最果てのパラディン3 鉄錆の山の王 上・下/柳野かなた


最果てのパラディンIII〈上〉 鉄錆の山の王 (オーバーラップ文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2016年12月刊。
めっちゃくちゃ面白かった・・・!
不死者に育てられた少年の英雄物語第3弾。
ファンタジー好きの魂を揺さぶるような、懐かしさと新しさを兼ね備えた王道を行くシリーズですが、今回の冒険も最高に熱い。特に下巻は無我夢中で読み切ってしまいました。
決死の戦いに挑む若き聖騎士。それを支える種族を超えた仲間達。彼らを見守る神々と、立ちはだかる誇り高き強敵。
その全てに昂ぶってしかたありません。文句なしの傑作だと思います!

☆あらすじ☆
ウィルが聖騎士となってしばらく。悪魔たちやキマイラを倒し、無法と困窮の《獣の森》には、人々の営為と笑顔が戻りはじめていた。しかし最果ての地に、再び邪悪の影が忍び寄る。季節外れの花が咲き乱れたことから始まる、森の異常。解決のため、仲間とともに《獣の森》の深奥に挑んだウィルを待っていたのは、森の王からの不吉な予言だった。
「鉄錆の山脈に、黒き災いの火が起こる。火は燃え広がり、あるいは、この地の全てを焼きつくすであろう」
滅びしドワーフの都、《鉄錆山脈》に眠る災いとは――? 新たな出会いとともに、再びウィルたちの冒険が始まる!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ウィルが聖騎士になり、領地を治めるようになってから2年。
上巻ではガズたちの教育の賜物を感じるそつのない領地経営の様子が描かれつつ、次なる波乱を予感させる展開へと突入していくのです。

 

200年前のドワーフの国で起こった悲劇と生き残った者達の悲願。
再び迫る邪竜ヴァラキアカの猛威。
そして現れた不死神スタグネイトによる敗北の宣告。

 

基本的には敵無しの強さを持ち、それゆえに「勇気」の意味に思いをはせるウィルを印象的に描いておきながら、勇気の在処を問うような展開にもっていくとか、ちょっと巧すぎるし熱すぎませんか。
こんな展開が面白くないわけがありません・・・・・・!

 

鍛え上げた筋肉でも勝てない相手。バーサーカー並のゴリ押しをしても届かない相手。
そんな相手であっても立ち向かわなければ、誓いは破れ、志と魂が折れてしまうーー。

こういう戦いがあってこその英雄譚だよなぁ・・・!と震えるしかありません。
1巻の家族の物語でもなく、2巻の友情の物語でもなく、この3巻こそがウィルの初めての冒険といっても良いのかもしれない。

 

さらにその相手は竜なわけですよ。
つまり果たすべき偉業は竜殺し・・・・・・!!

ほんとにどこまで興奮させるつもりなのか。
ここまで王道のファンタジーで魅せてくれるなんて、ちょっと最高すぎて言葉もない。

 

悩んで迷って、仲間と神様への信仰に背中を押されて決意して。
そうして下巻から始まる竜退治の旅も本当に面白かった。
ちなみに上巻ラストでガズが再登場しすぎたときはうっかり泣きそうになりました。おじいちゃんと孫の雰囲気が愛しすぎる。

 

竜退治本番も最高に熱かった!
死力を尽くした戦いの行方に興奮したし、そこに現れた意外な助っ人にも驚いたけれど、やっぱりドワーフの物語から始まった冒険をドワーフたちの魂でもって盛り上げる展開が至高すぎて・・・・・・。胸が熱くなりすぎてまた泣けてきました。
あと、敵であるヴァラキアカがまた格好良いんですよね。誇りと誇り、生き様と生き様のぶつかり合いな感じの戦いっぷりにグッときました。

 

ああもうほんっとに面白かった。
結果的にウィルはまた強くなったけれど、その強さが呪いだという戒め付きなのもこのシリーズらしいな、と思ったり。実際にこの力に振り回される展開がきてもおかしくなさそうです。

 

そういえば、今回の話から加わった新キャラ・ルゥもとても良いキャラをしていました。
過保護ゆえに自信がなかった彼が、ウィルのもとで色んなことを学び、成長し、王者としての風格を備えていく。これだけでひとつの物語として十分に読み応えがあったと思います。

まぁ、また男なんですけど。
「全部、同性だった」の台詞に哀愁を感じちゃうくらいにムサい髭なんですけど。

 

本当に凄まじい男率と圧倒的ヒロイン不足だよなと、ウィルに訪れる気配のない春を憂いていたら、終盤でとんだ爆弾が投下

 

わーい!ヒロインが増えた!!(死)

 

今まではグレイスフィール一択だったヒロイン枠ですが(ビィもいるけど)、なんともハーレムっぽい展開に・・・・・・・・・・・・ならないなぁw

このシリーズのそんなところもコミカルで好きですよ。孫嫁の顔が見たい様子のガスには残念ですが。
それに、ヤキモチ(?)でつねってくる(注:イメージ)グレイスフィール様は可愛いから、私はそれでラブコメ分をわりと摂取してたりします←

 

しかし、ウィルではなくメネルに先に春がきそうな感じには笑うのだけど。ようやく正統派ヒロインっぽい女性キャラが登場したと思ったのになーw

 

すっごく楽しい上下巻でした。次巻も期待!

 

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「最果てのパラディン3 鉄錆の山の王 上・下/柳野かなた」への2件のフィードバック

    1. ちゃーこりんさん、コメントありがとうございます。

      映像ですごく見たいので、割と本気で映画化しないかなー、って思ってます!w

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