山内くんの呪禁の夏。1・2/二宮酒匂


山内くんの呪禁の夏。 (角川ホラー文庫)
山内くんの呪禁の夏。 (角川ホラー文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

総評:★★★★☆
1巻:2016年5月刊。 2巻:2016年9月刊。
最近ホラーものが得意じゃなくなっていたのだけど、これは大丈夫でした。
受難体質の少年と、彼のボディーガード役をすることになった霊能力者の少女のボーイ・ミーツ・ガール。
可愛い小学生カップルにほのぼのニヨニヨしたり、小学生たちの無邪気な夏の遊びにほのぼのしたり。
とはいえ楽しいなぁと思ったところで、不意打ちでぶち込まれるホラーシーンには焦ったけれど。1巻を耐え抜いたら2巻がさらにホラー度アップして泣きたくなったりもしたけれど。
でも面白かったです。恐怖体験を通して近づいていく、小学生2人の甘酸っぱい距離感が最高に好みでしたw

☆あらすじ☆
山内くんの不思議な夏の物語がはじまる――青春オカルティックファンタジー
小学六年生の山内くんは、大小さまざまな災難に巻きこまれて育った。昔、そんな山内くんにお守りをくれた「男の子」――紺と再会した山内くんは、紺によって「この世ならぬもの」が見える目にされてしまい……?

以下、2冊まとめてのネタバレあり感想です。

 

なぜか様々な災難に頻繁に巻き込まれ、骨折したり人質にされたり誘拐したりとトラブル続きの人生を歩んできた山内くん
何かを察した父の故郷に連れてこられた山内くんは、そこで不思議な「男の子」出会い、強い力をもつ彼女の庇護のもと、田舎町で暮らし始めることになるのです。

 

地の文でも「山内くん」呼びで固定されているから気になっていたのだけど、判明した下の名前に思わず笑ってしまいましたw
幼名のしきたりに由来するとはいえ、現代では改名の手続ってかなり難しいんじゃなかったっけ。がんばれ邪鬼丸・・・・・・!

 

そんな名前コンプレックスを持つ少年・山内くんを主人公とし、田舎町を舞台に、男装の少女・紺とのラブコメ、仲良しの小学生たちの楽しそうな夏の日常風景を描いていく本作。
山内くんと紺のラブコメはいかにも小学生って感じが逆に新鮮でニヨニヨw
異性への興味とか、不意打ちの接触に戸惑うところとか、思春期のはじまりを感じさせて可愛さに転がるしかありませんヾ(:3ノシヾ)ノシ

 

山内くんと新しい友達が一緒に楽しく過ごす日常風景も、なんだかノスタルジーを感じさせて良い雰囲気。
こっくりさんは普通に怖かったけれど(マカロってそれかー!)、缶蹴りとか川遊びとか、小学生らしい遊びっぷりが和むんですよね。田舎の理想的な夏の過ごし方って感じ。とても楽しそうで和む・・・・・・。

 

ニヨニヨほのぼのするシーンを挟みつつ、それでも本作はホラー小説。
オバケもかなり出てくるし、「もんじゃ」というパワーワードが効果的すぎるグロもあったりして、ううう・・・と唸りたくなるシーンもちらほら。
しかし一番エグいのは人間っていうのは、もはやホラーの定番なのかもしれませんね。
後半にかけて山内くんの受難体質の原因や、町の近辺で連続する神隠し事件の真相に迫っていくのだけど、真実が明らかになるたびに鳥肌総立ち。
「幽霊の正体見たり」って感じに安心もできないから、やっぱり人間が一番恐ろしい。

 

・・・・・・と見せかけて本当に恐ろしいのはやっぱり人外の存在なのかもしれませんが。
いや、そんな存在を呼び寄せる人間がやっぱり恐ろしいのかな・・・・・・。

 

さて、1巻で伏線をばらまき、2巻で全て回収して綺麗に物語が終わっているのですが、この続きはあるのでしょうか。
紺と山内くんの冒険がまだ読みたいし、3巻も出て欲しいなぁ。
期待しています!

 

 

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