やがて恋するヴィヴィ・レイン2/犬村小六


やがて恋するヴィヴィ・レイン 2 (ガガガ文庫)
やがて恋するヴィヴィ・レイン 2 (ガガガ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2017年1月刊。
謎のヴィヴィ・レインを探す青年が主人公の、恋と会戦の物語第2弾。
英雄譚の色合いが強くなり、また、青春小説としても盛り上がってきました。
ここからどんな物語になっていくのか、とても楽しみです!

☆あらすじ☆
飛空士の犬村小六による超話題作、第2巻!
近衛連隊を追われたルカは放浪の末、リヴァノヴァ皇帝の侍女の子である旧友ジェミニとの再会を果たす。昔の借りを返すためジェミニの庇護下に入ったルカだが、ジェミニの思惑はルカの想像を遙かに超えて、ガルメンディア王国を揺るがす大事件が勃発する……。「災厄の魔王」ルカと「褐色の皇帝」ジェミニ。一千年にひとりと称される巨大な軍事的才能が、眩いばかりの才能と才能の相克を世界史に刻む。そして王女ファニアもまた、自らの意志により歴史の表舞台へ……。
「いつかこの国で革命を起こす。きみにもう一度、会うために」。
第1巻の発売直後から早くも話題沸騰の評判作品、加速する恋と会戦の物語、早くも第2巻が登場です!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ファニアたちと別れ、アステルと2人でヴィヴィ・レインを探す旅に出たルカ。
立ち寄った城塞都市で旧知のジェミニと再会したルカは、彼に嵌められ反乱軍の首領に祭り上げられてしまう・・・・・・というシリーズ第2巻。

 

皇帝の私生児・ジェミニが物語に本格的に関わってきたことで、ルカの運命が大きく動き始めてしまいました。
ジェミニ・・・・・・なんという身勝手なやつ。
エゴの貫きっぷりが清々しくもあるんだけど、罪悪感って言葉とは一生縁がないんだろうなぁという言動がもう、ね。誰か天誅くれてやれって思ってしまう。
ただ、そんな感じなのにラストのルカとの掛け合いを見ているとなんだか憎めないなぁと思ったりもして、その絶妙なキャラクターがクセになりそうです。

 

ルカがのちに「災厄の魔王」と呼ばれる存在になることは予告されていたものの、ジェミニの関与でこんな経緯を辿るとはなぁ。
否応なく巻き込まれた事態であっても、そこから自分の意思で窮地を乗り切ろうと走るルカはとても格好良かったです。特に演説シーンはルカの罪悪感や嫌悪感と台詞の高揚感が相まって、なんとも割り切れない感情をグルグルと巻き起こすところが実に読み応えがありました。
正義について迷い悩んでも、芯の部分にブレない高潔さを感じるからルカは素敵なんだろうなぁ。ファニアが惚れ込むのもわかります。

 

そういえば、そのファニアがやっぱりメインヒロインなんですね。
ルカと考えを通じ合わせるシーンや、牢獄でのシーンとかすごくきゅんきゅんしてしまったw
「会戦」の面白さは前巻同様だったけれど、「恋」の部分が本格的に始まったことでようやく物語の序章が出来上がったのではないでしょうか。
ルカがこれからの会戦に望む理由が「恋」にあるっていうのが、なんとも犬村小六作品っぽいなって思ったり。
「いつかこの国で革命を起こす。きみにもう一度、会うために」っていうセリフが最高すぎてときめくしかない・・・! こういう展開大好きだ〜〜!

 

ラストのルカとファニアの関係が美味しすぎたけれど、今回はルカとアステルの関係もすごく良かった。
兄妹っぽい立ち位置だと思ってもいいんでしょうか。序盤の流しの歌姫をやろうとするやり取りもすごく好きだったし(表紙がまた素敵)、アステルのためにルカが本気を出す展開はとても昂ぶりました。
まぁ気がかりはアステルの抱える数字だけど・・・・・・誰もがハッピーエンドを迎えてくれるといいのに・・・・・・。

 

人間関係が動き出す一方、会戦シーンも安定の読み応え。
戦闘シーンそのものよりも、その前後での駆け引きがすごく面白かったです。茶番劇なところもあったけど、そこも含めてとても好きw

 

さて、ここから先がきっとこのシリーズの本領発揮となるはず。
ミズキが合流したことでまた賑やかになりそうですしね。
ルカがまたもジェミニの提案を安請け合いしてたことに不安と期待を感じつつ、続きがとても楽しみです。

 

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