狼侯爵と愛の霊薬/橘千秋


狼侯爵と愛の霊薬 (ビーズログ文庫)
狼侯爵と愛の霊薬 (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年11月刊。
表紙のイケメン眼帯が予想を超えた拗らせヘタレっぷりを発揮するハイテンション結婚ラブコメ。
仮面夫婦から始まるドタバタ喜劇をテンポ良く進めつつ、意外とシリアスな過去の回想を挟んでくるアップダウンの激しい作品でした。
文章はやや素っ気ないし展開も勢いつきすぎて荒っぽいんだけど、ぐいぐいと読ませる謎の引力に引きずられて最後まで一気読み。
たっぷり笑えたし、主人公カップルのいちゃラブには死ぬほど砂糖吐きました。旦那様、ほんと拗らせすぎて逆に幸せそうだった・・・w
キャラも魅力的だったのでシリーズ化に期待しています。

☆あらすじ☆
学院を7年も留年した伯爵令嬢ロザリンドは『ものぐさ姫』と呼ばれていた。独身を貫き薬学研究に人生を捧げたい!と思っていた彼女の元へ、10年帰っていない実家から、極悪非道と噂の狼侯爵との結婚命令が下される。
「金は適当に渡してやるから、愛人囲うなり、宝飾品を漁るなり好きにしろ、ただし迷惑はかけるな」
「こんな理想的な結婚が転がり込んでくるなんて……はぁはぁっ……興奮で夜も眠れそうにありません!」
愛のないところから始まる、とんでも結婚物語。開幕。

以下、ネタバレありの感想です。

 

研究狂いの天才伯爵令嬢・ロザリンドと、極悪非道の男色家と噂される狼侯爵・ウィリアム
そんな二人の結婚は、ウィリアムが戦地で出会った「聖女」に未だ恋していたことから、形だけのものだという契約で結ばれる。しかし研究しか興味のないロザリンドにとってそれは好都合で・・・・・・という感じに物語はスタート。

 

「聖女」の正体ってもしかしなくてもロザリンドでしょ、っていう定番ニヤニヤポイントを押さえつつ、仮面夫婦というには仲良く時間を重ねていくふたり。

 

ウィリアムがそもそも良い人すぎて、別に聖女のことがなくても「妻」を大事にしてたんじゃないかなーっていうキャラなのが良かったです。
まぁマヌケな人でヘタレな人でもあるんだけど。「駄犬」扱いも仕方ないよなぁっていうくらい余裕がない大人でしたし。
ほんとに、なんで西洋風世界で滝行してるんだろうこのひと。ウィリアムのやる事なす事面白すぎてめっちゃ笑いましたw

 

そんなウィリアムにあっというまに惹かれていくロザリンド。
二人が惹かれ合う過程のエピソードは少なめだったけれど(過去回想にページをとられたからかなぁ)、両想いになってからのバカップルぶりに砂吐き散らしたので満足です。
予想外に重かったロザリンドの過去や背負っているものをウィリアムが理解して受け入れたというのが大きなポイントだったのだろうし、そもそも聖女の正体があからさまだったから勿体つけても仕方ないですし。
ただ、このあたりの描写をもう少し情感たっぷりに描いてくれていたら最高に好みだったんですけどね。ドライなロザリンドが主人公だから仕方ないのか・・・・・・。

 

それと、ウィリアムの幼なじみである王太子&補佐官カップルも良キャラでした。特にオーレリアみたいな毒舌キャリアウーマン系のキャラは好き。このままずっと王太子を尻に敷いていてほしい。
女王様からの「求婚芸」扱いには笑ったけれど、この二人がメインの話も読んでみたいなぁ。

 

話は綺麗に終わっているものの、ロザリンドの特異性を考えるとシリーズ化しても面白そうです。
でもWEB版がここで終わっているみたいだから、続刊は期待薄かな?

とりあえず、橘千秋さんの他の作品も読んでみようと思います。

 

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