男装王女の華麗なる輿入れ/朝前みちる


男装王女の華麗なる輿入れ (ビーズログ文庫)
男装王女の華麗なる輿入れ (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2017年1月刊。
ツンデレ王子と脳筋王女の政略結婚ラブコメ。
超ポジティブな男装ヒロインがインドアなヒーローを全力でおもてなしする話なのだけど、とある誤解から生まれるすれ違いがとても楽しかったです。
もっと掘り下げてほしいところがあったものの、一応は1冊で綺麗に終わっています。続刊あるといいなー。

☆あらすじ☆
天然男装王女と魔性の天才王子、勘違いから始まる婚姻ラブコメ!
「ちょいと隣国に嫁いできやれ」「お任せください!」──母である女王の軽~い一言に即答したリュカリスは、星王国の≪無能力≫な王女。……ただし、国で一、二を争う立派な男装騎士!
そんな彼女を溺愛する兄弟達がやきもきする中、お相手の帝国皇太子、天才と噂のアルトゥールがやってきた。張り切って迎えたリュカリスだが、アルトゥールの言動は何か引っかかる──!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

長年冷戦状態にあった帝国とアルビレオ星王国。
星王国の第二王女リュカリスが帝国の皇太子アルトゥールと政略結婚をすることになり、ひとまず遊学の体で星王国にやってきたアルトゥールをリュカリスが一生懸命歓待する、というのが本作のストーリー。

 

男装騎士であるリュカリスのパワフルな接待&直球な好意にアルトゥールの防御力はガリガリと削られ、婚約者である二人は徐々に仲良くなっていく・・・・・・っていう定番の話だと思ってました。

いやそういう話なのは間違いないのだけど、アルトゥールがしょっちゅう変なことを言ってるから「あれー?なんかおかしいなー?」と思っていたら、まさかの勘違いが発覚。

性別と素性を二重に誤解していたアルトゥールと、彼の誤解に気づかずに全力投球でアルトゥールに構い倒すリュカリス。

いつまでたってもすれ違いに気づかないのは深読みしすぎる男と深く考えない女のカップルだからなのか・・・・・・ある意味お似合いのふたりなのかもしれません。こういうの割れ鍋に綴じ蓋っていうんですか?

 

とはいえ、このすれ違った状態で距離を縮めていくというのも美味しいもの。
政略結婚ラブコメでは素の相手を受け入れるかどうかが重要ですからね!
むしろせっかく良い具合に勘違いしてくれているのだから、アルトゥールが「王女の護衛」に惹かれる苦悩をもっと掘り下げてくれたら尚美味しかったのになぁ。

 

勘違いくんはさておき、主人公リュカリスのイノシシな奮闘はすごく楽しかったです。
アルトゥールの嫌味も光属性で受け入れるリュカリスはバカわいいのだけれど、時折真理を言い当てるように鋭く切り返すところが特に好き。普通に格好いいヒロインなのです。
リュカリスの無能力コンプレックスも、脳天気な彼女のキャラに適度な影を生み出していて良かったのではないでしょうか。
でも兄弟の好意を穿って見ているようなところは最後のアレで解消されたと考えて良いのだろうか。

 

すれ違いラブコメに暗殺騒動を交えつつ、ツンデレ男と脳筋女のラブコメとして綺麗にまとめていた作品だと思います。
ただ、途中で少し展開がダレ気味に感じたのはアルトゥールの誤解を引っ張りすぎたせいかも。それに暗殺者の正体も捻りがなくてやや物足りませんでした。
もっとも、最後にちゃんとシスコン兄弟の見せ場を作ってくれたのは良かったし、全体的には満足しています。

 

うーん、1冊完結でもおかしくない感じだけど続きはあるのかな?
もし続刊するなら今回よりも糖度が増えると嬉しいです。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。