ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット/渡瀬草一郎


ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット (電撃文庫)
ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット (電撃文庫)

評価:★★★★☆
2016年11月刊。
和風ホラーファンタジー+VRMMO+探偵さん、というSAOスピンオフ作品。
SAO本編はまだ7巻までしか読んでないけれど、マザーズ・ロザリオ絡みのエピソードということで読んでみました。7巻まで読んでれば問題ない内容かな。ただ、7巻で泣いた私にはハンカチ必須なお話でもありましたが・・・・・・。
SAO事件の爪痕を外からみせるところがまさに外伝的である一方、この作品単体でも完成していて面白かったです。

☆あらすじ☆
《アスカ・エンパイア》。SAО事件の最中に運営を開始した、古参の和風VRMMOである。ユウキとラン達のギルド《スリーピング・ナイツ》結成のきっかけとなったこのゲームにも、秘められたエピソードがあった――
戦巫女のナユタと忍者のコヨミ。《アスカ・エンパイア》で出会い仲良くなった二人の少女は、ゲーム内で不思議な法師ヤナギと出会う。その老僧侶は、とあるクエストの《謎解き》を《探偵》に依頼したいという。しかもその報酬は一〇〇万円。法外すぎる値段に驚く少女二人だが、その奇妙な依頼を受ける《探偵》も負けず劣らず奇妙な青年だった。ステータスボーナスは《運》に《全振り》――つまりバトルは最弱、しかしレアアイテムドロップ率最強のトリッキーなプレイヤーで……。
最先端VRMMOの世界で、少女二人を引き連れた《胡散臭い探偵》による《謎解き》が始まる。

以下、ネタバレありの感想です。

 

舞台となるのは和風VRMMOアスカ・エンパイア
その新規イベントである「百八の怪異」のひとつ「幽霊囃子」に挑んでいた戦巫女のナユタとフレンドのコヨミは、不思議な老人・ヤナギと「探偵」クローヴェルと出会ったことから、運営すら知らない「幽霊囃子」に隠された秘密に関わることになる・・・・・・というのが本作のストーリー。

 

和風ホラーなクエストを攻略するっていうのがまず面白い。
謎解きをして、お化け屋敷的なダンジョンを探索して、日本神話的なボスモンスターを討伐する。
和風VRMMOの魅力をあますところなく網羅しつつ、その一方で「幽霊囃子」に込められた故人の想いを知っていくというストーリーがとても良かったです。

 

ていうか、7巻でボロ泣きした私にこんな話を読ませたら、そりゃ泣くに決まってるよねっていう。
フルダイブ型VRの「福音」としての意味を再度考えさせられた気分。あと祖父と孫の物語としても普通に泣ける。
途中で《スリーピング・ナイツ》の名前が出てきたときはそれだけで目頭が熱くなりましたしね・・・・・・ああ、この話やっぱ弱い・・・・・・。

 

その一方で、ナユタやクローヴェルの過去を通してSAO事件が残した深い爪痕も描かれていく本作。
特にナユタの秘密にはゾクっとしつつも切なくなりました。あれ?お兄ちゃん2人いるの??とか思ってたのに。
こういうアルバム的な使い方があるとは確かに言っていたけれど、こんな悲しい使い方って・・・・・・。
ナユタの女子高生にしては落ち着いていて動じない性格も、裏側が分かってしまうとなんともやりきれない。
最後に彼女が前を向こうと考えているから、読後感は爽やかなものでしたけどね。それが救い。じゃないと事情が重すぎて憂鬱な気分に浸ってしまいそうですし。

 

そんなナユタと実は因縁があった探偵クローヴェル。
他もみんな魅力的でしたが、探偵氏のキャラは特に好きだなぁ。
浮き世離れした雰囲気をもってるのに、女性陣に対して冤罪対策に予防線はりまくるところとか。あ、この人もそのへん気にするんだって思いました。狐っぽいキャラなのに常識人というギャップが良い。
「私の外見、そんなに魅力的ですか?」って質問に対する答えとか、考えすぎだろ!ってツッコミたいw まじめかw

 

あとはナユタとコヨミの関係性も良いですよね。
お姉さんと妹って立場が状況に応じてくるくると入れ替わるのが面白いというか、なにこの二人可愛すぎ尊いというか・・・!
でもナユタが弱ってるのを察して大阪から飛び出そうとするコヨミさんは、やっぱりお姉さんだなって思いました。ちんまいのに頼りがいありすぎて惚れる。

 

今回のお話は綺麗に終わっているけれど、探偵氏の仕事はなかなか面白かったのでシリーズ化したらぜひ続きを読みたいです。
というわけで続刊待ってます!

 

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