弱キャラ友崎くん Lv.2/屋久ユウキ


弱キャラ友崎くん Lv.2 (ガガガ文庫)
弱キャラ友崎くん Lv.2 (ガガガ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2016年9月刊。
面白かった!
弱キャラ男子高生が『人生』というゲームでレベルアップを目指す青春小説第2弾。
今回は生徒会選挙を通して、日南というヒロインがどれだけ強キャラなのかが浮き彫りになる物語で、その中で描かれる一筋縄ではいかない感情の渦はとても読み応えがありました。いいなぁ、これが青春だよなぁ・・・!

☆あらすじ☆
弱キャラの第2ステージは生徒会選挙!?
人生はクソゲー……ではないのかもしれない。少なくとも良ゲーであることは認めてもいい。学園のパーフェクトヒロインこと日南葵と付き合う(そういう意味ではない)ようになって、俺、友崎文也の価値観は根底からひっくり返されることになった。まあまだ神ゲーとは認めてないんだが、このゲームの最強プレイヤーである日南の指導のもと、レベルアップに励む日々だ。季節は初夏。生徒会選挙の時期。日南が会長に立候補するのは当然として……え、みみみも出るの!? みみみをサポートすることになった俺は、これまでの経験をもとに日南に挑むが――?
発売即重版の話題沸騰作!! ちょっぴりレベルアップした弱キャラが挑む人生攻略論第2弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

『人生』というゲームに真面目に挑み、自分というキャラクターを順調に磨き続けている友崎くん。
序盤の4人でお買い物中に自分の変化を噛みしめるシーンがすごく印象に残っています。進歩していることが分かった瞬間の、あのなんとも言えない高揚感がすごく伝わってくる・・・・・・。

 

それはさておき、今回は日南とみみみが出馬した生徒会選挙を中心としたストーリー。
日南をボスキャラに据えて、みみみをメインとした構成になっていたと思います。

 

自他共に認める『パーフェクトヒロイン』がどういう存在なのか。どうすれば彼女に勝つことができるのか。

みみみのブレーンという立場で、友崎は最強ヒロイン・日南に正面から挑むことになるわけですが・・・・・・まぁこれが強すぎる。ほんとに強い。

選挙序盤で日南相手に友崎が搦め手を駆使する展開も面白かったけれど、日南はそんなに甘い相手じゃないよって痛感する結末も良かった。やっぱりメインヒロイン兼ラスボスにはこれくらいの手強さが必要ですよね。
いや、今のところ友崎が日南に勝てるビジョンは全く見えないけれど、だからこそ乗り越え甲斐があるというか。

 

個人的には、選挙自体の勝敗は割とどうでもよくて、その中でポロポロ零れるように語られる「日南の影で二番手に甘んじてきたみみみ」の心境にすごく引き込まれていました。

自分がどれだけ頑張っても勝てなくて、それでも勝ちたくて頑張るけれど、やっぱり勝てない相手っていうの、私にもいたなぁと思って。
その子のことは好きなんだけど、でもその子がいなければ・・・って思う気持ちはどうしようもなくて、そんな自分がすごく嫌になるっていうみみみの気持ちに共感しすぎて辛い。
自分より頑張っているあの子みたいには、自分は頑張れないって悟っちゃう瞬間の苦しさもほんとにわかる・・・・・・。

 

そんな感じでズブズブと感情移入してしまうくらい、今回の「嫉妬」の描き方はすごく良かったと思います。
天真爛漫なキャラであるみみみに、感情の濁りのような嫉妬をにじませる。それでいて過剰にヘイトを溜めることもなく、雰囲気が鬱々としすぎることもなく、物語を爽やかに締める。うーん、ちょっとバランス感覚に優れすぎでは。素晴らしかったです。

 

最後のオチもすごく良いんだよなぁ。
みみみがたまちゃんに救われたのは、日南じゃなくて自分を1番に見てくれる存在がいるって理解できたからなのではないでしょうか。
「世界一のバカ」っていう言葉はアレだけど、あの瞬間、みみみは「日南の影に隠れて誰にも気づいてもらえない2番」という呪いから解放されたんじゃないかな。
誰かが見ていてくれるって、それだけで救われると思うんですよ。
女の子の煌めく友情が美しい。そしてそれをセッティングした友崎もグッジョブでした。

 

ああもう、今回の話は本当に好き。
次はどんな内容になるのでしょうか。そろそろ日南がなぜあんなにも努力するのかがわかるかな?前振りっぽい会話がありましたよね。

3巻も楽しみです。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。