残念公主のなりきり仙人録 敏腕家令に監視されてますが、皇宮事情はお任せください!/チサトアキラ


残念公主のなりきり仙人録 敏腕家令に監視されてますが、皇宮事情はお任せください! (ビーズログ文庫)
残念公主のなりきり仙人録 敏腕家令に監視されてますが、皇宮事情はお任せください! (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2017年3月刊。
第18回エンターブレインえんため大賞 ライトノベル ビーズログ文庫部門「奨励賞」受賞作。
仙人オタクをこじらせ気味の公主が、本物の摩訶不思議と出会ったことで溜め込んだ仙人知識を大活用。
謎を追っていくうちにある恐ろしい真相にたどり着く、という中華ファンタジーです。
ラブは薄めだったけれど主人公のオタクっぷりが面白い作品でした。こんな中二病に育ててしまったヒーローは教育方針を見直した方がいい気がする。
ストーリーは綺麗にまとめつつも序章な感じなので、シリーズ化に期待します。

☆あらすじ☆
仙人オタクライフ、満喫中です!!
皇族直系の公主ながら、気楽な立場で暮らしている陽琳。彼女が熱く打ち込んでいるのは……奇怪にして謎めいた術を使うと言われる、伝説上の偉人──仙人になるための仙人活動=センカツ! そんな「仙人オタク」の陽琳が、いつも傍にいて温かく(?)見守ってくれる美形の完璧家令・紫晃とともに、因縁渦巻く皇宮でとんでもないものを掘り出しちゃってしまい──!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公・陽琳は、王位継承権を放棄した元皇弟の娘であり、現皇帝の従妹として皇宮外で暮らす少女。
つまりやんごとなきお姫様なのだけど、架空の存在である仙人に憧れ、自分も仙人になりたい!と仙術を学んだり試したりする「センカツ」に没頭する姿は紛うことなき仙人オタク。

 

自前の術で野良猫を使役しようとしたり、憧れの仙人のコスプレをしてみたり、仙人気分に浸るためにスモークを焚いたり――
将来思い出したら黒歴史まっしぐらなヲタカツじゃなかったセンカツに夢中になっている残念なお姫様なのです。だからついたあだ名もそのまま「残念公主」。さもあらん。

 

そんな残念な陽琳の保護者兼従者を務めるのが家令の紫晃
家令の割には暇だなって思わなくもないけれど、そもそも陽琳がこんなこじらせたオタクになった原因であり、今現在も陽琳の趣味の理解者であるため、彼が陽琳の面倒を見るのは自然な流れなのかもしれません。
うん。でもこんな娘に育ててしまった責任は取るべきだと思う。

 

それはさておき。

 

今日も今日とてセンカツに勤しむ陽琳は、怪談話を調べている最中、後宮の片隅に埋められていた謎の死鬼・睡蓮を目覚めさせてしまう。
「記憶喪失の睡蓮の未練を晴らして彼女を昇天させてあげたら、なんか仙人っぽい気がする!と考えた陽琳は睡蓮の記憶を取り戻そうと動き始める――といった流れで物語は動き始めます。

 

その調査の過程で陽琳のディープなオタクっぷりが披露されたり、睡蓮の正体が分かったり、紫晃の知られざる過去は判明したり、さらに本物の仙人(!)が登場したり、と色々な出来事が起こっていくストーリーはテンポよく進んでいたと思います。犯人は中盤であっさり分かっちゃうけれど、そこから一歩ひねった展開にしていたのは面白かったです。

 

あと、個人的には前半で紫晃の存在感が薄いのがいまいち不満だったのだけど、後半からしっかり巻き返してくるもの良かった。
まぁ陽琳と紫晃は幼なじみ的な関係でもあるんだし、幼少期のエピソードはもっと多めでも良かったかもなぁとも思うんですけどね。
紫晃が陽琳を大事にする理由がいまいち弱くて「こいつロリコンなんじゃ・・・」と一瞬だけ脳裏をよぎってしまったので・・・・・・年齢差もあるし。

 

とはいえ、適度に盛り上がっていたし、次巻以降への引きも悪くなかった。
仙人オタクが仙人探しの旅に出るって結構面白いシリーズになりそうです。
途中で陽琳が光った理由も気になるし、「神仙の実態」がどんなものかにも興味があります。

 

というわけで次巻に期待しています。

 

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