ヒロインな妹、悪役令嬢な私 1・2/佐藤真登


ヒロインな妹、悪役令嬢な私 (PASH!ブックス)
ヒロインな妹、悪役令嬢な私 (PASH!ブックス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

総評:★★★★☆
1巻:2016年4月刊、2巻:2016年8月刊。
面白かったー!
ゲームヒロインである妹と、悪役令嬢(予定)の姉。
大天使な妹を私が虐げるとかありえない!とゲーム設定を無視して妹を溺愛しまくる悪役令嬢転生ものです。
妹の姉愛も負けず劣らず深くてねっちょり。ラブラブです。姉妹でとってもラブラブしてました・・・!
そんなシスコン姉妹の周囲の人々も個性が強く、個性の塊の主人公を中心に賑やかで楽しすぎるコメディ。
合間に挟まれるラブコメやシリアスも実に良い仕事をしていて、楽しいだけの物語で終わらないところもよかった。
1巻も2巻も、読んでる間ずっと笑っていたのに、最後は切なさに胸がぎゅっと締め付けられたんですよね。なんて不意打ち・・・・・・。
果たして、姉妹の愛はゲームシナリオという名の運命を乗り越えられるのか。その結末がとても気になります。

☆あらすじ☆
一歳で歩き始め、三歳で言葉を自在に操り、五歳で書斎の書物をことごとく読み尽くし、金色の天使・ミシュリーと出会うことで前世の知識を思い出した。天才的頭脳と前世の知識という奇貨を併せ持つ、世にも稀なる公爵令嬢。彼女の名はクリスティーナ・ノワール。天才だ。その前世の記憶の中にあった乙女ゲーム『迷宮デスティニー』。それによるとクリスは、ヒロインであり妹のミシュリーを虐げる悪役らしい。そして妹の幸せの代償として自らの破滅が待ち受けているそうだが、彼女に迷いはない。すべては、ミシュリーのために。なぜなら……妹がかわいすぎるから!!!!
シスコンすぎる天才令嬢、天使すぎる妹、ドSすぎる家庭教師、天然すぎる王子……。彼女たちの危なすぎる日常が始まる!

以下、ネタバレありの感想です。

 

高笑いがよく似合い、天才を自負し、公爵令嬢としては型破りで破天荒に育った主人公クリスティーナ
そんな彼女の唯一の弱点は、愛してやまない妹のミシュリーだった。
養子のミシュリーに出会った瞬間に前世でプレイした乙女ゲームの記憶を思い出し、自分がゲームヒロインである彼女を虐げる悪役令嬢であることを知ったクリス。
しかし「いやいや、こんな天使をいじめるの?ないわー」とばかりに記憶を無視。自分は天才だから運命のバグなんだって発想に笑いましたw

前世の記憶があろうと自我の揺るがないクリスは、怖すぎる家庭教師マリーワのしごきに耐え、大天使ミシュリーに癒やされ、友人達と賑やかに騒がしい平和な日常を送っていくことになるのです。

 

1巻2巻で描かれるのは、ゲームシナリオ開始前の幼少期。
ゲームとは(一応)関係なくクリス自身の人間関係が構築されていくのですが、これが本当に騒がしくて楽しかったw
ミシュリーとの過剰に溺愛しあう姉妹関係とか、クリスと婚約者シャルルの思春期満開な初恋ラブコメとか、ゲームキャラクターたちとの礼儀をどこかに捨ててきた掛け合いとか。
自信満々で超ポジティブなクリスのエネルギーに振り回されるかのように、勢いよく盛り上がって勢いよく進んでいく日常コメディだったと思います。笑っていない時間を数えるほうが大変だw

 

その一方で、シリアスも適度に仕事をしていて、1巻ラストでクリスが「天才」や「褒めること」にこだわる理由が明かされたときにはホロリと涙が。
あのシーンで傍にいるのがマリーワっていうのも良いんだよなぁ。
マリーワとクリスの、厳しくも確かな絆が生まれていく師弟関係がすごく好きでした。母娘の関係とはまた違う気がするけれど、他人というには深いところで繋がっている感じ。無敵家庭教師のマリーワだからこそ、こんなに強烈な個性をもったクリスと釣り合うんでしょうね。二人のギャーギャーと悲鳴が飛び交う掛け合いが作中で一番好きでした。

 

賑やかで優しい日常を謳歌していたクリス。そんな彼女の前に立ちはだかるのは、やはり「前世のゲーム」が示す運命でーー。
2巻ラストでようやくゲームのスタート地点に立ったわけだけど、1巻と2巻でどれだけクリスがミシュリーを愛しているかを理解できているからこそ、彼女の選んだ運命の悲壮さとその覚悟の重さが伝わってくるのだと思います。

全てを裏切っても、ミシュリーの幸せを選んだクリス。
そして、クリスを愛しているからこそ、彼女のために動き出すミシュリー。

運命に引き裂かれた姉妹の愛は、運命に打ち勝つことができるのでしょうか。
いよいよ3巻からゲームの舞台である学園編へ。
最終巻ということですが、運命回避の下準備はばっちり。
姉妹の戦いの結末を楽しみに見届けたいと思います。

 

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