひとくいマンイーター (角川スニーカー文庫)

【大澤めぐみ著/角川スニーカー文庫】
「おにぎりスタッバー」の前日譚であり、魔法少女サワメグが主人公の物語。
サワメグが語り手に変わったため、文章は前巻よりもマトモ(?)になっています。
しかし前巻とは打って変わって哲学的というか形而上学的というか、考えれば考えるほどに深みにはまっていきそうな雰囲気をこじらせてるのもサワメグのおかげだったりするので、作品の尖りは健在。
歪で凄惨でシュールな物語が繰り広げられていき、それが爽やかな青春ストーリーとして綺麗に着地するのは1巻同様にお見事でした。

「ひとくいマンイーター」感想記事はこちらから

 

ちょー美女と野獣

ちょー美女と野獣 ちょーシリーズ (集英社コバルト文庫)
【野梨原花南著/集英社コバルト文庫】
入手困難だった少女小説の名作が電子版で復刻。
ケモナー美女がウキウキで真実の愛を誓ったら、もふもふ可愛かった野獣がイケメン青年に変わってしまい、「可愛くない!もっかい魔法かけてもらいに行かなきゃ!」と旅に出るファンタジーです。
ガラが悪くて性格もキツくてマイペースだけど、実はとても優しい美女ダイヤが最高に好き。振り回されつつダイヤが大好きな元獣ジオも可愛いのです。
思い出の贔屓目があるし、ところどころで時代を感じるけれど、やっぱり今読んでもすごく面白い作品だと思います。

 

ちなみに、今Twitterでは集英社公式さんが電子化リクエストを受け付けていて、ハッシュタグ「#e集英社リクエスト」に懐かしのコバルト文庫がずらーっと挙げられています。
このリクエストを受けて須賀しのぶ作品が近々電子化するようです。私も電子版がほしい名作少女小説をいくつかリクエストしました。コラフェリ伯妖きてくれ〜!
Twitterアカウントをもっている方はぜひリクエストしてみてはいかがでしょう。

 

以上です。
それでは4月も当ブログをどうぞよろしくお願いします。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。