たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語/サトウとシオ


たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語 (GA文庫)
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語 (GA文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2017年2月刊。
第8回GA文庫大賞「優秀賞」受賞作。
おとぎ話レベルの秘境から都会にやってきた少年は、自己評価とは裏腹に常識はずれのとんでもない奴だった、というお話。
自己評価と客観的評価の食い違いを楽しむハイテンションに明るいファンタジーでした。
もうちょっと主人公自身について描かれる話のほうが好みなのだけど、このノリの良さはとても楽しかったです。

☆あらすじ☆
ド田舎からとんでもない奴がやってきた!?
読むと元気になる、勇気と出会いのファンタジー!
「都会ってこんなにすごいんですね!」
この少年、ピュアすぎるし強すぎる!秘境出身の村人が都会にあこがれ、『本当の強さ』に目覚めゆくの……だろうか?
勇気と出会いがつむぐ、第8回GA大賞≪優秀賞≫受賞作、ついに刊行!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ですます口調の地の文のせいか、最初は低年齢向け児童小説を読んでる気分になる作品でした。微妙に懐かしいこの感じ。
ちょっと面食らったけれど、律儀かつ丁寧にキャラにツッコミを入れていくスタイルが途中からなんだかクセに・・・w

 

さて、物語の始まりは、英雄の子孫が住む伝説の村・コンロンから。
この最果ての秘境から、軍人になることを夢見て上京した主人公・ロイド・ベラドンナ
村では最弱の存在だったロイドの実力は、村の外では常識はずれの驚異的なもので・・・・・・というのが本作の根幹にある設定です。

 

RPGでラスダン到達レベルになってから序盤の村にお使いクエストしに行ったりすると感じるあの無敵感(ヒーラーで殴っても一撃で倒せたりするアレ)。
しかし本人にはその自覚はなくて、彼に関わる周囲の人々だけが「常識ってなに・・・」と白目をむく滑稽さ。
それらの要素が両輪となって、軽快に物語を進めていく作品でした。
ロイドくんのピュアさと、裏読みして深読みして絶句する周囲とのギャップが楽しかったですw

 

ロイドを囲むキャラがそれぞれ勢いがあるのが良いんですよね。
ロリババア村長がダントツにキ○ガイで笑ったけれど、ヤンデレ系暴走型ベルト姫・セレンとか、金にがめつく割とチョロい女傭兵・リホとか。
あとはちょくちょくキャラ崩壊するメルトファンも結構好きなキャラでした(ラストでああなったことも含めて男性キャラとしてはなかなかの良キャラだと思うんですよね)

ロイドに執着する変人たちに振り回される作中数少ない常識人な魔女・マリーも可愛かったです。
ていうか一番まとも。まともって大事ですね。ボケが多すぎるせいでツッコミが追いついていないのが不憫w

 

そんな感じに魅力的なキャラは多かったけれど、それに反してロイド自身はキャラが薄く思えたのは少し残念でした。
もちろんキーパーソンなんだけど、同時に周囲を動かすために存在するキャラクターでしかない感じがするというか。
周囲に与える影響力はあるんだけど、本人の影はいまいち薄いんですよね。他が濃すぎたのかな?

 

まぁでもロイドのおかげで他のキャラクターがぐんぐん動くので物語自体はとても楽しめました。
ロイド自身については巻数を重ねれば愛着を持てていくはず。
期待しています!

 

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